(出典:EDINET)
みなさんはIPOの情報をどこで入手していますか?証券取引所や証券会社のホームページ、投資関連のサイトなどを閲覧してIPO情報をゲットしている人も多いでしょう。
ただ、それらのサイトよりも早くIPO情報をゲットできるサイトがあります。最速でIPO情報をゲットしたい人にはオススメです。
そのサイトというのが「EDINET(エディネット)」です。
EDINETでは、新規上場承認時に開示される「有価証券届出書」や仮条件及び公開価格決定時に開示される「訂正有価証券届出書」をどこよりも早く閲覧する事ができます。また、目次にリンクが付いているので確認したい情報に簡単にリーチできます。
そこで今回は、EDINETでIPO関連の書類が発表される時間や使い方・書類の検索の仕方などについて紹介します。
IPO情報を最速でGETできるのはEDINET~発表時間は15時~
IPO情報は様々なサイトで入手する事ができますが、EDINETより早く情報をゲットできるサイトはありません。
たとえば、東証では15時30分、証券会社では16時~17時ごろに新規上場承認の情報が更新されます。
そうした中でEDINETでは上記のサイトよりもいち早くIPO情報を確認する事ができます。各書類が閲覧可能となる時間は以下の通りです。
- 新規上場承認時の有価証券届出書:15時
- 仮条件決定時の訂正有価証券届出書:仮条件決定日の15時
- 公開価格決定時の訂正有価証券届出書:公開価格決定日の15時
このようにEDINETでは、IPO関連の情報は15時に閲覧可能になります。基本的に”15時”という時間で固定されているので、この時間にEDINETにアクセスして、IPO情報を最速でゲットしてみましょう。
仮条件や公開価格はたまに日時にズレが生じる場合有り~そんな時は東証をチェック~
前述したように、EDINETでは基本的に15時にIPO情報関連の書類が開示され閲覧可能になります。ただし、仮条件や公開価格の情報が記載されている訂正有価証券届出書が開示される日時が予定よりも遅れる事があります。
開示時間が遅れる理由(*)は定かではありませんが、仮条件決定日や公開価格決定日の15時にEDINETにアクセスしても書類が開示されていない場合があるので注意が必要です。
こうした場合には、東証のホームページをチェックするようにしましょう。15時30分には仮条件や公開価格の情報が更新されています。
チェックするページは、東証ホームページの「新規上場会社情報」に関するページです。左記のリンクを利用するか、以下の画像のように東京証券取引所のトップページにある新規上場の行にある「一覧」をクリックすると該当ページにたどり着けます。
(出典:東京証券取引所トップページ)
以下の画像が新規上場会社情報のページです。
(出典:東京証券取引所「新規上場会社情報」)
上記画像のように、仮条件決定日・公開価格決定日の15時30分になると、それぞれの欄に価格情報が掲載されます。もし、EDINETで予定通りに書類が開示されない場合には、このように東京証券取引所のホームページをチェックするようにしてくださいね。
EDINETの使い方~IPO情報の検索の仕方~
それでは、EDINETの使い方・検索の仕方について見ていきましょう。
「新規上場承認時」「仮条件決定日又は公開価格決定日」の2つの場合について説明していきますね。
新規上場承認情報の検索の仕方
まずは「EDINET」にアクセスします。
■① 「書類検索」をクリック
■② 検索する書類種別を選択して「検索」をクリック
新規上場承認情報を検索する段階では、どの会社が新規上場するのかは不明なので「提出者/発行者/ファンド」の項目は空白のままでOKです。
そして、「書類種別を指定する」の項目において、「有価証券報告書/半期報告書/四半期報告書」に☑が入っているのでそれを外します。次に、有価証券届出書は「その他の書類種別」に区分されているので、そこに☑を入れます。
これで書類検索の準備が完了。「検索」をクリックします。
その場合には、新規上場会社名が分かっているのであれば「提出者/発行者/ファンド」の項目に社名を入力して検索すればすぐに見つけられます。
また、社名が不明であれば、EDIENTの画面左にある「書類詳細検索」をクリックして、「書類種別の指定する」項目において「有価証券届出書」のみに☑を入れて検索すると多少見つけやすくなると思います。
■③ 「有価証券届出書(新規公開時)」を探す
新規上場承認を受けた会社が提出した有価証券届出書は「有価証券届出書(新規公開時)」という表記になっているので、提出書類の欄でそれを探します。提出日時は15時ちょうどなので、提出日時も同時に見ていけば探しやすくなると思います。
「有価証券届出書(新規公開時)」が見つかれば、その日に新規上場承認があったという事です。提出者の欄に記載されている会社が上場承認を受けた会社となります。
このような流れでEDINETで検索すると、いち早く新規上場承認の情報を把握する事ができます。また、「有価証券届出書(新規公開時)」をクリックすると証券情報や企業情報もチェックする事ができます。
ちなみに、有価証券届出書はほぼ目論見書と同じ構成内容となっているので、チェックすべき項目などについては以下の記事を参考にしてください。
仮条件決定日及び公開価格決定日の検索の仕方
続いて、仮条件決定日及び公開価格決定日における検索の仕方について見ていきます。
■① 書類検索をクリック
ここまではさきほどの流れと同じです。次のページから検索の仕方が少し変わるので確認してくださいね。
■② 情報を知りたい会社名を入力&検索する書類種別を選択
仮条件及び公開価格の決定内容を調べる段階では、調査対象となる会社名は既に把握できていますよね。「〇〇社の仮条件はどのような範囲で決定したのかな?」という感じで調べているはずです。
そのため、「提出者/発行者/ファンド」の項目に調べようとしている会社名を入力します。
それ以降は新規上場承認時の検索の仕方と同じです。「有価証券報告書/半期報告書/四半期報告書」の☑を外して、「その他の書類種別」に☑を入れて、検索をクリックします。
■③ 「訂正有価証券届出書(新規公開時)」を探す
社名を指定して書類検索をかけると、上記画像のように、基本的にその会社が提出した書類のみが検索結果に表示されます。なので、探すまでもなく見つけられるはずです。
なお、仮条件決定時及び公開価格決定時に提出される書類はいずれも「訂正有価証券届出書(新規公開時)」と表示されています。検索結果は、上から順に最新の書類を並べているので、上にあるものが「公開価格に関する書類」、下にあるのが「仮条件に関する書類」となります。
提出日時でも判断できるので、そちらも併せてチェックするようにしましょう。
このような流れでEDINETで検索すると、いち早く仮条件や公開価格の決定内容を知る事ができます。1分でも早くこれらの情報を知りたい人は利用してみてくださいね。
ちなみに、訂正有価証券届出書は全文ではなく、訂正がある事項のみが記載されています(親引けの情報など、追加で記載される事項もあります)。また、構成としては訂正のあった各項目毎に「訂正前の記載内容」と「訂正後の記載内容」を対比させる形となっています。慣れるまでは見にくいかもしれません。
なお、仮条件及び公開価格の情報は「第一部【証券情報】 第1【募集要項】 2【募集の方法】」に記載されています。参考までに以下に画像を貼付しておきますね。
■仮条件記載箇所
■公開価格記載箇所
まとめ
今回はIPOの情報を最速で入手できる「EDINET」について紹介しました。
新規上場承認を受けた会社の情報や仮条件、公開価格などの情報をいち早く知りたい人は、今回紹介したEDINETの使い方・検索の仕方を参考に調べてみてくださいね。
なお、IPOタイムズでも新規上場会社の情報は「IPOスケジュール」にページに簡潔にまとめているので、EDINETで調べるのが面倒くさいという人は、こちらのページを小まめに覗いてみてください。