新規上場!東海ソフト(4430)のIPO情報~初値予想・主幹事・スケジュールなど抽選に申し込む上で知っておきたい情報を総まとめ~

東海ソフト株式会社(出典:東海ソフト株式会社

東海ソフト株式会社の新規上場承認が発表されました。主幹事は資金不要で抽選に参加できる「野村證券」です。公開株数は690,000株、吸収金額は10.4億円となっており、東証2部・名証2部の上場銘柄としては比較的小型のIPOとなります。

2月4日時点の東海ソフトの初値予想は以下の通りです(想定価格は1,290円、仮条件は1,410円~1,500円、公開価格は1,500円)。

東海ソフトのIPO初値予想
2,100円~3,000円(2月7日時点)

業種は「情報・通信業」。事業内容は「ソフトウェア受託開発及びソフトウェア開発に係る役務提供」です。

それでは、東海ソフトのIPO情報を見ていきましょう。

東海ソフトのIPO情報

銘柄 東海ソフト株式会社
(HPはこちら
上場承認日 1月23日
証券コード 4430
上場市場 東証2部及び名証2部
単位株 100株
業種 情報・通信業
事業内容 ソフトウェア受託開発及びソフトウェア開発に係る役務提供

東海ソフトは、独自でソフトウェア開発を行うと共に多くのソフトウェア開発会社の協力を受け、ソフトウェア受託開発及びソフトウェア開発に係る役務の提供を行う企業です。

具体的には以下の3つの事業が柱となっています。

  • 組込み関連事業・・・自動車・船舶・農業用特殊車両等の車載関連ソフトウェア開発やデジタル家電・自動販売機・ATM等の制御ソフトウェア開発など
  • 製造・流通及び業務システム関連事業・・・工場の生産ラインや物流システムの搬送装置等を監視・制御するソフトウェア開発や製造業向けの生産管理・在庫管理・品質管理等を中心とした業務システム関連開発
  • 金融・公共関連事業・・・大手SIer(ソフトウェアやハードウェアを一括して顧客に提供する企業)の協力会社として、主に大手金融機関向けのソフトウェア開発及び各種省庁、地方自治体、大学、公益法人等のソフトウェア開発

なお、製造・流通システム関連開発においては、工場設備のIoT化やAI利用を支える開発も行っています。

各事業の販売実績は以下の通りです(単位:千円)。

事業区分2018年5月期前年同期比
組込み関連事業2,221,88891.7%
製造・流通及び
業務システム関連事業
2,493,881121.1%
金融・公共関連事業1,075,195111.1%
合計5,790,964106.2%

多少の偏りはありますが、どの事業も満遍なく販売実績を挙げています。

より詳しい事業内容を確認したい人は「東海ソフトの業務案内」をご覧ください。

では続いて、東海ソフトのIPO情報「株価情報」「公開規模」「幹事一覧情報」などについて見ていきましょう。

【株価情報】想定価格・仮条件・初値

想定価格 1,290円
仮条件 1,410円~1,500円
公開価格 1,500円
初値(騰落率) 2,872円(91.47%)
上場後の株価 yahooファイナンス

【公開規模】公開株数・吸収金額・比率

公開株数 *1 690,000株
公募株数 580,000株
売出株数 20,000株
OA 90,000株
吸収金額 *2 約10.4億円
公募・売出比率 公募:売出=84:16

*1 公募株数、売出株数及びOA(オーバーアロットメント)の売出株数の合計
*2 公開価格(1,500円)をベースに計算

【ロックアップ情報】

大株主上位10名の所有株数とロックアップの状況です。

下記表の所有株数は売出株数を控除した上場日時点の株数を表しています。目論見書に記載されている株主の状況とは異なるのでご注意ください。

■ロックアップ情報

株主 所有株数 ロックアップ
東海ソフト社員持株会 464,580株 *1 180日間
水谷 慎介 432,000株 *2 90日間
水谷 多嘉士 177,000株 90日間
伊藤 秀和 163,250株 90日間
大川 稔 72,000株 90日間
長尾 正己 67,000株 90日間
株式会社りそな銀行 60,000株 90日間
株式会社ネクスティエレクトロニクス 51,750株 公開前規制
株式会社大垣共立銀行 30,000株 90日間
株式会社OKBキャピタル 30,000株 90日間又は1.5倍
株式会社三菱UFJ銀行 30,000株 90日間
三井住友信託銀行株式会社 30,000株 90日間

*1 親引け予定分30,000株を含む
*2 オーバーアロットメントによる売出株数90,000株を含む

上記大株主以外のロックアップも考慮すると、上場日における売り圧力はおおよそ以下のようになります。

■上場日時点の売り圧力

上場時発行済株式総数 2,246,800株
ロックアップ対象株数 1,676,750株
上場日時点の売却可能株数 660,050株

注1:オーバーアロットメントによる売出株数90,000株を「ロックアップ対象株数」「売却可能株数」両方に含めているので、合算した数値は発行済株式総数と一致しません。

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【主幹事・幹事情報】当選を狙える証券会社はココ!

