【IPO・新規上場】KHC(1451)のIPO情報!初値予想・スケジュール・主幹事などを総まとめ

KHCのIPO(出典:KHC

株式会社KHCの新規上場承認が発表されました。住宅建設等の事業を行っている子会社5社の持株会社です。

上場する市場は東証2部です。吸収金額は15億円と東証2部にしては比較的小型のIPOとなります。主幹事は「野村證券」です。

なお、2月27日時点のKHCの初値予想は以下の通りです(想定価格は850円、仮条件は800円~850円、公開価格は850円)。

KHCの初値予想
800円~1,020円(2月27日時点)

それでは、KHCのIPO情報について見ていきましょう。

KHCのIPO情報

銘柄 株式会社KHC
(HPはこちら
上場承認日 2月13日
証券コード 1451
上場市場 東証2部
単位株 100株
業種 建設業
事業内容 事業子会社5社(戸建注文請負、土地仕入及び販売、建売住宅の販売、建築物の設計・施工管理など)の経営管理を行う持株会社

株式会社KHCは主に住宅請負をメイン事業としている連結子会社5社の持分会社として経営管理及びそれに関連する業務を行っています。兵庫県に根差した住宅事業に特化した建設会社です。

事業内容は主に以下の通りです。

  • 完全自由設計の注文住宅、リフォーム工事及び木造建築
  • 分譲用の土地の販売
  • 建売戸建て住宅の販売

株式会社KHCのグループ一覧(出典:KHC

注文住宅がメイン事業となっていますので、小会社5社の注文住宅における特徴を紹介しておきます。

  • (株)勝美住宅:環境や省エネをテーマにした完全自由設計型の住宅等を提案
  • 大和建設(株):耐震性能・免震性能によって家族を守る家造りを完全自由設計で提案
  • (株)明石住建:子育てに配慮した家造りを完全自由設計で提案
  • パル建設(株):「永遠」をコンセプトにしたデザイン・性能面共に長期間使用可能な住宅を完全自由設計で提案
  • (株)Labo:店舗併用住宅から高級住宅まで顧客の様々なニーズに応えるこだわりの家造りを提案

注文住宅だけでなく、住宅用地の分譲及び仲介も行っているので、土地の提供から設計・施工までをワンストップで行えるのが強みです。

なお、KHCに先んじて建設関連の銘柄である「日本国土開発」と「エヌ・シー・エヌ」が新規上場するので、これらのIPO結果も参考にしてくださいね。

それでは、KHCの想定価格などの株価情報やIPOスケジュールなどについて見ていきましょう。

【株価情報】想定価格・仮条件・初値

想定価格 850円
仮条件 800円~850円
公開価格 850円
初値(騰落率) 832円
(-2.12%)
上場後の株価 Yahooファイナンス

【公開規模】公開株数・吸収金額・比率

公開株数 *1 1,764,000株
公募株数 200,000株
売出株数 1,334,000株
OA 230,000株
吸収金額 *2 15.0億円
公募・売出比率 公募:売出=11:89

*1 公募株数、売出株数及びOA(オーバーアロットメント)の売出株数の合計
*2 公開価格850円をベースに計算

【ロックアップ情報】

大株主の所有株数とロックアップの状況です。

下記表の所有株数は売出株数を控除した上場日時点の株数を表しています。目論見書に記載されている株主の状況とは異なるのでご注意ください。
■ロックアップ情報

株主 所有株数 ロックアップ
日本アジアグループ株式会社 2,372,550株 *1 90日間
KHC従業員持株会 14,100株 *2 180日間

*1 オーバーアロットメントによる売出株数230,000株を含む
*2 親引け分(14,100株)

上記大株主以外のロックアップも考慮すると、上場日における売り圧力はおおよそ以下のようになります。

■上場日時点の売り圧力

上場時発行済株式総数 3,906,550株
ロックアップ対象株数 2,386,650株
上場日時点の売却可能株数 1,749,900株

注1:オーバーアロットメントによる売出株数230,000株を「ロックアップ対象株数」「売却可能株数」両方に含めているので、合算した数値は発行済株式総数と一致しません。

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【主幹事・幹事情報】当選を狙える証券会社はココ!

引受幹事 割当株数 抽選対象株数 *1
(抽選配分割合)
野村證券
主幹事
1,641,400株 164,100株
(10%)
SBI証券 30,600株 12,200株~15,300株
(40%~50% *2
三菱UFJMS証券 76,700株 7,700株
(10%)
アイザワ証券 15,300株 1,500株
(10%)
裏幹事 カブドットコム証券
*1 各証券会社の抽選配分割合等のIPOルールに基づいて計算した予想株数です。参考として利用してください。
*2 資金比例抽選分は28%~35%、IPOチャレンジポイント分は12%~15%

公開株数は1,764,000株。当選本数は17,640本。そこそこ当選しやすいIPOとなります。

幹事5社の中で当選期待度が高いのは、やはり主幹事の「野村證券」です。抽選対象株数は164,100株と圧倒的に多くなっています。しかも資金不要で抽選に申し込めます。

