「岡三オンライン証券の抽選方法はどうなっているの?」
「岡三オンライン証券の資金ルールは?」
岡三オンライン証券の口座開設を検討するにあたって、IPOの取引ルールは気になるところですよね。また、既に口座開設をした人の中にはまだボンヤリとしか把握出来ていない人もいるでしょう。
そこで今回は、岡三オンライン証券のIPO取引ルール(抽選・資金関係)や幹事実績、手数料などを余す事無く紹介していきたいと思います。
なお、以下に岡三オンライン証券のIPOルールなどをまとめていますので、ササッとポイントだけ押さえたいという人は利用してくださいね。ちなみに、「岡三オンライン証券」と「岡三証券」は同グループに所属する別会社です。それぞれIPOルールなどに違いがあるので、混同しないように注意してくださいね。
証券会社 | 岡三オンライン証券 | ||
---|---|---|---|
抽選配分 | 100% | 抽選時資金 | 不要 |
抽選方法 | ステージ制 | 入金時期 | 入金締切日 |
ペナルティ | 無し | 資金拘束 | 購入申込開始時 |
抽選結果 | 当選・補欠・落選 | 同一資金 | -(資金不要) |
発表時間 | 18時以降 | 口座開設数 | 17万件 |
主幹事実績 | 2016年 | 2017年 | 2018年 |
0件 | 0件 | 0件 | |
幹事実績 | 6件 | 23件 | 47件 |
売買手数料 (1注文毎) |
10万円 | 20万円 | 30万円 |
99円 | 200円 | 350円 | |
40万円 | 50万円 | 100万円 | |
350円 | 350円 | 600円 | |
即時入金 | 三菱UFJ銀行・みずほ銀行 他9行 | ||
NISAでIPO | NISA・ジュニアNISA共に可能 | ||
コメント | 抽選回数・資金効率をUPできる貴重なネット証券の1つ |
岡三オンライン証券でIPO投資を始めるなら口座開設が必要です。最短5分で申込が完了するので、口座を開設したい人はさっそく以下のリンクから開設しましょう!
岡三オンライン証券のIPOルール
では、さっそく岡三オンライン証券のIPO取引ルールについて見ていきましょう。抽選編と資金編に分けて紹介していくので、それぞれチェックしてくださいね。
抽選編
まずは岡三オンライン証券の「抽選ルール」から見ていきましょう。
抽選配分は100%となる事が多い
岡三オンライン証券では、基本的に割当を受けた株式の100%を抽選により配分するルールとなっています。
ただし、ステージ制の抽選方法を採用しているので、全ての株式について平等に抽選が行われるわけではありません。これについては次の項目をご覧ください。
抽選方法は「ステージ制」~完全平等抽選分は10%~
岡三オンライン証券では、IPOの抽選方法に過去の取引における手数料額に応じた「ステージ制」が採用されています。ステージは「S・A・B」の3つで、最も優遇されるのはステージSです。
抽選は3段階で行われ、それぞれ抽選対象となるステージが以下のように異なります。
抽選段階 | 対象ステージ | 株式の配分割合 |
---|---|---|
第一抽選 | ステージS | 45% |
第二抽選 | ステージS、A | 45% |
第三抽選 | ステージS、A、B | 10% |
このように、ステージSは全ての抽選に参加する事ができ、一方、ステージBは抽選に1度しか参加する事ができません。また、配分割合も第一抽選・第二抽選に多く割り振られ、第三抽選には少ししか割り振られません。
そのため、岡三オンライン証券でIPOの当選確率を上げるには、ステージをAやSにする必要があります。
では、それぞれのステージの判定基準について見てみましょう。内容は以下のとおりです。
ステージ | 手数料額による判定基準 * |
---|---|
ステージS | 合計額が100万円以上 |
ステージA | 合計額が10万円以上100万円未満 |
ステージB | 合計額が10万円未満 |
このような判定基準になっているので、大きな金額を定期的に取引する人しかステージを上げられません。
手数料については後述しますが、単純計算をすると、100万円の現物株式の取引(ワンショットプランの手数料600円)を3ヶ月で167回行って、やっと手数料合計が10万円超となりステージAに上がれます。ステージSにするには、取引額・頻度をもっと上げなければならないのでかなり厳しいと思います。
そこで手数料以外の方法でステージUPができる方法を紹介します。その方法が信用取引手数料優遇コース「プレミアゼロ」または「プラチナ」の適用です(3ヶ月間の判定期間中に1度でも適用されればOK)。どちらかのコースが適用されると一気に「ステージS」になる事ができます。
適用基準がこちら。
- プレミアゼロ・・・投資信託の平均残高が3,000万円以上又は日本株累計売買金額が20億円以上
- プラチナ・・・投資信託の平均残高が1,000万円以上又は日本株累計売買金額が5億円以上
プラチナの「投資信託の平均残高1,000万円以上」をクリアすれば良いので、手数料基準よりもかなりハードルが低くなると思います。
しかも、岡三オンライン証券では他社から時価総額500万円以上の投資信託を移管する際の手数料キャッシュバックや一部の投資信託の購入時手数料をキャッシュバックする「ZEROファンドプログラム」サービスが行われています。
手数料を得して投資信託を購入する事で「信用取引の手数料優遇」及び「ステージSになりIPOの当選確率UP」というメリットを受けられるので、資金に余裕のある人は検討してみてはいかがでしょうか?
