【GMOクリック証券】IPOルールを解説!~知っておくべき抽選方法・資金ルール・幹事実績など~

GMOクリック証券のIPOルール

GMOクリック証券のIPOルールをしっかりと理解できていますか?幹事実績が少ないので、取引ルールが曖昧になってしまっている人もいるでしょう。まだ口座開設をしていない人は、今まさに調べ始めたところかもしれません。

そこで今回は、GMOクリック証券のIPO取引ルール(抽選方法・資金関係)や幹事実績、手数料などを余す事無く紹介していきたいと思います。

なお、以下にGMOクリック証券のIPOルールなどをまとめていますので、ササッとポイントだけ押さえたいという人は利用してくださいね。

証券会社 GMOクリック証券
抽選配分 100% 抽選時資金 必要
抽選方法 完全平等抽選 入金時期 購入申込最終日
ペナルティ なし 資金拘束 抽選実施時
抽選結果 当選・落選 同一資金 可能
発表時間 15時~17時 口座開設数 34万
主幹事実績 2016年 2017年 2018年
0件 0件 0件
幹事実績 2件 0件 1件
売買手数料
(1注文毎・税抜)
10万円 20万円 30万円
88円 98円 241円
40万円 50万円 100万円
241円 241円 436円
即時入金 GMOあおぞらネット銀行・楽天銀行 他10行
NISAでIPO NISA口座・ジュニアNISA口座共に可能
コメント 非常に魅力的なIPOルールを採用。玉に瑕なのは幹事実績の少なさ・・・。
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GMOクリック証券のIPOルール

では、さっそくGMOクリック証券のIPO取引ルールについて見ていきましょう。抽選編と資金編に分けて紹介していくので、それぞれチェックしてくださいね。

なお、当記事で紹介している内容は、2018年12月5日時点でGMOクリック証券が公開している情報等を基に作成してます。

抽選編

まずはGMOクリック証券の「抽選ルール」から見ていきます。

抽選配分は100%

GMOクリック証券の抽選配分は100%です。同社に割り当てられた全ての株式を抽選によって配分します。

新規公開株のお客様への配分は、配分の機会を公平に提供するため、当社配分可能株数のすべてについて抽選により配分先を決定致します。

(引用: GMOクリック証券「募集等に係る株券等の顧客への配分に係る基本方針」

たとえば、GMOクリック証券に割り当てられた株式が5万株の場合では、5万株全てが抽選によって配分されます。店頭での配分などが行われないので、ネットから抽選でIPOを狙う人にとって有利な条件となっています。

店頭販売中心の証券会社では抽選配分を10%と設定している所が多く、さきほどの例なら5,000株しか抽選に回されません。それに対してGMOクリック証券は10倍の株数が抽選対象となるので、当選に期待が持てますよね。

なお、ネット証券ではGMOクリック証券のように抽選配分を100%としている証券会社がいくつかあります。以下の記事でまとめて紹介しているので併せてチェックしておきましょう。

IPOにおすすめのネット証券ランキング~幹事実績・抽選方法などを徹底比較~

2018.10.24

抽選方法は完全平等抽選を採用

GMOクリック証券では、抽選方法に「完全平等抽選」が採用されています。

完全平等抽選の概要
  • コンピューターによる無作為抽選
  • 申込者単位で抽選

そのため、抽選において人為的な操作が行われず、また申込者1人に対して1つの抽選権が付与されるので抽選参加者全員が平等な抽選を受ける事ができます。もちろん、保有資産・取引履歴・申込株数などが当選確率に影響を与える事はありません。

初心者からベテランまで全ての人に等しくIPOの当選チャンスがある、それがGMOクリック証券が採用している完全平等抽選の良いところです。

当選するのは1単元~申込株数も100株でOK~

GMOクリック証券では、ブックビルディング参加全員に1単元ずつ配分し、それでもなお余っている場合に複数単元の申込をした人に対して再度1単元ずつ配分していくルールとなっています。

