IPOの買い方~申込方法・手順をSBIの画像付きで解説~

IPOの申込をする男性

「IPO(新規公開株式)に投資するぞ!」と意気揚々と証券会社のホームページを開いてみたものの、申込の段階で手が止まってしまったのではないでしょうか?

  • IPOの申込方法・手順がわからない・・・
  • ブックビルディングで株数価格などをいくらで申し込めばいいの?
  • IPOに申し込むにあたって投資資金をいつ用意すれば良いの? など

IPO投資において「申込」は、以下のように投資全体の流れにおける最初の扉です。この扉を通らなければ次の扉にたどり着く事はできません。

つまり、抽選に参加する事もできませんし、ましてやIPO株を購入・売却して儲ける事もできないんです。

■IPOの申込から売却までのおおまかな流れ
IPOの申込IPO抽選IPO株購入IPO株の売却

そこで今回は、IPOの申込方法・手順について解説します。事例(SBI証券)や画像も用いて紹介しているので、分かりやすくなっていると思います。

また、申込の各段階での細かい疑問点についても解説しているので、読み終わった頃にはIPOの申込をスムーズに行えるようになっているはずです。

今後新規上場がある度に「申込」を行う事になります。毎度の事なので、今のうちに不明点を解消しておきましょう。

申込前にIPOのスケジュールをチェック

IPOのスケジュールをチェックしている女性

IPOに申し込むにあたって、まずチェックしておきたいのが「スケジュール」です。いつ・どの銘柄がIPOするのか、という点をチェックしましょう。

チェック事項
  • 上場する銘柄
  • 申込可能期間(ブックビルディング(=需要申告)の期間)
  • 抽選日 *
  • 購入申込期間 *
  • 上場日

* 証券会社によって多少のズレが生じます。

1回の申込のためだけなら「銘柄」と「申込可能期間」のみで十分ですが、複数の証券会社から申し込む場合や同時期に上場する別のIPO銘柄にも申し込む場合には「抽選日」や「購入申込期間」などもチェックしておきましょう。

その理由は、証券会社によって資金に関するルールが異なるからです。「申込時点での資金の要・不要」や「資金が拘束される時期」などがバラバラなんですね。

複数のIPO銘柄に投資する場合は尚更ややこしくなります。限られた資金でIPOに投資をする人は要チェックです。投資したいのに資金が足りない・・・という事態は避けたいですからね。

資金拘束とは、一時的に口座からの引き出しやその他の投資が出来なくなる事を指します。その間、「需要申告価格(又は公開価格)×申込株数(又は当選株数)」で計算される金額が買付余力から差し引かれます。
幹事証券会社のチェック

また、どの証券会社が幹事になっているのか、という点も併せてチェックしてください。一部の例外を除き、幹事となっている証券会社からしかIPOに申し込めないからです。

なお、幹事証券会社の口座が無くても焦る必要はありません。証券取引所が上場を承認してからIPOの申込が開始されるまでおよそ2週間ほどの猶予があります。ほとんどの証券会社が1週間~2週間で口座を開設できるので、まずは幹事となっている証券会社で口座開設を行ってください。

以上が申込前にチェックしておきたい事項です。簡単に以下にまとめておきますね。

ポイントまとめ
  • どの銘柄が上場するのかをチェック!
  • IPOの各時期(申込可能期間や購入申込期間など)をチェック!
  • 幹事証券会社をチェック!
:上記事項はあくまでIPOの申込に必要な情報です。公募割れを起こすリスクを判断するために、目論見書などでその他の情報もチェックしてください。

公募割れを起こすIPO銘柄の4つの特徴~その後も分析~
IPOでは目論見書のここを閲覧すべし!チェックすべき8つの項目とその見方

では、IPOの申込方法について見ていきましょう。

IPOへの申込方法・手順

IPOの申込手順

“投資”と言われると「申込方法が難しいのでは?」と身構えてしまう人もいるかもしれませんが、IPOの申込方法は非常に簡単です。

ではさっそく、IPOの申込手順について見ていきましょう(銘柄・幹事証券会社などはチェック済の前提で進めていきます)。

IPOの申込手順
  1. 幹事証券会社の口座にログイン
  2. IPO(新規上場株式)のページへ
  3. IPO銘柄一覧から投資したい銘柄を選択
  4. ブックビルディングの申込 *1
  5. 抽選の結果を待つのみ *2

*1 ブックビルディング申込時点で入金が必要な証券会社があります(例:マネックスやSMBC日興証券など)。
*2 抽選前に「購入申込」が必要な証券会社があります(例:岩井コスモ証券や松井証券など)。

IPOの申込手順は概ね上記のような流れとなっています。ブックビルディングの申込が終われば、基本的にIPOの申込は完了です。あとは抽選結果を待つのみ。

IPOのBB・ブックビルディング(需要申告)とは?申込期間・株数・投資資金などについて徹底解説!