当選するのは1単位~申込数量も1単位でOK~
岡三オンライン証券では、需要申告で複数単位の申込をしても当選するのは1単位だけです。そのため、IPOに申し込む際の申込株数も1単位でOK。
ステージSやAの人は各抽選段階で当選する可能性がありますが、仮に複数当選したとしても購入できるのは1単位だけです。
できる限り多くのお客さまに配分が行われるよう、当選順位に従って1単元ずつの配分とさせていただきます。なお、複数の抽選で重複して当選した場合でも、当選株数は1単元とさせていただきます。
(引用:岡三オンライン証券「募集等に係る株券等の顧客への配分に関する基本方針」)
また、抽選対象者に対して番号を付与して、その番号を対象に抽選が行われるので、需要申告時に複数単位の申込をしても当選確率が高くなる事はありません。
ちなみに、複数単位の申込をした場合、当選後の入金時に当選分ではなく申込単位分の金額を入金する必要があります(資金拘束を受けるのは当選分のみ)。入金しなければ、落選扱いとなるので注意してください。こうした事からも申込単位数は1単位にしておきましょう。
抽選結果は「当選」「補欠当選」「落選」の3パターン
岡三オンライン証券では、抽選結果の表示内容は以下の3パターンです。
- 当選
- 補欠当選
- 落選
「当選」となった人は、忘れずに購入申込を行いましょう。もし忘れてしまうと「当選辞退」という扱いになります。
一方、「補欠当選」となった人は、購入申込を行って繰上当選を狙うか、繰上当選を諦めて購入辞退をするか、の選択となります。
一般的には、繰上当選の可能性はかなり低いです。ただし、可能性は0ではないので、その他に申し込むIPOが無かったり、資金に余裕がある場合などには繰上当選を狙ってみても良いでしょう。
当選辞退に対するペナルティ
一部の証券会社では、当選辞退をすると一定期間IPOの申込ができなくなるなどのペナルティを課すところがありますが、岡三オンライン証券ではペナルティそのものがありません。
そのため、もし公募割れしそうな銘柄を掴んでしまった場合には、ペナルティを気にせず、思い切って当選辞退をするのもアリだと思います。
資金編
続いて、岡三オンライン証券の資金ルールについて見ていきましょう。
資金不要(前受金不要)でIPOの抽選に参加可能
岡三オンライン証券は、資金(前受金)不要でIPOのブックビルディングに申し込むことができます。
つまり、岡三オンライン証券では、資金の負担無くIPOの抽選に参加できて、当選した場合のみ資金を入金すれば良いという、投資家にとって非常に嬉しいシステムが採用されています。
複数の証券会社からIPOの抽選に参加する場合や同時に複数のIPO銘柄に申し込む場合に資金繰りに頭を抱える人もいると思いますが、そうした事に悩まされずに済むのが岡三オンライン証券の良い所です。
なお、岡三オンライン証券以外にも資金不要でIPOへ参加できる証券会社があります。気になった方は、以下の記事に詳しくまとめていますのでチェックしてみてください。
注意!入金時の落とし穴~抽選日から入金締切日までの期間が短い~
資金不要でIPOへ申し込むことができるという、なんとも魅力的な岡三オンライン証券のIPOルール。当選した時だけ資金を入金すれば良いわけですから、資金効率面で大きなメリットを受けられます。
ただ注意しておきたいのが「入金のタイミング」です。岡三オンライン証券では入金締切日が設けられており、当選結果が分かる抽選日から入金締切日までの期間が約1日という、非常にタイトなスケジュールとなっているためです。
以下の画像のように、入金の締切は抽選日の翌営業日15時です(翌々営業日の場合もあります)。
(出典:岡三オンライン証券「IPO銘柄一覧」)
指定されている入金の締切日時を1秒でも過ぎると、当選・補欠当選をしていても落選扱いになるので注意してください。
「当選したけど、本当にこのIPO銘柄を購入すべきかどうか改めてゆっくり考えよう・・・」なんて悠長なことは言ってられませんので、銘柄の分析は前もってしっかりと行うようにしましょう。また、当選に備えて資金の準備もしておいてくださいね。
資金拘束を受けるタイミング・拘束から開放されるタイミング
資金が拘束されるタイミングは、「当選または補欠当選時の購入期間開始日」です。上でも触れたとおり、岡三オンライン証券は資金不要でIPOへ参加できるので、当選(補欠当選)が確定した人のみ資金拘束を受けることになります。