そのため、基本的に当選するのは1単元となっています。

なお、ブックビルディングの申込株数の上限は5単元となっていますが、「当選数量が1単元である事」及び「申込株数が当選確率に影響を与えない事」から申込株数は1単元で良いでしょう。

抽選のタイミングは後期型

GMOクリック証券は「後期型」の抽選スケジュールを採用しています。抽選のタイミングは購入申込の後です。

抽選スケジュール
  1. ブックビルディングに申込
  2. 購入申込
  3. 抽選日
  4. 上場日

抽選対象となるには、「ブックビルディング」と「購入申込」の両方を行う必要があります。特に「購入申込」を忘れてしまいやすいので注意してくださいね。

なお、抽選を受けるために2回の申込を行うという煩雑な面もありますが、その一方で資金効率を上げられるメリットもあります。この点については資金ルールにて後述するのでチェックしておいてくださいね。

抽選結果は当選と補欠の2パターン~落選はなし~

GMOクリック証券の抽選結果は以下の2パターンです。

抽選結果の表示内容
  • 当選
  • 落選

補欠当選はありません。白か黒かはっきりするので、分かりやすいと言えば分かりやすいです。

なお、抽選結果が発表されるのは、GMOクリック証券における購入申込最終日の15時~17時です。

ペナルティなし~そもそも当選辞退不可~

GMOクリック証券では、当選辞退に対するペナルティはありません。そもそも、取引ルール上、当選後に辞退する事ができないようになっています。

当選すればそのまま約定となるので、抽選前の購入申込までに銘柄分析等を行って意思表示をするようにしてください。

なお、購入申込をしない場合や忘れた場合についてもペナルティはありません。

資金編

では、続いてGMOクリック証券の資金ルールについて見ていきましょう。

入金のタイミングは購入申込最終日の15時まで

GMOクリック証券の入金タイミングは「購入申込最終日の15時まで」です。

ブックビルディング時及び購入申込時に入金を済ませておく必要はありません。

ただ上記期限までに入金しておかないと、余力不足により抽選対象外となるので注意してくださいね。

資金拘束を受けるタイミングは抽選実施時

資金拘束を受けるタイミングは「抽選実施時」です。抽選は購入申込最終日の15時から行われます。

そして、落選となればその時点で資金拘束から開放されます。抽選結果は同日17時までに発表されます。

同一資金で複数銘柄への申込可能~同一日抽選は不可~

GMOクリック証券では、複数の銘柄のブックビルディング期間及び購入申込期間が重なっていても同一資金で複数銘柄の抽選を受ける事ができます

事例
A銘柄(必要資金20万円)とB銘柄(必要資金30万円)の銘柄があった場合、B銘柄の申込に必要な30万円を口座に入金すれば、その資金でA銘柄・B銘柄の両方に申込ができます(50万円を入金する必要はありません)。

このように必要資金が最大である銘柄の資金だけ入金しておけば、その他の銘柄の抽選も受けられるので資金効率をUPさせる事ができます。

ただし、同一日抽選の複数銘柄に対しては、同一資金での申込はできません。抽選実施時に資金拘束を受けるので、余力不足の銘柄が生じるからです。そのため、同一日抽選となる各銘柄が抽選対象となるように必要資金の合計額を入金する必要があります。

抽選日のズレを活かして資金効率UP

GMOクリック証券は、前述した通り、後期型のIPOスケジュールとなっています。後期型には1つメリットがあり、前期型との抽選日のズレを活かして資金効率をUPさせる事ができるんです。

「前期型」と「後期型」の抽選日のズレを分かりやすく図にすると以下のようになります。

「前期型」と「後期型」の違い!

