【楽天証券】IPO取引ルール(抽選方法)を解説~後期型を活かして資金効率UP~

楽天証券のIPOルール

2018年5月にIPOルールの変更があった楽天証券。当選倍率が優遇されるカテゴリー制(ステージ制)が廃止され、楽天証券の口座を開設したばかりの人でもIPOに当選するチャンスが増えました。

後期型のIPOスケジュールを組んでいるので、資金効率・抽選回数UPを図れる点は少額投資家にとっては嬉しいポイントです。

幹事実績は少ないですが、正規幹事を務める事が増えてきているので2019年に向けてチェックしておきたい証券会社と言えるでしょう。

そこで今回は、楽天証券のIPO取引ルール(抽選方法・資金関係)や幹事実績、手数料などを余す事無く紹介していきたいと思います。

なお、以下に楽天証券のIPOルールなどをまとめていますので、ササッとポイントだけ押さえたいという人は利用してくださいね。

証券会社 楽天証券
抽選配分 100% 抽選時資金 必要
抽選方法 資金比例 入金時期 BB時
ペナルティ 無し 資金拘束 購入申込時
抽選結果 当選・落選 同一資金 不可
発表時間 16:30以降 口座開設数 261万
主幹事実績 2016年 2017年 2018年
0件 0件 0件
幹事実績 8件 6件 3件
売買手数料
(1注文毎)
10万円 20万円 30万円
90円 105円 250円
40万円 50万円 100万円
250円 250円 487円
即時入金 楽天銀行・三菱UFJ銀行 他10行
NISAでIPO 不可
コメント 抽選配分100%が魅力的なネット証券。
後期型のスケジュールを利用して資金効率UPが可能。
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楽天証券のIPOルール

では、さっそく楽天証券のIPO取引ルールについて見ていきましょう。抽選編と資金編に分けて紹介していくので、それぞれチェックしてくださいね。

当記事で紹介している内容は、2018年11月10日時点で楽天証券が公開している情報等を基に作成してます。

抽選編

まずは楽天証券の「抽選ルール」から見ていきます。

抽選配分は100%

楽天証券では、配分する株式のうち抽選の対象とする株数の割合を100%と定めています。

原則として当社が配分する数量の全株を当該抽選に付すことといたします。

(引用:楽天証券「募集等に係る株券等の顧客への配分に係る基本方針」

たとえば、楽天証券の抽選配分数が3万株のIPO銘柄なら3万株全てが抽選によって配分される事になります。優良顧客に優先して配分する「裁量配分」が基本的に行われないので、抽選参加者に有利なルールと言えますね。

ちなみに、店舗型の証券会社では抽選配分10%となっている所が多いです。その10倍もの抽選配分を設定している楽天証券ですから、積極的に抽選に申し込んでいきたいところですね。

抽選方法は資金比例方式~申込株数は多い方が有利~

楽天証券ではIPOの抽選方法に「資金比例方式」が採用されています。

資金比例方式とは、申込株数分(100株単位)の抽選口数が付与される方法です。たとえば、100株の申込をした人には1口の抽選口数が付与され、500株の申込をした人には5口の抽選口数が付与されます。

つまり、楽天証券では申込株数が多い人ほど当選確率が高くなる抽選方法が採用されている事になります。そのため、IPOに申し込む際は申込株数をなるべく多くする事が楽天証券における基本戦略となります。

銘柄によって申込株数の上限が定められているので、資金に余裕のある人は上限まで申し込むようにしましょう。ただ、最近は100株が上限となる事も多く、資金量に関係なく平等な抽選となる銘柄もあります。少額しか投資できない人にも十分チャンスがあるので、諦めずにチャレンジしていきましょう。

なお、以前は支払った売買手数料によって当選確率が高くなるステージ制が採用されていましたが、2018年5月23日に廃止されました。

抽選のタイミングは後期型を採用

楽天証券は「後期型」の抽選スケジュールを採用しています。抽選のタイミングは購入申込のです。

抽選対象となるには、「ブックビルディング」と「購入申込」の両方を行う必要があります。

後期型を採用している証券会社は数が少なく、なかなか慣れないためか購入申込を忘れてしまいやすいです。忘れてしまうと抽選対象外になるので注意してくださいね。

なお、抽選を受けるために2回の申込を行うという煩雑な面もありますが、その一方で資金効率を上げられるメリットもあります。この点については資金ルールにて後述するのでチェックしておいてくださいね。