そして、資金拘束から開放されるタイミングは以下の通りです。
抽選結果 | 意思表示 | 解放時期 |
---|---|---|
当選 | 購入辞退 | 辞退後すぐ |
購入も辞退もせず (申込忘れも含む) | 購入申込期間最終日の16時 | |
補欠当選 | 購入辞退 | 辞退後すぐ |
購入も辞退もせず (申込忘れも含む) | 購入申込期間最終日の16時 | |
購入申込後、繰上当選ならず | 購入申込期間最終日の16時 |
なお、繰上当選の結果発表は、購入申込期間最終日の15時以降です。
岡三オンライン証券のIPO主幹事・幹事実績
続いて、気になる岡三オンライン証券のIPO取り扱い件数について見てみましょう。
2016年~2018年における幹事実績数はこちら。
2016年 | 2017年 | 2018年 | |
---|---|---|---|
主幹事 | 0件 | 0件 | 0件 |
幹事 | 6件 | 23件 | 47件 |
IPO全体件数 | 83件 | 90件 | 91件 |
主幹事を務めた件数こそありませんが、幹事実績数は毎年順調に増加しています。2016年にはIPO銘柄全体の7%ほどしか幹事を務めていませんでしたが、2017年には26%、2018年には51%と幹事関与率が右肩上がりで伸びています。
IPOは幹事を務めている証券会社からしか申し込めないので、実績多数の証券口座を開設しておくのは基本中の基本です。その点からも、岡三オンライン証券はIPO投資において欠かせない証券会社と言えます。
なお、上記の幹事実績は全て裏幹事(委託幹事)によるものです。同じグループ会社の岡三証券が幹事を務めるIPO銘柄で、岡三証券からIPO株の販売を委託されるケースが多いです。
「どの証券会社が裏幹事になっているのか」という情報は目論見書に記載されないので、「岡三証券が幹事=岡三オンライン証券が裏幹事」と考えて、HPなどをチェックするようにしましょう。
岡三オンライン証券の手数料
続いて、岡三オンライン証券の「売買手数料」と「入出金手数料」について紹介していきます。
なお、口座開設手数料・口座維持費はかかりませんので、こうしたランニングコストを気にしている方は安心してくださいね。
売買手数料
岡三オンライン証券では、「定額プラン」と「ワンショット」の2つのコースが現物株式の売買手数料プランとして用意されています(インターネット取引の場合)。
- 定額プラン:1日の約定代金の合計額によって手数料が変動
- ワンショット:1注文の約定代金によって手数料が変動
それぞれの手数料体系は以下の通りです(2018年10月時点)。
(出典:岡三オンライン証券 インターネットでのお取引手数料)
定額プランで「10万円まで無料」という証券会社は他にもありますが、20万円まで売買手数料が無料(0円)となる点は岡三オンライン証券の大きな特徴と言えます。一方、ワンショットプランは標準的な料金体系です。
こう言われると「定額プラン」を選択する人が増えそうですが、IPO投資に限って言えばワンショットプランがオススメです。
2017年~2018年において初値売り時の1単位当たり約定金額が20万円以下になった割合は20%です。80%のIPO銘柄は約定金額が20万円を超えてきます。また、手数料が発生するのは売却時の1回のみですし、1日に何度も取引をすることはありません。
そのため、岡三オンライン証券でIPO投資だけ行う人はワンショットプランを選択するようにしましょう。
ちなみに、岡三オンライン証券が取り扱っている上場銘柄のうち約63%は1単位当たりの投資金額が20万円以下に収まります(2018年9月28日時点)。IPO投資以外にも少額取引を行う人は「定額プラン」も検討してみましょう。
入出金手数料
取引手数料の次は、入出金時の手数料についても押さえておきましょう。まずは岡三オンライン証券の口座への入金についてです。
入金方法は2つあります。それぞれの振込手数料と入金が反映される時間は以下の通りです。
入金方法 | 手数料 | 反映時間 |
---|---|---|
即時入金サービス | 無料 | 即時 |
銀行振込 | 自己負担 | 入金確認次第 * |