抽選日のズレを利用し、前期型から後期型へ資金を移動させれば、2つの証券会社分の資金を用意する必要がなくなります。

具体的な資金移動手順は以下の通りです。

GMOクリック証券での資金移動手順
  1. 前期型の証券会社に入金して抽選の申込を行う
  2. 同時にGMOクリック証券でも抽選の申込を行う
  3. 前期型の抽選日に抽選結果を確認
  4. 落選した前期型からGMOクリック証券に資金を移動
  5. GMOクリック証券で購入申込を行い抽選を受ける

このような手順で資金を移動させれば、1回の申込に必要な資金で2回の抽選を受ける事ができます

GMOクリック証券は資金効率UPを図れるメリットを兼ね備えているので、特に限られた資金でIPOをしている人にはオススメの証券会社です。

GMOクリック証券以外にも後期型の証券会社はいくつかあるので、気になる人は以下の記事をチェックしてくださいね。

前期型との違いを活かせ!IPO後期型の証券会社で資金効率・抽選回数をUP

2018.07.31

GMOクリック証券のIPO主幹事・幹事実績

続いて、GMOクリック証券のIPO取り扱い件数について見てみましょう。

2016年~2018年における主幹事・幹事実績がこちらです。

2016年2017年2018年
主幹事実績0件0件0件
幹事実績2件0件1件
IPO全体件数83件90件90件

見ての通り、幹事実績はかなり少ないです。IPOルールがかなり魅力的なだけに、もっと積極的にIPOの取扱をして欲しいところです。

ちなみに、2014年・2015年に上場したGMOグループの3社では、いずれも幹事となっています。しかも、主幹事の次に多い引受株数となっていました。

そのため、今後もGMOグループの会社が上場する際は要チェックの証券会社となるので、今のうちに準備を整えておいても良いかもしれませんね。

なお、GMOクリック証券は裏幹事としてIPOを取り扱う事が多いです。IPO取扱決定に関するメールサービス等が無いので、会員ページ等でチェックするようにしてください。

GMOクリック証券の手数料

続いて、GMOクリック証券の「売買手数料」と「入出金手数料」について紹介していきます。

なお、口座開設手数料・口座維持費はかかりません。

売買手数料

GMOクリック証券では、現物株式取引の売買手数料プランとして「1約定ごとプラン」と「1日定額プラン」の2プランが用意されています。

売買手数料プランの概要
  • 1約定ごとプラン:1注文の約定金額に対して手数料が発生
  • 1日定額プラン:1日の約定金額の合計額に対して手数料が発生

それぞれの手数料体系は以下の通りです(2018年12月時点、税抜)。

1約定ごとプラン

約定金額売買手数料
10万円まで88円
20万円まで98円
50万円まで241円
100万円まで436円
150万円まで528円
3,000万円まで834円
3,000万円超889円

1日定額プラン

約定金額合計売買手数料
20万円まで213円
30万円まで278円
50万円まで399円
100万円まで797円
200万円まで1,167円
300万円まで1,538円
100万円増加毎に269円加算

GMOクリック証券の手数料は端的に言って安いです。業界TOPクラスの水準となっています。幹事実績が少ないので、IPO投資で利用する機会は現状あまり有りませんが、通常の株式取引をする人ならメイン口座の1つとして利用する価値は十分にあるでしょう。

なお、他の証券会社の手数料と比較したい人は以下の記事をご覧ください(1約定毎の手数料プランを比較しています)。

IPO投資にかかる売買手数料~証券会社の比較一覧表~

2018.10.11

ちなみに、IPO投資をメインにGMOクリック証券を利用するなら、手数料プランは「1約定ごとプラン」がお得です。1日に何度も取引をする事はありませんからね。取引プランは営業日毎に変更する事ができるので、GMOクリック証券の利用の仕方に合わせて変更していきましょう。

株主優待情報
なお、GMOインターネット(9449)やGMOフィナンシャルホールディングス(7177)などには、GMOクリック証券の売買手数料をキャッシュバックする株主優待があります。100株からこの株主優待を獲得できるので、検討してみてくださいね

