SBIネオトレード証券は2017年1月からIPOの取扱を開始しました。新規算入の証券会社なので、幹事実績はそこまで多くありません。そのため、SBIネオトレード証券のIPOルールについて、全てを把握できていない人も少なくないでしょう。
そこで今回は、SBIネオトレード証券のIPO取引ルール(抽選方法・資金関係)や幹事実績、手数料などを余す事無く紹介していきたいと思います。
なお、以下にSBIネオトレード証券のIPOルールなどをまとめていますので、ササッとポイントだけ押さえたいという人は利用してくださいね。
証券会社 | SBIネオトレード証券 | ||
---|---|---|---|
抽選配分 | 100% | 抽選時資金 | 不要 |
抽選方法 | 完全平等抽選 | 入金時期 | 購入申込時 |
ペナルティ | 無し | 資金拘束 | 購入申込時 |
抽選結果 | 当選・補欠・落選 | 同一資金 | -(資金不要) |
発表時間 | 17時以降 | 口座開設数 | 非公開 |
主幹事実績 | 2016年 | 2017年 | 2018年 |
0件 | 0件 | 0件 | |
幹事実績 | 0件 | 7件 | 4件 |
売買手数料 (1注文毎) |
10万円 | 20万円 | 30万円 |
80円 | 97円 | 180円 | |
40万円 | 50万円 | 100万円 | |
180円 | 180円 | 340円 | |
即時入金 | 三菱UFJ銀行・三井住友銀行 他10行 | ||
NISAでIPO | NISA・ジュニアNISA共に可能 | ||
コメント | 2017年1月からIPOの取扱を開始!「資金不要」「抽選配分100%」など魅力的な特徴を併せ持つ証券会社。 |
SBIネオトレード証券でIPO投資を始めるには、まず口座開設が必要です。口座開設手続き自体は5分程度で完了します。口座開設ページへのリンクを以下に用意しているのでご利用ください。
SBIネオトレード証券のIPOルール
では、さっそくSBIネオトレード証券のIPO取引ルールについて見ていきましょう。抽選編と資金編に分けて紹介していくので、それぞれチェックしてくださいね。
抽選編
まずはSBIネオトレード証券の「抽選ルール」から見ていきます。
抽選配分は100%
SBIネオトレード証券の抽選配分は100%です。以下のように、IPOの配分ルールに明確に示されています。
原則として当社が配分する数量のうち、お客様への配分予定数量の100%を当該抽選に付すことといたします。
店頭証券では優良顧客などに一部のIPO株を営業担当の判断で配分する裁量配分が行われますが、SBIネオトレード証券ではそうした事が行われません。そのため、初めてSBIネオトレード証券でIPOに申し込む人や少額取引の人にもチャンスがあります。
抽選方法は完全平等抽選
SBIネオトレード証券では、抽選方法に「完全平等抽選」を採用しています。
抽選参加者に乱数で番号を付与し、その番号を対象に抽選が行われます。また、抽選参加者のSBIネオトレード証券での保有資産や支払手数料などは一切考慮されません。
そのため、抽選参加者全員が同じ当選確率となります。これからSBIネオトレード証券の口座開設をする人も平等に抽選を受けられるのは嬉しいポイントですね。
複数当選はない~申込株数は1人100株まで~
SBIネオトレード証券では、IPOの抽選において複数単元が当選する事はありません。
できるだけ多くのお客様に配分を可能とするため、お申込み数量および当選数量は最低単元株数とさせていただきます。
また、上記の通り、申込株数自体が100株までと定められています。そのため、抽選申込時に申込株数を入力する必要はありません。
なお、SBIネオトレード証券の抽選申込方法は「メール」での申込となっています。入力内容は、件名欄で「IPO応募の申し込み」を選択し、質問内容に「銘柄名」を記入するだけです。申込価格を入力する必要はありません(公開価格での購入となります)。
抽選結果は「当選」「補欠当選」「落選」の3パターン
SBIネオトレード証券では、抽選結果の表示内容が以下の3パターンとなっています。
- 当選
- 補欠当選
- 落選
当選・補欠当選となった場合は、購入申込期間中に購入申込を行いましょう。購入申込をしなければ、辞退扱いになります。
なお、繰上当選に関しては、抽選日に補欠当選者とその繰上順位が決定されるので、購入申込をした補欠当選者で最上位の人から繰上当選していきます。
