【SMBC日興証券】IPOルールを解説~IPOに申し込むなら抽選方法や資金ルールは把握しておきましょう~

SMBC日興証券のIPOルール
新着情報
IPOの抽選方法に新たなルールが追加されました。完全平等抽選とは別に、4段階のステージ制によるIPO優遇抽選が2019年2月下旬頃から開始されます。新たなルールが適用されるのは、2月25日以降に需要申告が開始されるIPOからです(ウイングアーク1stから適用)。

SMBC日興証券のIPOルールをしっかり把握できていますか?

「どんな抽選方法を採用していたっけ?」
「抽選に申し込む時に入金しておく必要があったかな?」

このように、IPOルールが曖昧になってしまっている人がいるかもしれません。

そこで今回は、SMBC日興証券のIPO取引ルール(抽選方法・資金関係)や幹事実績、手数料などを余す事無く紹介していきたいと思います。

なお、以下にSMBC日興証券のIPOルールなどをまとめていますので、ササッとポイントだけ押さえたいという人は利用してくださいね。

証券会社 SMBC日興証券
抽選配分 15% 抽選時資金 必要
抽選方法 完全平等抽選
ステージ抽選
入金時期 BB時
ペナルティ 有り 資金拘束 BB時
抽選結果 当選・補欠 同一資金 不可
発表時間 20時以降 口座開設数 332万
主幹事実績 2016年 2017年 2018年
13件 12件 21件
幹事実績 64件 71件 68件
売買手数料
(1注文毎)
10万円 20万円 30万円
125円 180円 250円
40万円 50万円 100万円
400円 400円 800円
即時入金 三井住友銀行・三菱UFJ銀行 他3行
NISAでIPO 抽選に参加できるのはNISA口座だけ
コメント 主幹事・幹事実績は業界TOPクラス。当選辞退に対するペナルティが有るので抽選申込前にしっかりと銘柄分析を!
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SMBC日興証券のIPOルール

では、さっそくSMBC日興証券のIPO取引ルールについて見ていきましょう。抽選編と資金編に分けて紹介していくので、それぞれチェックしてくださいね。

なお、当記事で紹介している内容は、2019年2月7日時点でSMBC日興証券が公開している情報等を基に作成してます。

抽選編

まずはSMBC日興証券の「抽選ルール」から見ていきます。

抽選方法は「完全平等抽選」と「ステージ抽選」

SMBC日興証券が採用している抽選方法は「完全平等抽選」と「ステージ抽選」です。

完全平等抽選とは、需要申告に対し機械的に一つの乱数を付番し、同一条件・同一確率の下で行われる抽選方法です。

このように申込者単位での抽選が行われるので、申込株数や保有資産額などによって当選確率が変動する事はありません。抽選参加者全員が同じ当選確率となるのが特徴です。

一方、ステージ抽選は資産額等(*)に基づいて4つのステージ「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」に分類され、ステージに応じて当選確率が変動する抽選方法です。ブロンズとプラチナでは当選確率が25倍異なります。

* 預り資産残高と信用取引建玉金額の多い方を基準にステージを判定。判定期間は月末残高の3ヶ月平均。バンク&トレードを契約している人は、三井住友銀行口座の残高も合算して判定されます。

また、新規口座開設者は資産額が足りなくても3ヶ月間ブロンズステージの優遇を受けられます。

SMBC日興証券のステージ抽選概要(出典:SMBC日興証券「IPO優遇特典のお知らせ」

ステージ抽選は、完全平等抽選の後に行われ、先の抽選において落選した人が対象です。また、ダイレクトコース限定の優遇抽選となっているので、総合コースを選択している人は対象外です。

抽選配分は15%

SMBC日興証券の抽選配分は15%です。その内訳は以下の通りです。

  • 完全平等抽選:10%
  • ステージ抽選:5%

たとえば、一般投資家へ配分する株数が10万株のIPO銘柄の場合だと、そのうちの10%にあたる1万株が完全平等抽選の対象となります。そして、5%にあたる5,000株がステージ抽選の対象となります。

大手の「みずほ証券」や「野村證券」は、抽選配分を10%と定めているので、これらと比較すると当選のチャンスが高い証券会社と言えますね。ステージの優遇を受けられる人なら尚更です。

なお、ネット証券のほとんどが抽選配分を100%としています。さきほどの事例だと、10万株全てが抽選対象となります。以下の記事でネット証券を比較しているので、抽選配分が高い証券会社を探している人は参考にしてください。

