2019年の新年第一弾IPOが1月16日に発表されました。2月22日に上場する「識学(7049)」です。2018年最後のIPOから上場日基準で約2ヶ月が経過してのIPOという事で「やっと来たか!」と思った人も多い事でしょう。
さて識学に関する情報は別記事でまとめるとして、今回注目するのは「新年第一弾」というキーワードです。
実は、新年第一弾のIPOには1つの傾向があるんです。それは「初値が高騰しやすい」という傾向です。直近3年間で言うと、初値騰落率が300%前後にもなっているんですね。否が応でも一発目のIPOには期待が高まってしまうものです。
それでは、2019年の新年第一弾のIPOに期待を込めつつ、今回の初値分析結果について見ていきましょう。
過去10年の新年第一弾IPOの初値一覧
さっそく新年第一弾のIPO初値一覧について見ていきましょう。過去10年分(2009年~2018年)のデータを以下にまとめています。
年 | 銘柄名 | 公開価格 | 初値 (騰落率) |
---|---|---|---|
2018年 | Mマート | 1,240円 | 5,380円 (333.87%) |
2017年 | シャノン | 1,500円 | 6,310円 (320.67%) |
2016年 | はてな | 800円 | 3,025円 (278.13%) |
2015年 | Keeper技研 | 2,120円 | 3,160円 (49.06%) |
2014年 | アキュセラ・インク | 1,800円 | 2,300円 (27.78%) |
2013年 | メドレックス | 1,000円 | 2,200円 (120.00%) |
2012年 | マックスバリュ九州 | 1,250円 | 1,300円 (4.00%) |
2011年 | 駅探 | 2,780円 | 5,530円 (98.92%) |
2010年 | アニコムHD | 2,000円 | 4,000円 (100.00%) |
2009年 | 大研医器 | 1,150円 | 1,150円 (0.00%) |
目を引くのはやはり直近3年間(2016年~2018年)に上場した「Mマート」「シャノン」及び「はてな」の3銘柄ですね。公開価格に対してどれだけ初値が変動したのかを表す初値騰落率が300%前後にもなっています。当選した人はまさにお年玉を貰った気分でしょう。
この3銘柄の初値騰落率が突出しているので、その他の銘柄の値が霞んでしまいますが、100%前後の初値騰落率となったのが3銘柄もあります。
一方、初値が振るわなかった新年第一弾銘柄もあります。初値騰落率が4%となった「マックスバリュ九州」と初値騰落率が0%の「大研医器」です。過去にはこうした銘柄もあるので、あくまで新年第一弾IPOは初値が高騰する“傾向がある”という風に考えておきましょう。
新年第一弾のIPO初値が高騰しやすい理由
では、なぜ新年第一弾のIPOの初値が高騰しやすいのでしょうか?それは、「前年最後のIPOの上場日」から「新年第一弾のIPOの上場日」までの間隔が長くなっている事が1つの理由として挙げられます。
久しぶりのIPOとなれば多くの資金がブックビルディングで積み上げられます。しかし、当選株数には限りがあるので、多くの資金が抽選から漏れる事になります。その漏れた資金が、上場日にその銘柄へ一気に流れ込むので初値を押し上げる要因となるのです。
また、IPOは上場初日に株価が大きく変動するので、そのボラティリティ(価格の変動率)を狙うデイトレーダーの資金も集まってきます。
つまり、上場日の間隔が空く事によって、投資資金がIPOに集中しやすい状況が作り上げられ、初値を押し上げる要因となるんですね。
では、各年の「前年最後のIPO上場日」と「新年第一弾のIPOの上場日」の間隔が実際どうなっていたかを見てみましょう。
年 | 前年最後のIPO上場日 | 新年第一弾IPO上場日 | 上場日の間隔 |
---|---|---|---|
2018年 | 12月26日 | 2月23日 | 59日 |
2017年 | 12月27日 | 1月27日 | 31日 |
2016年 | 12月25日 | 2月24日 | 62日 |
2015年 | 12月26日 | 2月12日 | 49日 |
2014年 | 12月24日 | 2月13日 | 52日 |
2013年 | 12月21日 | 2月13日 | 55日 |
2012年 | 12月22日 | 2月22日 | 63日 |
2011年 | 12月21日 | 3月3日 | 73日 |
2010年 | 12月25日 | 3月3日 | 69日 |
2009年 | 12月19日 | 3月12日 | 84日 |
このようにどの年もかなりの間隔が空いている事が分かります。ここ10年の平均は59.7日です。
毎年、新年第一弾のIPOでは「長い間隔⇒資金の集中」という流れになっているので、初値が高騰する事に期待を持って新年一発目の抽選に参加してみましょう。
もちろん、”新年第一弾のIPO”というだけで初値が決まるわけではありません。やはり各銘柄の公開株数や吸収金額、事業内容、成長性などが初値形成の主たる要因となります。こうした事もしっかりと分析してIPO投資を行ってくださいね。
まとめ~2019年の新年一発目のIPOはどうなる~
さて2019年の新年第一弾のIPO「識学(7049)」も直近の流れ通り、初値が高騰するのかが気になるところですよね。
2018年の最後のIPO(2018年12月25日上場の株式会社リンク等)から59日の間隔を空けての上場となるので、資金が集まりやすい状況が作られています。
また、公開株数が379,500株であり、吸収金額が約6.2億円など、小型IPOという事もあり、初値が高騰しやすい条件が整っています。
そのため、2019年の第一弾IPO「識学」も例年通り、初値が大きくプラスになる事が予想されます。
最後に識学の引受幹事を一覧で紹介しておきますので、抽選に参加するためにまだ口座を開設していない証券会社があれば、口座開設をしておきましょう。
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