抽選結果は「当選」「落選」の2パターン

楽天証券では、抽選結果の表示パターンが以下の2パターンとなっています。

抽選結果の表示内容
  • 当選
  • 落選

上記の通り、楽天証券には補欠当選がありません。後期型を採用しているため、抽選日から上場日までの期間が短く、その間に繰上抽選などの補欠当選に関する事務を行うのが不可能なためでしょう。

なお、当選者は既に購入申込を行っているので、抽選結果確認後にやるべき事は特にありません。

抽選結果が発表されるのは、楽天証券における購入申込期間最終日の16時30分以降です。

ペナルティは無し!そもそも当選辞退は出来ない

楽天証券では、当選辞退に対するペナルティはありません。そもそも、当選後の辞退が出来ないシステムになっています。

そのため、ブックビルディングを申し込んだIPO銘柄の購入判断は、購入申込の時点で行うようにしてください。

なお、購入申込をしなかった場合においてもペナルティはありません。当該銘柄において抽選対象外となるだけです。

資金編

続いて、楽天証券の資金ルールについて見ていきます。

入金のタイミングはブックビルディング申込時

楽天証券では、ブックビルディングに申し込むにあたって口座に資金を入金しておく必要があります。

入金額の計算方法
入金額は「申込価格×申込株数」で計算します。

なお、ブックビルディングの時点で資金拘束は受けないので、申込後に資金を口座から移動させる事ができます。また、複数のIPO銘柄の申込を同時に行う場合には、申込に必要な金額が最大となる銘柄の資金さえあれば、その他の銘柄の申込もできます(各銘柄に必要な金額の合計を入金しなくてもOK)。

ただし、購入申込時点で再度余力のチェックが行われるので、資金の移動や株式の取引をした場合などは、それまでに口座へ再度入金するようにしてください。また、購入申込時に必要な金額は、ブックビルディング時と同じ金額です(各銘柄毎に必要)。

申込株数が多い方が抽選に有利だからといって、ブックビルディング時にとりあえず上限まで申し込んでおいて、購入申込時に資金がある分だけ申し込むなんて事はできないので注意してくださいね。

ちなみに、ブックビルディング時に必要な預り資産は、必ずしも現金である必要はありません。楽天証券で保有している株式や投資信託など(申込時点における評価額ベース)が申込金額を満たしていればブックビルディングに申し込めます。ただし、購入期間の翌日時点で現金化されている必要がある点には注意してください。

資金拘束のタイミングは購入申込時

楽天証券において資金拘束を受けるタイミングは「購入申込時」です。抽選結果が出るまで資金が拘束されます。

そして、抽選結果が出て、落選した場合はその時点で拘束から解放されます。抽選結果が出るのは、購入申込期間最終日の16時30分以降です。

抽選のタイミングのズレを利用して資金効率UP

前述した通り、楽天証券は購入申込後に抽選が行われる後期型のIPOスケジュールを採用しています。一方、多くの証券会社は購入申込前に抽選を行う前期型のIPOスケジュールを組んでいます。この両者の違いを図にすると以下のようになります。

「前期型」と「後期型」の違い!

上図のように、「前期型の抽選日」と「後期型の抽選日」の間には購入申込期間があります。この期間は基本的にどちらのタイプも同じ日程で組まれます。

この抽選日のタイミングのズレを利用して、証券会社間で資金移動をすれば、資金効率UPを図る事ができます。

具体的な手順は以下の通りです。

楽天証券での資金効率UP手順
  1. 楽天証券の口座に入金してブックビルディングの申込を行う(この時点で資金拘束は受けない)
  2. 楽天証券から前期型の証券会社へ資金を移動
  3. 前期型の証券会社でブックビルディングを行う
  4. 前期型の抽選結果を確認し落選していれば楽天証券へ資金を移動
  5. 楽天証券で購入申込を行って抽選を受ける