IPOにおすすめのネット証券ランキング~幹事実績・抽選方法などを徹底比較~

2018.10.24

複数単元の当選はない!~申込株数も100株でOK~

SMBC日興証券では、当選数量は1単元(100株)までとなっています。そのため、複数単元の申込をしても複数当選する事はありません。

可能な限り多数のお客様へ配分が行われるように抽選による当選数量の上限は、一投資単位とします。

(引用:SMBC日興証券「募集等に係る株式等のお客様への配分に係る基本方針」

このようなルールになっており、また申込株数が当選確率に影響を与える事もないので、申込株数は100株で良いでしょう。

抽選結果は当選と補欠の2パターン~落選はなし~

SMBC日興証券の抽選結果は以下の2パターンです。

抽選結果の表示内容
  • 当選
  • 補欠
なお、抽選結果は抽選日の20時以降に発表されます。

見ての通り「落選」がありません。つまり、当選者以外は全員「補欠」になります。

当選者が当選辞退をした場合などに補欠当選者から抽選で繰上当選者が決まるわけですが、その抽選に参加する権利を当選者以外全員が持っているので、SMBC日興証券における繰上当選の確率はかなり低くなるでしょう(補欠申込を行った人が繰上抽選の対象です)。

IPOに補欠当選した時の判断ポイント!~繰上当選を狙うべきか購入申込を辞退すべきか~

2018.10.10

当選辞退に対するペナルティ有り

SMBC日興証券では、当選辞退をした当選者に対して以下のようなペナルティが課されます。

ペナルティの内容
  • IPO申込不可【1ヶ月間】
  • 現在行っているすべてのIPO申込(抽選前の銘柄)が取消となる

当選辞退だけでなく、購入申込忘れもペナルティの対象となるので注意してください。

ちなみに、補欠当選者が購入辞退をしてもペナルティの対象とはなりません。

資金編

では、続いてSMBC日興証券の資金ルールについて見ていきましょう。

入金のタイミングは抽選申込時

SMBC日興証券での入金のタイミングは「抽選申込時」です。抽選申込を行う前に口座へ必要金額を入金してください。

必要金額
申込価格×申込株数

需要申告最終日は17時までが申込期限となっているので、それまでに入金・需要申告を行いましょう。なお、入金方法によっては、入金が翌日扱いになるおそれがあります。時間に余裕をもって手続きを行ってくださいね。

資金拘束を受けるタイミングも抽選申込時

SMBC日興証券では、資金拘束を受けるタイミングも「抽選申込時」となっています。

抽選の結果、補欠当選となった時点で資金拘束から解放されます。補欠申込を行う場合は、申込時点で再度資金が拘束され、繰上当選しなければ資金が開放されます。

なお、繰上抽選が行われるのは購入申込最終日の20時頃です。

同一資金での複数銘柄への申込不可

SMBC日興証券では、抽選申込時に資金拘束を受けるので、ブックビルディング期間が被っている複数の銘柄に同一資金で申し込む事はできません

たとえば、抽選申込に必要な資金が20万円の銘柄と30万円の銘柄があった場合、SMBC日興証券では両方の抽選に申し込むために50万円を入金する必要があります。

IPOが集中する時期には、SMBC日興証券1社だけで大量の資金が必要になる事もあります。投資資金には限りがあるので、他の証券会社と「抽選配分を考慮した割当株数」を銘柄毎に比較して、申し込む銘柄の取捨選択を行うようにしましょう。

なお、同一資金で複数の銘柄に申し込める証券会社は幾つかあるので、気になる人は「こちら」をチェックしてくださいね。

SMBC日興証券のIPO主幹事・幹事実績

続いて、SMBC日興証券のIPO取り扱い件数について見てみましょう。

2016年~2018年における主幹事・幹事実績がこちらです。

2016年2017年2018年
主幹事実績13件12件21件
幹事実績64件71件68件
IPO全体件数83件90件90件
幹事実績には主幹事実績の件数も含まれています。

毎年安定して主幹事を務めているSMBC日興証券。幹事関与率は80%弱となっており、SMBC日興証券の口座を持っていれば、5件に4件の割合で抽選に参加する事ができます。

幹事実績をランキング化すれば、SMBC日興証券は毎年TOP5にランクインしてくるので、IPO投資において必須の証券会社と言えるでしょう。

どこが多い?IPOの主幹事・幹事実績ランキング2018

2018.07.17

SMBC日興証券の手数料

続いて、SMBC日興証券の「売買手数料」と「入出金手数料」について紹介していきます。

なお、口座開設手数料・口座維持費はかかりません。

売買手数料

SMBC日興証券では、現物株式取引の売買手数料プランとして1約定毎に手数料が発生するプランが用意されています。

手数料体系は以下の通りです(2018年11月時点、税抜、ダイレクトコース・オンライントレードの場合)。

約定金額売買手数料
10万円まで125円
20万円まで180円
30万円まで250円
50万円まで400円
100万円まで800円
200万円まで1,500円
300万円まで2,000円
500万円まで3,000円
1,000万円まで4,500円
2,000万円まで9,000円
3,000万円まで15,000円
3,000万円超25,000円

店舗型の証券会社としては比較的安い売買手数料水準となっています。みずほ証券や大和証券などは、オンライントレードでも高めの手数料となっていますからね。

主幹事・幹事実績が豊富なSMBC日興証券ですから、IPOの売買をする機会も多くなります。お得な手数料で取引できるのは嬉しいポイントですね。

なお、他の証券会社の売買手数料が気になる人は、以下の比較記事を参考にしてください。

IPO投資にかかる売買手数料~証券会社の比較一覧表~

2018.10.11

入出金手数料

次に紹介するのは入出金時の振込手数料についてです。

まずはSMBC日興証券の口座への入金方法から見ていきます。入金方法は5つありますが、日興イージートレードの画面から入金手続きができるのは以下の2つです(その他、ATM入金等について知りたい人はこちら)。