繰上順位が分ければ補欠申込するか否かを判断しやすいのですが、残念ながらその順位は公表されません。購入申込の判断については以下の記事を参考にしてください。
当選辞退のペナルティはなし
SBIネオトレード証券では当選後に辞退する事も可能です。また、当選辞退に対してペナルティが課される事もありません。
そのため、公募割れしそうな銘柄なら何も気にせず当選辞退をする事ができます。
資金編
では、続いてSBIネオトレード証券の資金ルールについて見ていきましょう。
資金不要(0円)で抽選に参加可能
SBIネオトレード証券では、抽選申込及び抽選において資金を用意する必要がありません。資金不要(0円)で抽選を受けられます。
- 資金不要で抽選を受けられる
- 抽選申込時に入金手続きが不要
- 資金を用意するのは当選した時だけ
- 投資資金が少ない人も抽選回数を増やせる
資金面・手続き面で多くのメリットを受けられるので、IPO投資をするにあたって持っていないと勿体無い証券会社です。
なお、SBIネオトレード証券以外にも資金不要でIPOへ参加できる証券会社があります。気になった方は、以下の記事に詳しくまとめていますのでチェックしてみてください。
入金のタイミングは購入申込時
SBIネオトレード証券の入金タイミングは「購入申込時」です。抽選結果の確認後、当選者・補欠当選者(購入申込をする人)は購入申込を行うにあたって、SBIネオトレード証券への入金が必要になります。
購入申込期間は数日間しかないので、その間に購入申込ができるように入金を済ませてくださいね。
資金拘束を受けるタイミングも購入申込時
SBIネオトレード証券の資金拘束を受けるタイミングは「購入申込時」です。拘束を受ける人は、当選者・補欠当選者のうち購入申込を行った人です。
なお、補欠当選に関しては、購入申込の回答期限の18時頃に結果が分かります。繰上当選とならなければ、「繰上当選消滅のお知らせメール」が届くので、そのタイミングで資金拘束から解放されます。
SBIネオトレード証券の主幹事・幹事実績
続いて、SBIネオトレード証券のIPO取扱件数について見ていきましょう。
2016年~2018年における主幹事・幹事実績がこちらです。
2016年 | 2017年 | 2018年 | |
---|---|---|---|
主幹事 | 0件 | 0件 | 0件 |
幹事 | 0件 | 7件 | 4件 |
IPO全体件数 | 83件 | 90件 | 90件 |
見ての通り、IPOの幹事実績は少ないです。魅力的なIPOルールを採用しているので、SBIネオトレード証券にはもう少し引受業務に力を入れていって欲しいところです。
あと、上記の実績は全て裏幹事(委託幹事)によるものです。目論見書に幹事として証券会社名が記載されないので、気付かれにくく、抽選参加者が少なくなりやすいメリットがあります。ただし、幹事になっている事に気付かないまま、ブックビルディング期間が終了してしまうデメリットもあります。
ブックビルディング開始日前後にIPOの取扱が発表される事も多いので、ホームページやメール等をしっかりとチェックするようにしましょう。
SBIネオトレード証券の手数料
続いて、SBIネオトレード証券の「売買手数料」と「入出金手数料」について紹介します。
売買手数料
SBIネオトレード証券では、現物取引において「一律(つどつど)プラン」と「定額(おまとめ)プラン」の2つの売買手数料プランが用意されています。
- 一律(つどつど)プラン:1注文の約定金額に対して手数料が発生
- 定額(おまとめ)プラン:1日の約定金額の合計額に対して手数料が発生
では、それぞれの手数料体系について見ていきましょう(2020年8月時点、金額は税抜)。
■一律(つどつど)プラン(現物取引)
約定金額 | 売買手数料 |
---|---|
10万円以下 | 80円 |
20万円以下 | 97円 |
50万円以下 | 180円 |
100万円以下 | 340円 |
150万円以下 | 400円 |
300万円以下 | 600円 |
300万円超 | 800円 |
■定額(おまとめ)プラン(現物取引)
1日の約定金額合計 | 売買手数料 |
---|---|
50万円以下 | 400円 |
100万円以下 | 600円 |
150万円以下 | 800円 |
200万円以下 | 1,000円 |
