ほとんどの証券会社には2つの手数料プランが用意されています。プラン名は各社様々ですが、一般的な言い方をすれば「1注文毎のプラン」と「1日定額プラン」の2つです。
口座開設時または実際に取引をするにあたって「どっちの手数料プランがIPO向けなのか?」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
この疑問に関しては、手数料プランの内容とIPO投資の特徴を理解すれば自ずと答えが出てきます。
そこで今回は、2つの手数料プランの解説、IPO投資の特徴を踏まえた手数料プランの最適な選択について紹介していきたいと思います。
マネックス証券では、新規で口座開設をすると口座開設月の翌月末まで現物株及び投資信託の買付手数料を全額キャッシュバックするキャンペーンが行われています。まだ口座を開設していない人は是非検討してみてくださいね。
手数料プランの基礎知識
冒頭で紹介したように、証券会社には2つの手数料プランがあります。
- 1注文毎のプラン
- 1日定額プラン
どちらのプランも約定金額に対して売買手数料◯円というふうに設定されている点は同じです。また、約定金額が大きくなるにつれ、発生する手数料の金額も大きくなっていく点も同じです。
ただ約定金額をどういった範囲で捉えるのかという点に違いがあります。この点についてプラン毎に見ていきましょう。
1注文毎のプラン
1注文毎のプランでは、文字通り、1回の注文の約定金額に対して手数料が計算されます。たとえば、午前と午後に1回ずつ取引を行った場合、それぞれの取引に対して売買手数料が発生します。
取引をする度に売買手数料が発生するのが「1注文毎のプラン」という事ですね。
ちなみに、このプランの各証券会社のプラン名は以下の通りです。
- SBI証券・・・スタンダードプラン
- SBIネオトレード証券・・・一律(つどつど)プラン
- マネックス証券・・・取引毎手数料コース
1日定額プラン
1日定額プランでは、1日の中で行った取引の約定金額合計に対して手数料が計算されます。たとえば、1日の中で10回取引を行った場合、その10回の取引の約定金額合計を基に手数料が計算されます。また、1日に1回しか取引をしなくても、その約定金額を基に手数料が発生します。
何度取引を行っても約定金額合計によって手数料が発生するのが「1日定額プラン」という事ですね。
ちなみに、このプランの各証券会社のプラン名は以下の通りです。
- SBI証券・・・アクティブプラン
- SBIネオトレード証券・・・定額(おまとめ)プラン
- マネックス証券・・・1日定額手数料コース
手数料プランを比較
では、この2つの手数料プランを比較してみましょう。以下の3つのパターンを例にして比較していきますね(1注文当たり約定金額30万円)。
- 1日1回の注文で約定金額合計が30万円
- 1日5回の注文で約定金額合計が150万円
- 1日10回の注文で約定金額合計が300万円
なお、手数料プランの比較にはSBI証券の「スタンダードプラン」と「アクティブプラン」を用います。以下がそれぞれのプランの手数料体系です。
(参考:SBI証券「手数料:国内株式の現物取引」)
■パターン1:1日1回の注文で約定金額合計が30万円
- スタンダードプラン・・・250円
- アクティブプラン・・・0円
この場合、1注文毎のプランである「アクティブプラン」の方が手数料を抑える事ができます。
■パターン2:1日5回の注文で約定金額合計が150万円
- スタンダードプラン・・・1,250円
- アクティブプラン・・・1,162円
この場合、1日定額プランである「アクティブプラン」の方が手数料を抑える事ができます。
■パターン3:1日10回の注文で約定金額合計が300万円
- スタンダードプラン・・・2,500円
- アクティブプラン・・・1,562円
この場合、1日定額プランである「アクティブプラン」の方が手数料を抑える事ができます。
実際の取引では、1注文当たりの約定金額はバラバラになりますし、また約定金額次第では上記の比較結果とは違った結果になる事もあります。
ただ両プランの傾向を捉える意味では参考になると思います。その傾向をまとめると以下の通りです。
- 1日に行う取引回数が少ないほど「1注文毎のプラン」の方がお得
- 1日に何度も取引を行う場合は「1日定額プラン」の方がお得
それでは、この傾向を基にIPO投資に向いている手数料プランについて見ていきましょう。
IPO投資に向いているのは「1注文毎のプラン」
先に結論を言うと、IPO投資に向いている手数料プランは「1注文毎のプラン」です。
なぜなら、IPO投資では手数料が発生するのは売却時の1回のみだからです(購入時の手数料は無料)。また、全てのIPOで当選する事は至難の業なので、売却する機会もそこまで多くありません。
そのため、さきほどの2つの手数料プランの傾向と照らし合わせれば、IPO投資は取引回数が少ないので「1注文毎のプラン」が向いている事になります。
IPO投資をするにあたって手数料プランで悩んでいる人は「1注文毎のプラン」を選択するようにしましょう。
なお、以下の記事で各証券会社の「1注文毎のプラン」での売買手数料を比較しているので参考にしてくださいね。
IPOセカンダリー投資をする人は「1日定額コース」も検討を!