2018.03.12

ただ文字だけではイメージが掴みにくいと思うので、実際のIPO申込の流れを画像と共に紹介します(事例はSBI証券)。

【事例解説】SBI証券でIPOに申込する場合の流れ

さきほど紹介した手順通りに「SBI証券」でIPOに申し込みしていきますね。ちなみに、申込にかかる時間は慣れてくれば1分もかかりません。

では、SBI証券のホームページにログインするところから始めていきます。

以下の画像のように、ログインフォームに「ユーザーネーム(ログインID)」及び「パスワード」をそれぞれ入力してログインします。

【手順①】SBI証券にログイン

ログイン後、「国内株式」をクリックします。

【手順②】国内株式をクリック

すると、2段目のタブに「新規上場・公募売出し」が表示されるので、これをクリックします。

【手順③】新規上場をクリック

SBI証券が幹事となっているIPO銘柄の一覧が表示されます。ここでは銘柄ではなく、一覧のTOPにある「新規上場株式ブックビルディング/購入意思表示」をクリックします。

【手順④】ブックビルディングをクリック

すると、各IPO銘柄のより詳細な情報が記載されている一覧ページに移ります。IPOの申込を希望する銘柄のブックビル申込欄にある「申込」をクリックします。

ちなみに、ブックビルディング可能期間が未到来の銘柄は、ブックビル申込欄に「-」と表示されています。一方、ブックビルディングが終了した銘柄は「受付終了」と表示されています。

【手順⑤】申込むIPO銘柄を選択

ブックビルディング申込のページでは「株数」と「価格」を入力します。株数は基本的に100株単位で入力し、価格は仮条件の範囲内から選択します(○○円刻みと指定されている場合が多いです)。

【超重要】IPOの仮条件とは?決め方や想定価格及び公募価格との関係も解説

2018.03.12

SBI証券では「ストライクプライス」を選択しておけばよいでしょう。ストライクプライスとは、どのような公開価格でも購入する!という意思表示を意味します。その他の証券会社で「成行」を選択した場合と同様の結果となります。

2つの項目の入力が完了したら、「取引パスワード」を入力して「申込確認画面へ」をクリックします。

【手順⑥】ブックビルディングの申込

確認画面で「申込銘柄」「申込株数」「申込価格」などの内容に間違いがないかを確認して「申込」をクリックします。すると「ブックビルディングのお申し込みを受付けいたしました」と表示されます。

これでIPOの申込は完了です。

今回はSBI証券でのIPO申込の流れを紹介しましたが、他の証券会社も基本的には同じです。

IPOの申込に関する疑問点を解決!

ここまでIPOの申込方法について紹介してきました。申込の手順・流れのイメージはだいぶ掴めたのではないでしょうか?

さて、ここからはIPOの申込時に抱くであろう疑問点を1つずつ解決していきたいと思います。

IPOの申込株数は何株にすればいい?当選確率に影響する?

IPOの申込株数に悩む女性

ブックビルディングの申込の時に多くの人が抱く疑問がこれですよね。

申込株数に関するよくある疑問
  • 申込株数って何株が良いの?
  • なるべく多めの株数を申込んだ方が当選確率が上がるの?
  • 100株(1単元)を超える申込に意味はあるの?