以降100万円毎に | 400円増加 |
どちらのプランも数ある証券会社の中でTOPクラスの手数料水準になっています。
SBIネオトレード証券でIPO投資だけを行うなら「一律(つどつど)プラン」がオススメです。頻繁に取引する事はありませんからね。手数料が安いからメイン証券にしてガンガン取引を行う人は「定額(おまとめ)プラン」がオススメです(1日の取引額にもよりますのでしっかり検討してくださいね)。
入出金手数料
次に紹介するのは入手金時の振込手数料についてです。
まずはSBIネオトレード証券の口座へ入金する際の「入金方法」と「それぞれの振込手数料」及び「入金が反映される時間」について見ていきます。
入金方法 | 手数料 | 反映時間 |
---|---|---|
クイック入金 | 無料 | 即時 |
銀行振込 | 負担 | 5分~140分 15:15以降は翌営業日 |
振込手数料が無料かつ口座に即時反映される「クイック入金」がオススメです。無料で利用できるサービスがあるのに、わざわざ振込手数料が発生する銀行振込を利用する理由はありません。
このクイック入金を利用できる金融機関は以下の通りです。
- 三菱UFJ銀行
- 楽天銀行
- 三井住友銀行
- みずほ銀行
- ゆうちょ銀行
- 住信SBIネット銀行
- PayPay銀行
- セブン銀行
- りそな銀行
- 埼玉りそな銀行
- 関西みらい銀行
- イオン銀行
大手の銀行が名を連ねているので、ほとんどの人がクイック入金を利用できると思います。もし利用している銀行が対応していない人は、上記いずれかの銀行の口座を開設しておきましょう。
では続いて、SBIネオトレード証券の口座からの出金についてです。出金方法は1つだけで、SBIネオトレード証券のHPにてログイン後の【出金指示】画面から出金の手続きを行うことができます。振込先は登録している出金先口座です。
出金方法 | 手数料 | 反映時間 |
---|---|---|
インターネット | 無料 | 15:30まで翌営業日 16:15以降翌々営業日 |
注意しておきたいのは、出金が銀行口座に反映される日時です。資金移動が間に合わず、他の証券会社でのブックビルディングに参加できないケースも出てくるためです。SBIネオトレード証券に限った話ではありませんが、出金指示はなるべく早い時間帯に行うようにしましょう。
SBIネオトレード証券ではNISA・ジュニアNISA口座からIPOに申込可能
SBIネオトレード証券ではNISA口座及びジュニアNISA口座からIPOの申込ができます。売却益が大きくなりやすいIPOがNISAの取扱対象商品になっているのは嬉しいポイントです。
ただし、NISA口座は1人1口座までとなっているので、SBIネオトレード証券でNISA口座を開設するかどうかは検討が必要です。基本的な考え方は以下の通りです。
- SBIネオトレード証券でIPO投資しかしない⇒NISA口座を開設する必要なし
- SBIネオトレード証券をメイン証券として利用する⇒NISA口座の開設を検討
SBIネオトレード証券のIPO取扱件数は少ないので、NISAの非課税枠を利用しきれない可能性が高いです。そのため、SBIネオトレード証券でIPO投資だけをする人は、その他の証券会社でのNISA口座の開設をオススメします。
一方、手数料が業界TOPクラスのSBIネオトレード証券ですから、メイン証券として利用する人も多いでしょう。そうした人は、非課税枠をフル活用できると思うのでNISA口座の開設をオススメします。
SBIネオトレード証券をどのように利用するのか、という点でNISA口座の開設を検討してみてくださいね。
SBIネオトレード証券IPOルールまとめ
今回はSBIネオトレード証券のIPOルールなどについて紹介しました。
最大の特徴は「資金不要で抽選に参加できる点」です。限られた資金でIPO投資をしている人や抽選回数を増やしたい人には魅力的な特徴ですよね。投資資金の事を考えずに、ただただ抽選申込をすれば良いだけなのは非常にラクですよね。
幹事実績は少ないですが、IPOの取扱を始めてから2年という事なので、今後の実績増加に期待を持ちつつ口座を保有しておきたい証券会社です。
最後に、SBIネオトレード証券のIPOルールの特徴をまとめておくので確認しておいてくださいね。
- 抽選配分100%
- 抽選方法は完全平等抽選
- 資金不要で抽選に参加可能
- 資金入金・拘束のタイミングは購入申込時