引受幹事 割当株数 抽選配分数 *1
(抽選配分割合)
野村證券
主幹事
600,000株 60,000株
(10%)
三菱UFJMS証券 24,000株 2,400株
(10%)
むさし証券 24,000株 2,400株
(10%)
みずほ証券 12,000株 1,200株
(10%)
SMBC日興証券 6,000株 600株
(10%)
SBI証券 6,000株 2,400株~3,000株
(40%~50% *2
東海東京証券 6,000株 6,000株
(100% *3
岡三証券 6,000株 6,000株
(100% *3
エース証券 6,000株 ネット申込無し
裏幹事 岡三オンライン証券カブドットコム証券
*1 各証券会社の抽選配分割合等のIPOルールに基づいて計算した予想株数です。参考として利用してください。
*2 資金比例抽選分は28%~35%、IPOチャレンジポイント分は12%~15%
*3 完全平等抽選分は10%、ステージ抽選分は90%

当選本数が最も多くなる主幹事の「野村證券」からの抽選申込は必須です。資金不要で抽選に参加できるので、忘れずに申込を行うようにしましょう。

その他に当選を狙うにあたってオススメの幹事証券は「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」と「むさし証券」です。主幹事を除く幹事証券の中では、当選本数が最も多くなるのがこの2社です。

また、抽選配分割合が高いSBI証券」もオススメです。資金比例抽選とポイント抽選の割合が「7:3」なので、前述の3社に次いで当選本数の多い幹事証券となります。IPOチャレンジポイントを貯める為にも抽選には参加しておきましょう。

【IPOスケジュール】抽選申込期間・抽選日・購入申込期間

東海ソフトのIPOスケジュール
仮条件決定日 2月6日
抽選申込期間 2月8日~2月15日
抽選日(前期) 2月18日
購入申込期間 2月19日~2月22日
上場日 2月27日
* 抽選申込期間及び購入申込期間は、証券会社によって微妙に異なります。詳細は各証券会社にて確認してください。
後期型の証券会社であるカブドットコム証券が幹事(裏幹事)入りしています。カレンダーにも記載しているように、その他の前期型証券会社と抽選日が異なるので、以下に別途記載しておきます。
・カブドットコム証券の抽選日・・・2月22日

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なお、識学(7049)及びリックソフトなどのIPOとブックビルディングの期間が被っているので、その他の銘柄のIPOスケジュールも併せて確認しておきましょう。

【財務・業績】

単位:千円
決算期 2016年5月 2017年5月 2018年5月
売上高 5,407,113 5,450,465 5,790,964
経常利益 308,492 219,054 312,263
当期純利益 234,369 156,903 221,879
純資産 1,192,392 1,333,094 1,531,004

■1株当たりの情報

単位:円
決算期 2016年5月 2017年5月 2018年5月
EPS 1,537.28 97.15 137.38
BPS 7,383.24 825.44 947.99
配当 160 160 160

東海ソフトのIPO初値予想

統計的に”初値が上がりにくい“東証2部へのIPOです。2014年以降の5年間で37件の企業が東証2部へ上場しましたが、それらのIPOの平均初値騰落率は11.95%となっています。また、勝率は59.5%です。

そのため、初値の高騰はあまり期待できず、また公募割れにも注意が必要な案件となります。

ただし、吸収金額が約8.9億円となっており、東証2部のIPOの中でも比較的小型な案件です。規模が小型であればあるほど初値には好影響を与えるので、東証2部の案件ですが初値の上昇に期待が持てます。

【参考】東証2部かつ吸収金額10億円以下の過去銘柄(直近5年間)
  • フルテック:吸収金額7.7億円、初値騰落率105.00%
  • ランドコンピューター:吸収金額8.6億円、初値騰落率103.41%
  • 竹本容器:吸収金額7.8億円、初値騰落率2.00%

また、公募株数も690,000株と少なく、上場日の需給バランスは比較的タイトになると予想されます。既存の株主にも満遍なくロックアップが掛かっている点も○。そして、公募売出比率が「97:3」と高く点も初値にとっては好材料です。

業種はIPOで人気が集まりやすい「情報・通信業」となっていますが、事業内容を見ると「ソフトウェアの受託開発」となっており、初値を大きく押し上げる源にはならなさそうです。また、成長性も東証2部の案件らしく緩やかな成長率となっており、IPOとしてはやや物足りない感があります。

こうした事をトータルで考慮して、IPOタイムズとしての初値予想は現時点で以下の通りとしています(想定価格は1,290円、仮条件は1,410円~1,500円、公開価格は1,500円)。

東海ソフトのIPO初値予想
2,100円~3,000円(2月7日時点)
想定価格1,290円に対して仮条件が1,410円~1,500円と強気な設定となった事を受けて、2月4日時点の初値予想「1,500円~2,060円」を上記予想へと変更しました。
初値のプラス要素 初値のマイナス要素
吸収金額が小さい 上場市場が東証2部
公開株数が少ない
公募売出比率が高い
満遍なくロックアップ
強気な仮条件

まとめ

東海ソフトのIPOについて、抽選に申し込む上で知っておきたい情報をまとめてみました。

東証2部という人気化しにくい市場への上場となりますが、小型の公開規模となっているので初値はプラスになると予想されます。

「仮条件がどうなるのか?」も1つポイントになっていましたが、想定価格1,290円に対して仮条件が1,410円~1,500円と強気な設定となったので、初値上昇に期待しても良いかもしれませんね。

では、最後に東海ソフトのIPOにおいてオススメの証券会社を一覧で紹介しておくので参考にしてくださいね。

東海ソフトのオススメ幹事証券一覧
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