これらの疑問に対する答えは、IPOの申込を行う証券会社によって変わってきます。採用している抽選ルールが証券会社毎に違うためです。

では、どういったルールを採用しているのか?というと、大別すると以下の2パターンに分かれます。

2つの抽選ルール
  1. 申込株数(単元)単位で抽選
  2. 申込者単位で抽選
申込株数単位での抽選

「① 申込株数(単元)単位で抽選」を採用している証券会社では、申込株数が多いほど抽選口数が増え、当選確率が高くなります

たとえば、申込株数が100株のAさんと申込株数が500株のBさんがいた場合、Aさんの抽選口数は1口となり、Bさんの抽選口数は5口になります。単純にBさんの当選確率はAさんの5倍にもなるというわけです。

そのため、「①」の抽選ルールを採用している証券会社からIPOに申込む場合は、なるべく多くの申込株数にした方が良い、という事になります。

このルールを採用しているのは「SBI証券」と「楽天証券」のみです。申込株数によって当選確率を上げたい人は、この2社の口座を開設しておいた方が良いでしょう。

SBI証券の口座開設ページはこちら
楽天証券の口座開設ページはこちら

:SBI証券では抽選日までに、楽天証券ではブックビルディング申込までに、申込株数に相当する資金が必要です。また、当選した株数の一部だけをキャンセルする事が出来ない点も注意してください。
申込者単位での抽選

一方、その他の証券会社では「② 申込者単位で抽選」のルールを採用しています。1人1口の抽選となるので、申込株数が当選確率に影響を与える事はありません。完全平等抽選とも言われます。

100株で申し込もうが、1,000株で申し込もうが、当選確率は同じです。しかも、複数単元の申込をしても、そのIPO銘柄が抽選となれば、当選するのは1単元だけです。

そのため、「②」の抽選ルールを採用している証券会社からIPOに申込む場合は、申込株数は100株で良い、という事になります。

なお、申込人数が少なく抽選とならなければ、基本的に複数単元の配当を受けられます。ただ、抽選とならないIPO銘柄は不人気銘柄である事から、公募割れを起こす可能性が高いです。そうした事からも申込株数は最低単位の100株で良いと思います。

以上のように、IPOの申込株数は、どこの証券会社から申し込むかによって決定するようにしましょう。

ポイントまとめ
  • SBI証券と楽天証券からIPOに申し込む場合、資金の許す限り、申込株数は多めに!
  • その他の証券会社からIPOに申し込む場合、申込株数は100株でOK!

申し込み株数によってIPOの当選確率が変動するのは「SBI証券」と「楽天証券」の2社

2018.09.10

IPOの申込価格はいくら?成行・指値のどっちで申し込む?

ブックビルディングに関するもう1つの疑問点が「価格」についてです。

申込価格に関するよくある疑問
  • 申込価格はいくらにすればよいのか?
  • 成行と指値のどっちで申し込めばよいのか?

これらの疑問についても悩む人が多いと思います。

まず「申込価格」については、仮条件の上限価格で申込むようにしましょう。たとえば、2018年4月20日に上場する「HEROZ株式会社(4382・東証マザーズ)」の場合、仮条件が3,950円~4,500円となっているので、上限の4,500円で申込みます。

その理由は、ブックビルディング後に決定される公開価格が仮条件の上限価格となる場合が多く、また申込価格が公開価格以上でなければ抽選対象外となるからです。

ちなみに、公開価格が仮条件の上限価格未満になったとしても、購入する価格は申込価格ではなく公開価格になるので安心してください。

続いて「成行」か「指値」か、という点ですが、これはどちらで申込んでも構いません。重要なのは仮条件の上限価格で申込む事です。

そのため、「成行」を選択するなら仮条件の上限価格で申込むのと同じなので問題はなく、他方「指値」を選択するにしても上限価格で申し込めば問題はないという事になります。

ただし、仮条件価格の変更が生じた場合、「指値」だと申込内容の変更が必要になります(「成行」では基本的に不要)。変更に気付かない可能性もあるので、「成行」を選択しておいた方が良いでしょう。

なお、証券会社によっては「指値」のみしか選択できない場合もあるので、この辺は臨機応変に対応してください。
ポイントまとめ
  • 「成行」と「指値」どっちを選んでもOK!
  • 指値の場合、IPOの申込価格を仮条件の上限価格に!

IPOの申込に必要な金額はいくら?