  • インターネット決済
  • バンク&トレード

インターネット決済
インターネット決済とは、金融機関のネットバンキングを利用した入金方法です。振込手数料は無料で、入金額が口座に即時反映されます。

提携している金融機関及びそれぞれの即時反映される時間帯は以下の通りです。

金融機関即時反映
三井住友銀行14時50分まで
三菱UFJ銀行16時まで
みずほ銀行15時まで
ジャパンネット銀行15時まで
ゆうちょ銀行16時まで
* 上記時間外の入金は翌営業日扱いとなります。

バンク&トレード
バンク&トレードもネットバンキングを利用した入金方法です。インターネット決済との違いは、ネットバンキングでのログインが不要な点です。日興イージートレードの画面で「入金額」を入力し、内容を確認して実行するだけで手続きが完了します。

バンク&トレードを利用できるのは三井住友銀行だけです。振込手数料は無料で、入金額が口座に即時反映されます。原則7:00~翌1:00まで利用する事ができます。


では、続いてSMBC日興証券の口座からの出金方法について見ていきます。出金方法は以下の通りです。

  • 銀行振込
  • 日興カードでの出金
  • バンク&トレード

銀行振込
日興イージートレードの画面から出金手続きを行います。出金先は予め登録している銀行口座です。

出金手数料は無料で、午前中に手続きを行えば原則当日中に振込が完了します(ゆうちょ銀行以外)。

ただ午前中に出金手続きをしても、翌日扱いになる事もある点には注意が必要です。

日興カードでの出金
日興カードを利用して提携ATMから出金する方法です。提携ATMはみずほ銀行やセブン銀行、ローソン銀行などです。

出金手数料は三井住友銀行以外のATMでは基本的にかかりますが、毎月5回分の手数料が翌月キャッシュバックされます。

バンク&トレード
入金方法でも紹介したバンク&トレードです。出金も即時反映されるので非常に便利。もちろん手数料は無料です。

三井住友銀行を利用している人は、バンク&トレードの申込をしておきましょう。

IPOの抽選に申し込めるのはNISA口座だけ

SMBC日興証券では、NISA口座及びジュニアNISA口座の開設が可能ですが、IPOの抽選に申し込めるのはNISA口座だけです。ジュニアNISA口座からIPOの抽選に参加する事はできません。

ただし、店頭での裁量配分については、ジュニアNISAからでも申込ができます。

SMBC日興証券でIPOに当たらない・・・という人へ

主幹事・幹事実績が多いSMBC日興証券ですが、何回抽選に参加してもIPOになかなか当たらない・・・という人もいるはずです。

その原因の1つとして考えられるのは「抽選配分15%」という点です。

というのも、少ししか株式の割当を受けない幹事を務めたIPO銘柄では、抽選の対象となる株数はさらに15%まで削られて、かなり少なくなるからです。当選者が20人・30人しかいない銘柄だってあります。

その当選人数に対して何万件という申込が殺到するわけですから、当たらないのも不思議ではありません。SMBC日興証券だけからIPOに申し込んでいても、当選するのは厳しいでしょう。

IPOの当選確率を上げるヒント

ではどうすれば良いのか?というと、他の証券会社からもIPOの抽選に参加するようにしましょう。

特に、抽選配分が高いネット証券口座開設数がまだ少ない、つまり抽選のライバルが少ない証券会社から積極的に参加していきましょう。当選のチャンスがある証券会社でなるべく多く抽選を受ける事がポイントになってきます。

以下の抽選配分と口座開設数に関する記事を参考にして、まだ口座開設をしていない証券会社があればチェックしてくださいね。

【証券会社別】IPOの抽選配分の割合まとめ~割当枚数もしっかりチェック~

2018.10.24

証券会社の口座開設数一覧2018~IPOのライバルが少ない所が浮き彫りに~

2018.10.06

まとめ

今回はSMBC日興証券のIPOルール等について紹介しました。

抽選配分15%と低い設定になっていますが、豊富な幹事実績を考慮すると口座を持っておきたい証券会社です。主幹事実績はTOPクラスですからね。

ただ、豊富な幹事実績が厳しい資金ルールと相まって、IPOが集中する時期には「資金的に全銘柄の抽選に参加するのは厳しい・・・」という人も出てくるとは思います。そうした場合は、配分株数等を他の証券会社と比較して、申し込む証券会社を選別するなど、工夫をしながらIPO抽選に挑んでいきましょう。

最後にSMBC日興証券のIPOルールの特徴点をまとめておくのでチェックしておいてくださいね。

SMBC日興証券のIPOルールの特徴点
  • 抽選配分15%
  • 抽選方法は「完全平等抽選」と「ステージ抽選」を採用
  • 当選辞退に対するペナルティ有り
  • 入金・拘束のタイミングは共に抽選申込時
  • TOPクラスの主幹事・幹事実績
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