ちなみに、KHCの幹事にはなっていませんが、野村證券以外にも資金不要で抽選に参加出来る証券会社は他にも7社あります。以下の記事にまとめているので興味のある人はチェックしてくださいね。

資金不要!IPOの抽選に前受金0円で参加できる証券会社8社

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その次にオススメなのは「SBI証券」です。上位幹事として名を連ねていて、さらに抽選配分割合も高い設定になっています。抽選に外れたとしてもIPOチャレンジポイントを貯められるので、必ず抽選の申込をしておくようにしましょう。

あとは「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」「アイザワ証券」「カブドットコム証券」という順番になります。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の割当株数が少ないので、カブドットコム証券に委託される株数もかなり少なくなるでしょう。

【IPOスケジュール】抽選申込期間・抽選日・購入申込期間

KHCのIPOスケジュール
仮条件決定日 2月27日
抽選申込期間 3月1日~3月7日
抽選日 3月8日
購入申込期間 3月11日~3月14日
上場日 3月19日
* 抽選申込期間及び購入申込期間は、証券会社によって微妙に異なります。詳細は各証券会社にて確認してください。
後期型のカブドットコム証券が幹事(裏幹事)入りしています。カレンダーにも記載しているように、その他の前期型証券会社と抽選日が異なるので、以下に別途記載しておきます。
・カブドットコム証券の抽選日・・・3月14日

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なお、コプロ・ホールディングス共栄セキュリティーサービスなどとブックビルディング期間が被っているので、これらの銘柄のIPOスケジュールも併せて確認しておきましょう。

【財務・業績】

単位:千円
決算期 2016年3月 2017年3月 2018年3月
売上高 連結 12,064,578 13,506,402
単体 823,168 853,988 806,880
経常利益 連結 723,112 800,400
単体 453,074 466,492 392,393
当期純利益 連結 465,864 504,106
単体 417,194 450,670 386,135
純資産 連結 4,723,175 4,824,562
単体 5,218,894 3,149,660 3,133,075

■1株当たりの情報

単位:円
決算期 2016年3月 2017年3月 2018年3月
EPS 連結 125.69 136.00
単体 1,114.14 121.59 104.18
BPS 連結 1,274.28 1,301.63
単体 13,937.31 849.76 845.28
配当 連結
単体 1,290.00 6,481.00 409.00

KHCのIPO初値予想

まずおおまなか所見と述べると、KHCの初値は「公開価格近辺」と予想しています。IPOなどの地合次第でどちらにも転ぶ可能性があります。

唯一のプラス要素は「公開価格が1,000円未満」という点です。公開価格はまだ決まっていませんが、800円~850円という仮条件なので公開価格は1,000円未満となります。実際、過去3年間で見ると、公開価格が1,000円未満となったIPO28件のうち公募割れとなったのは1銘柄のみです。

過去の事例にはまれば、KHCの初値もプラスで着地する可能性があります。

ただ、マイナス要素が多い点には注意が必要です。

まず上場する市場がIPOでは人気の無い東証2部です。過去3年間のIPOの成績は、勝率66.67%(18件中12件がプラスの初値)・平均初値騰落率16.02%という結果になっています。

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さらに、KHCの業種はIPOで人気のない「建設業」です。過去3年間のIPO全体(263件)の平均初値騰落率96.88%に対して、建設業のIPO(7件)の平均初値騰落率は41.11%でした。不人気の市場に不人気の業種で上場する点に不安を感じずにはいられません。

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また公開株数がやや多い点も気になるポイント。吸収金額自体は15億円と小型の案件となっていますが、公開株数は1,764,000株となっています。100万株を超えてくると初値は上昇しにくい傾向が・・・。また、公開株数の内訳が「公募:売出=13:87」となっています。売出株数が多いIPOは厳しい評価を下される場合が多いです。

そして最後が他銘柄との兼ね合いです。3月19日にはKHCの他に「ミンカブ・ジ・インフォノイド」と「コプロ・ホールディングス」が上場します。3銘柄に投資資金が分散してしまうので、買い圧力が弱まってしまう可能性が高いです。

こうした事をトータルで考慮して、IPOタイムズとしての初値予想は現時点で以下の通りとしています(想定価格は850円、仮条件は800円~850円、公開価格は850円)。

KHCの初値予想
800円~1,020円(2月27日時点)
初値のプラス要素 初値のマイナス要素
安い公開価格 東証2部への上場
人気のない建設業
公開株数がやや多い
売出株数が多い
3社同時上場

まとめ

KHCのIPOについて、抽選に申し込む上で知っておきたい情報をまとめてみました。

3月のIPOラッシュの中盤戦という事で投資に疲れが見え始めるところに3社同時上場という事で、KHCのIPOは厳しい展開になる事が予想されます。抽選参加を考えている人は公募割れのリスクも十分検討するようにしてくださいね。

では、最後にKHCのIPOにおいてオススメの証券会社を一覧で紹介しておくので参考にしてください。なお、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は当選後の購入辞退にペナルティを課すので注意してくださいね。

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