電卓とお金

IPOに申し込むにあたって「お金をいくら用意すれば良いのか?」という点が気になる人もいると思います。最終的には「公開価格×当選株数」となりますが、申込の段階では公開価格がいくらになるか分かりませんからね。

そこで必要資金については「想定価格」と「仮条件」を利用して把握するようにしましょう。

まず、上場承認日から仮条件決定までは「想定価格」を利用します。あくまで予想という事になりますが、想定価格は仮条件を決定する材料にもなるので、これを基に計算した金額が大きくハズレる事はありません。

「想定価格+1,000円」で見積もっておけば、十二分に対応できると思います。目論見書の【募集の方法】などに記載されているので、チェックしてみましょう。

次に、仮条件決定後、ブックビルディングに申し込む段階では「仮条件」を利用します。仮条件の範囲内で公開価格が決定されるので、必要な最大金額を把握する事ができます。

具体的には「仮条件の上限価格×申込株数」で計算して、必要なお金を用意するようにしましょう。

なお、IPOの申込及び購入時に手数料は発生しません。

ポイントまとめ
  • 【仮条件決定前】想定価格を基に予想
  • 【仮条件決定後】「仮条件の上限価格×申込株数」で計算

IPOに申し込むにあたって資金をいつまでに入金すればよい?

インターネットバンキングでの入金

口座に資金を入金すべきタイミングは、証券会社によって異なります。タイミングとしては主に以下の3つです。

入金タイミングのパターン
  • ブックビルディング申込時(例:マネックス証券)
  • 抽選時(例:松井証券)
  • 購入申込時(例:野村証券)

口座の資金が不足していると、抽選の対象外になったり、当選していても購入辞退という扱いになってしまいます。こうした事態を防ぐために、各社のルールを把握しておきましょう。

また、野村証券のように抽選まで資金が不要な証券会社を把握しておけば、抽選参加機会を増やす事もできます(申込むだけでOK)。

資金不要!IPOの抽選に前受金0円で参加できる証券会社7社

2018.07.19
複数の証券会社からIPOに申し込む場合や同時期に複数のIPO銘柄に申し込む場合には、入金のタイミングは重要になるので、少なくとも口座を開設している証券会社の資金に関するルールは把握しておきましょう。

IPOの入金はいつまでにするべき?証券会社毎のタイミングまとめ

2018.07.28
なお、資金が拘束される時期も証券会社によって異なります。このタイミングについても把握するようにしてください。

【資金拘束のタイミング一覧表】同一資金で複数のIPOに申し込める証券会社もチェック!

2018.10.01

IPOの申込期間はいつまで?時間に限りはある?

カレンダーと砂時計

IPO株を購入するには、ブックビルディングの申込をしている事が前提条件となります。申し込みしていなければ、抽選に参加する事ができません。そのため、ブックビルディングの申込期間は必ず守る必要があります。

ブックビルディングの申込期間は、IPOの申込前にチェックすべき事項でしたよね。その期間中に必ず申込をするようにしましょう。

ただし、ブックビルディングの最終日は、ほとんどの証券会社が午前中に受付を終了してしまうので注意してください。

複数の証券会社から同一のIPO銘柄への重複申込は可能?

OKとNG

IPOの当選確率をUPさせる戦略の1つが「複数の証券会社からの申込」です。1つの証券会社だけからブックビルディングの申込をするより、多くの証券会社から申し込んだ方が各社で抽選を受けられるので、当選確率が高くなります。

ただここでみなさんが気になるのは「そもそもIPOへの重複申込は可能なのか?」という点でしょう。

簡潔に結論を紹介すると、複数の証券会社からの申込は可能です。実際に、複数の証券会社で当選した人もいます。

ただし、一部の証券会社ではIPOの重複申込をNGとしているところもあります。こうした証券会社で重複申込を行った場合には、当選が取り消される可能性があるので注意してください。

IPOは信用取引でも申し込める?

信用取引は、基本的に上場している銘柄を対象にしています。そのため、まだ上場していないIPO銘柄に対して信用取引を利用する事はできません

必要な資金を然るべきタイミングに用意してIPOの申込を行うようにしてください。

ちなみに、IPO銘柄も初値決定後であれば、基本的に信用取引の対象となります。

まとめ~IPOの申込は非常に簡単~

IPOの申込方法や手順、そして細かい疑問点について紹介してきました。記事自体は長めとなっていますが、申込の流れや各証券会社の特徴を掴めば、非常に簡単な作業です。慣れれば1分もかかりません。

今後、多くのIPO銘柄に申込をしていくと思います。その際、もし分からない事があればこの記事に戻ってきて、その疑問を解決していただければと思います。