入出金手数料

次に紹介するのは入出金時の振込手数料についてです。

まずはGMOクリック証券の口座へ入金する際の「入金方法」と「それぞれの振込手数料」及び「入金が反映される時間」について見ていきます。

入金方法手数料反映時間
即時入金サービス無料即時
振込入金負担1時間以内 *
* 9時~14時30分に金融機関から連絡が有った場合に当日中に反映。三菱UFJ銀行のみ18時30分までの入金については当日中に反映。

2つの入金方法がありますが、オススメなのは「即時入金サービス」です。手数料無料でしかも入金が口座に即時反映されます。

即時入金サービスを利用できる金融機関は以下の通りです(各金融機関のネットバンキング契約が必要)。

  • GMOあおぞらネット銀行
  • 楽天銀行
  • 三菱UFJ銀行
  • 三井住友銀行
  • 住信SBIネット銀行
  • ジャパンネット銀行
  • みずほ銀行
  • ゆうちょ銀行
  • セブン銀行
  • りそな銀行
  • イオン銀行
  • 埼玉りそな銀行

ネット証券だけあって対応している金融機関が多いです。上記いずれかの銀行を利用してGMOクリック証券へ入金するようにしましょう。

なお、GMOあおぞらネット銀行の証券コネクト口座を開設すると、同行の口座に預けている資金が自動でGMOクリック証券の余力へと振り替えられます。GMOあおぞらネット銀行を利用している人は証券コネクト口座を利用すると便利ですよ。


では、GMOクリック証券の口座から出金する方法について紹介します。

出金方法は1つで、GMOクリック証券の会員ページから出金手続きを行います。手数料は無料です。出金が銀行口座に反映されるタイミングは以下の通り。

  • 15時まで:翌営業日
  • 15時以降:翌々営業日

このように登録した銀行口座へ出金が反映されるまでにある程度の時間を要するので、そうした事を踏まえて、資金移動計画を立てるようにしましょう。

なお、GMOあおぞらネット銀行の証券コネクト口座なら、普通預金口座への振替手続きをする事によって当日中に出金する事ができます。

ただし、ATMでの出金手数料が無料になるのは月2回まで、他行への振込手数料が無料になるのは月1回までとなっています。また、GMOあおぞらネット銀行はその他の証券会社の即時入金サービスに対応していないので、そうしたサービスを利用して無料で出金する事もできません。

そのため、基本的に出金まで時間がかかってもGMOクリック証券の会員ページから出金手続きをした方が良いでしょう。

NISA口座及びジュニアNISA口座共にIPO投資が可能

GMOクリック証券では、NISA口座及びジュニアNISA口座でIPO投資が可能となっています。

ただ紹介したように、現状、幹事実績が乏しいのでIPOの為だけにGMOクリック証券でNISA口座やジュニアNISA口座を開設するのは勿体ないです。そのため、IPO投資以外の取引もする人だけGMOクリック証券でのNISA口座の開設を検討するようにしてください。

GMOクリック証券のIPOルールまとめ

今回はGMOクリック証券のIPOルール等について紹介しました。

抽選ルール・資金ルール共に魅力的なルールが採用されています。ルールだけを見れば、IPO投資をしている人なら持っておくべき証券会社となります。

しかし、幹事実績が少ない点を考慮すると、オススメ度は低くなってしまいます。ただIPOの取扱はあるので、取扱が決まってから口座開設でドタバタしたくない人は前もって開設しておいても良いでしょう。

最後にGMOクリック証券のIPOルールの特徴点をまとめておくのでチェックしておいてくださいね。

GMOクリック証券のIPOルールの特徴点
  • 抽選配分100%
  • 抽選方法は完全平等抽選を採用
  • 後期型のIPOスケジュール
  • 当選辞退に対するペナルティなし
  • 入金タイミングは「購入申込期間最終日」、資金拘束のタイミングは「抽選実施時
  • 同一資金での申込」と「抽選日のズレ」を利用して資金効率UP
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