このような手順で資金を移動させれば、1回の申込に必要な資金で2回抽選を受ける事ができます。もちろん、前期型で当選していれば1回の抽選しか受けられませんが、当選している以上、十分目的は果たせた事になります。

楽天証券は資金効率UPを図れるメリットを兼ね備えているので、特に限られた資金でIPOをしている人にはオススメの証券会社です。

なお、後期型の証券会社は他にも有るので気になる人は以下の記事にまとめているでチェックしてみてくださいね。

前期型との違いを活かせ!IPO後期型の証券会社で資金効率・抽選回数をUP

2018.07.31

楽天証券のIPO主幹事・幹事実績

続いて、気になる楽天証券のIPO取り扱い件数について見てみましょう。

2016年~2018年における主幹事・幹事実績がこちらです。

 2016年2017年2018年 *
主幹事実績0件0件0件
幹事実績8件7件3件
IPO全体件数83件90件64件
* 2018年の幹事実績は、10月12日に上場したイーソル株式会社までを計上しています。

見ての通り、楽天証券の幹事実績はここ3年寂しい件数となっています。が!2018年3月期の決算説明資料において「IPOの引受業務の強化」を図る事が示されているので、今後の実績の増加に期待が持てます。

「でも2018年の幹事実績はむしろ減ってない?」と思いましたよね?

確かに件数自体は減っています。しかし、内容はより濃いものになっているんです。というのも、2016年及び2017年の幹事実績は全て割当株数が少ない裏幹事(委託幹事)でした。ところが2018年には裏幹事よりも割当株数が多い正規の幹事を2件務めています。

これはまさにIPOの引受業務を強化した結果と言えます。今後も正規の幹事証券をどんどん務めていくと思うので、楽天証券は要チェックの証券会社となるでしょう。

楽天証券の手数料

続いて、楽天証券の「売買手数料」と「入出金手数料」について紹介していきます。

なお、口座開設手数料・口座維持費はかかりません

売買手数料

楽天証券では、「超割コース」と「いちにち定額コース」の2つが現物株式の売買手数料プランとして用意されています。

売買手数料プランの内容
  • 超割コース・・・1注文の約定金額に対して手数料が発生
  • いちにち定額コース・・・1日の約定金額の合計額に対して手数料が発生
ワンショットコースもありますが、今後廃止される予定です。

では、それぞれの手数料体系について見ていきましょう(2018年11月時点、金額は税抜)。

■超割コース(現物取引)

約定金額売買手数料
5万円まで50円
10万円まで90円
20万円まで105円
50万円まで250円
100万円まで487円
150万円まで582円
3,000万円まで921円
3,000万円超973円
手数料の1%分を楽天証券ポイントとして受け取れます。楽天スーパーポイントやJALマイレージバンクに交換も可能ですし、投資信託・投信積立にポイント投資する事も可能です。

■いちにち定額コース(現物取引)

1日の約定金額合計売買手数料
10万円まで0円
20万円まで191円
30万円まで286円
50万円まで429円
100万円まで858円
200万円まで2,000円
100万円増加毎に1,000円増加

手数料体系は証券会社の中でもTOPクラスの安い水準になっています。ポイントが付与されるのは楽天らしいサービスですね。なお、他の証券会社と手数料を比較したい人は以下の記事を参考にしてください。

IPO投資にかかる売買手数料~証券会社の比較一覧表~

2018.10.11

1日に何回も取引をする人は「いちにち定額コース」がお得になるので、投資頻度に応じてコース選択をすると良いでしょう。楽天証券でIPO投資だけを行う人は、1日に何度も取引をする事はないので「超割コース」を選択しておいて問題ありません(後でコース変更も可能)。

ちなみに、超割コースには大口優遇コースも用意されています。適用される為には、例えば、1ヶ月の投資信託の平均残高が5,000万円以上などをクリアする必要があります。まさに大口という事ですが、その分、お得な売買手数料で取引する事ができます(得られるポイントも2倍)。

参考までに以下に大口優遇コースの手数料体系を掲載しておくので、楽天証券をメイン証券にしようか、と考えている人は参考にしてください。

約定金額売買手数料
5万円まで0円
10万円まで0円
20万円まで100円
50万円まで238円
100万円まで426円
150万円まで509円
3,000万円まで806円
3,000万円超851円