証券口座間で資金移動を活発に行うIPO投資では、入金が即時に反映され、かつ振込手数料が無料の「即時入金サービス」がオススメです。パソコン・スマホ・タブレットから入金指示を出せるので手間もかかりません(インターネットバンキングの契約が必要)。
岡三オンライン証券において、即時入金サービスを利用できる金融機関は以下のとおりです(2018年10月時点)。
- 三菱UFJ銀行
- みずほ銀行
- 三井住友銀行
- りそな銀行
- 埼玉りそな銀行
- ジャパンネット銀行
- セブン銀行
- 楽天銀行
- 住信SBIネット銀行
- スルガ銀行
- ゆうちょ銀行
では、次は岡三オンライン証券の口座からの出金方法についてです。出金方法は1つだけで、岡三オンライン証券のHPにログイン後の【出金指示】画面から出金の手続きを行うことができます。
参考までに、振込手数料と出金が反映される時間をまとめておきます。
出金方法 | 手数料 | 反映時間 |
---|---|---|
インターネット | 無料 | 15:30まで翌営業日 それ以降翌々営業日 |
岡三オンライン証券ではNISA口座・ジュニアNISA口座からIPOに参加可能
岡三オンライン証券ではNISA口座及びジュニアNISA口座からIPOの抽選に参加する事ができます。大きな売却益が期待できるIPO投資にNISAの非課税枠を利用できるのは非常に嬉しいですよね。
ただし、NISA自体は1人1口座と限定されている点には注意が必要です。考え方としては以下の2通りに分かれるでしょうか。
- 岡三オンライン証券ではIPO投資しか考えていない⇒NISA口座は不要
- ステージS狙いで岡三オンライン証券をメイン口座にする⇒NISA口座の開設を検討
IPOに当選するかどうかは不確定な部分があるので、そのためだけにNISA口座を開設するのは少し考えものです。当選しなければNISAの非課税枠を無駄にしてしまう事になりますからね。そのため、岡三オンライン証券をどう利用していくのかも含めてNISA口座の開設を検討するようにしましょう。
岡三オンライン証券でIPOに当たらない・・・という人へ
「岡三オンライン証券でIPOに当たらない・・・」と不満を感じている人もいるかもしれません。IPOそのものがそう頻繁に当選するものではありませんが、落選が続くと不満を感じるのも当然です。
そうした方にIPOの当選確率を上げる方法を2点紹介しておきたいと思います。
まず岡三オンライン証券での当選確率を上げる方法です。それは紹介したように抽選方法であるステージ制をうまく利用する方法です。
ステージSとステージBでは、抽選回数も抽選対象となる株数も違いましたよね。当然当選確率にも大きな差が出ます。そのため、ステージSになれるように投資信託の購入を検討してみましょう。平均残高を1,000万円以上にすれば、一気にステージSになる事ができます。
ただそんなに資金に余裕が無い人もいますよね。そうした人は岡三オンライン証券だけでなく、その他の証券会社の抽選にも積極的に参加していきましょう。
やはりIPO投資では抽選回数を増やす事が当選確率を上げる基本戦略となるので、全ての幹事証券から抽選に参加できるように保有口座数を増やすようにしてください。
最後に落選が続いても諦めずにIPO抽選の申し込みをしていきましょう。諦めてしまうと当選確率は0になってしまいますから、コツコツと続けていくようにしてください。
まとめ~岡三オンライン証券の口座を開設しておいて損はナシ!~
今回は、岡三オンライン証券のIPO取引ルールなどについて紹介しました。
やはり何と言っても、岡三オンライン証券のIPO投資における最大の特徴は「抽選参加時に資金不要」という点です。ただただIPOの抽選申込だけをすればよく、資金繰りについて考える手間を省けます。
また、口座開設数も2018年3月時点で17万件となっており、大手の野村證券の約30分の1の少なさなので、抽選のライバルが少ないのもポイントとして挙げられます。
IPO投資にオススメのネット証券なので、まだ口座開設をしていない人はこれを機に検討してみてください。
最後に、岡三オンライン証券の注目ポイントをまとめておきます。
- 抽選配分100%
- 資金不要(前受金不要)でIPO抽選に申込可能
- 幹事実績は右肩上がり
- 20万円以下の約定金額なら売買手数料が無料になるプラン有り
- 即時入金サービスの利用で振込手数料も無料
- 口座開設費・維持費は無料