ただし、IPOだけではなくセカンダリー投資などの通常の株式取引も行う人は「1日定額コース」も検討するようにしてください。特にデイトレなど、1日の中で頻繁に取引を行う人は、さきほどの手数料プランの傾向を踏まえると「1日定額プラン」の方が向いています。
メインで株式取引をする証券会社だけ「1日定額プラン」にすると良いかもしれませんね。
手数料プランの変更について
手数料プランの変更は可能です。非常に簡単にできるので、口座開設時の初期設定選択でそこまで悩む必要はありません。とりあえず「1注文毎のプラン」を選択して、後で変更すれば良いと思います。
例として、SBI証券での手数料プラン変更手順を以下に紹介しておくので参考にしてください。
■① ログイン後、画面右上辺りにある「お客様情報 設定・変更」をクリック
■② ページ上部にあるメニューの中から「お取引関連・口座情報」をクリック
■③ 各種登録内容から「国内株式手数料プラン」をクリック
■④ 国内株式手数料プランの欄で「変更」をクリック
■⑤ 現在のプランと変更後のプランが表示されるので「変更する」をクリック
■⑥ プラン変更の内容を確認して「確認して申し込む」をクリック
■⑦ 変更完了!変更後の画面にて適用日時などを確認
なお、SBI証券の場合、手数料プラン変更後の取消も可能です(変更の取消が出来ない証券会社もあるので変更前にしっかりと確認するようにしてください)。
手数料プランの変更を取り消す手順も以下に紹介しておくので参考にしてください。
■① 国内株式手数料プランの欄にある「申込取消」をクリック
■② 変更申込中のプランが表示されるので「申込取消」をクリック
■③ 取消完了!取消の受付画面にて「現在の選択プラン」を確認
まとめ
今回はIPO投資向けの手数料プランについて紹介しました。取引回数の少ないIPO投資では「1注文毎のプラン」が最適な選択となるでしょう。
ただIPO投資以外で頻繁に株式取引を行う人は「1日定額プラン」も検討するようにしてくださいね。現在の投資スタイル・投資金額を考慮して、手数料プランを選択するようにしましょう。
なお、最後に手数料無料キャンペーンを開催している証券会社を紹介しておくので、「無料期間中はここで取引してみよう!」と思う人は口座開設を検討してくださいね。
【参考】手数料無料キャンペーン開催中の証券会社
証券会社の中には、株式取引の手数料を全額キャッシュバックしてくれるキャンペーンを開催しているところがあります。実質手数料が無料となるので、まだ口座を開設していない証券会社があれば検討してみてくださいね。
■SBIネオトレード証券(キャンペーン終了)
- 開催期間・・・2019年1月1日~2019年3月31日
- 条件・・・期間中に証券総合口座の新規開設
- 内容・・・口座開設日から40営業日の現物取引手数料が無料(0円)
■岩井コスモ証券
- 開催期間・・・2019年4月1日~2019年6月28日
- 条件・・・期間中に証券総合口座の新規開設
- 内容・・・口座開設日から最大3ヶ月間の対象株式手数料を全額キャッシュバック
■立花証券(キャンペーン終了)
- 開催期間・・・2018年10月1日~2019年3月29日
- 条件・・・期間中に立花証券ストックハウス(ネットトレード)の証券口座の新規開設
- 内容・・・口座開設完了日の翌営業日から3ヶ月間(60営業日)の現物取引手数料が無料
■マネックス証券
- 開催期間・・・終了期間未設定
- 条件・・・証券総合口座の新規開設
- 内容・・・口座開設お申込み日の翌月末日までの現物株・投資信託の買付手数料を全額キャッシュバック
- 注意・・・口座開設時にキャンペーンコード欄に「2018」と入力
■丸三証券
- 開催期間・・・終了期間未設定
- 条件・・・オンライントレード「マルサントレード」の取引口座の新規開設
- 内容・・・口座開設後2ヶ月間現物取引手数料が無料
■DMM.com証券
- 開催期間・・・終了期間未設定
- 条件・・・口座の新規開設
- 内容・・・口座開設完了日から3ヶ月間、現物取引手数料が無料