入出金手数料

次に紹介するのは入手金時の振込手数料についてです。まずは楽天証券の口座へ入金する際の「入金方法」と「それぞれの振込手数料」及び「入金が反映される時間」について見ていきます。

入金方法手数料反映時間
マネーブリッジ無料即時
リアルタイム入金無料即時
銀行振込負担入金確認次第
15時以降翌営業日に反映

振込手数料が無料で、口座への入金が即時に反映される「マネーブリッジのらくらく入金」か「リアルタイム入金」がオススメです。

マネーブリッジのらくらく入金は、楽天銀行だけで利用できるサービスとなっており、入金時に銀行のサイトにログインする必要がなく、楽天証券のページで手続きが完結します。簡単・スピーディーに入金できるサービスなので、楽天銀行の口座を持っている人は是非利用してみてください。

なお、楽天証券の口座を開設する際に、楽天銀行の口座も同時に開設できます。両方の口座をまだ開設していない人は、証券会社の口座開設(青のボタン)へお進みください。また、楽天証券の口座だけ持っている人は、楽天銀行の口座開設(緑のボタン)へお進みください。

楽天銀行の口座を持っていなくても、もう1つの方法「リアルタイム入金」で振込手数料無料かつ即時反映で楽天証券の口座へ入金できます。このリアルタイム入金に対応している金融機関は以下の通りです。

  • 楽天銀行
  • 三井住友銀行
  • 三菱UFJ銀行
  • みずほ銀行
  • ゆうちょ銀行
  • 住信SBIネット銀行
  • ジャパンネット銀行
  • セブン銀行
  • りそな銀行
  • 埼玉りそな銀行
  • 近畿大阪銀行
  • イオン銀行

大手の銀行も含めて、12行でリアルタイム入金を利用できます。どの銀行口座も利用していない人は、これを機に楽天銀行の口座を開設してみてはいかがでしょうか?

では、次は楽天証券の口座からの出金方法についてです。出金方法は2つあり、それぞれの振込手数料と出金が反映される時間をまとめておきます。

出金方法手数料反映時間
マネーブリッジ無料即時
銀行振込無料15:30まで翌営業日
それ以降は翌々営業日

証券会社間で資金移動をする事が多いIPO投資において、出金が即時に反映されるのは非常に助かります。IPOが集中する時期には、資金移動が間に合わず、ブックビルディングに申し込めない事も起こりえますからね。

そうした意味でも楽天証券を利用するならマネーブリッジでの入出金ができる「楽天銀行」がオススメです。

楽天証券ではNISA口座・ジュニアNISA口座からIPO投資はできない

楽天証券ではNISA口座及びジュニアNISA口座を開設できますが、NISA・ジュニアNISAの取扱商品にIPOは含まれていません。

そのため、特定口座又は一般口座でIPOの申込、そして購入・売却をする事になります。

売却益が大きくなりやすいIPOにNISAの非課税枠を利用できないのは、少し残念ですね。

なお、特定口座又は一般口座にて当選したIPO株をNISA口座へ入庫する事はできません。もしNISA口座で当該株式を保有したい場合は、NISA口座で新たに買付けをする必要があります。

楽天証券IPOルールまとめ

今回は楽天証券のIPOルールについて紹介しました。

幹事実績は現状少ない楽天証券ですが、「抽選配分100%」かつ「資金効率をUPできる後期型」のIPOルールとなっているので持っておきたい証券口座の1つです。

また、2018年からIPOの引受業務を本格化させているので、昔のように年間40件程度の幹事実績件数になる事も期待できます。もしそうなれば、IPO投資においても本命の証券会社となってきます。

まだ楽天証券の口座を持っていない人は、口座開設を検討してみてくださいね。

最後に楽天証券のIPOルールをまとめておきます。

楽天証券のIPO取引ルールまとめ
  • 抽選配分100%
  • 抽選方法は資金比例配分(ただし上限100株が多い)
  • 資金効率UPを図れる後期型証券会社
  • BB時に資金が必要(資金拘束は購入申込時
  • NISAでのIPO申込は不可