IPO投資をする上で欠かせない証券会社の1つが「SBI証券」です。IPO投資の上級者なら100%口座を持っていると言っても過言ではありません。初心者の方なら真っ先に開設しておくべき証券会社と言えるでしょう。
SBI証券がそのような存在となった理由はいくつかありますが、やはり今回の主題である「IPOチャレンジポイント」のおかげです。
本文で詳細に説明しますが、IPOチャレンジポイントとはいつか必ずIPOに当選することができる夢のようなポイント制度なんです。ネット上で”必ず”や”夢のような”という表現は嘘っぽく聞こえますが、一切裏はありません(逆に嘘っぽくなってしまいましたね)。
という事で、今回はSBI証券のIPOチャレンジポイントについて総まとめしていきたいと思います。記事としては「概要・仕組み」から紹介していきますが、知り合い事・調べている事は様々だと思うので、以下の目次を利用して該当箇所へジャンプしてくださいね。
【概要・仕組み】SBI証券のIPOチャレンジポイントとは
まずIPOチャレンジポイントの概要・仕組みについて見ていきましょう。概要と聞くと読み飛ばしてしまう人もいるかもしれませんが、後々説明するIPOチャレンジポイントの貯め方や使い方の根幹をなす部分となるので、しっかりとチェックしておいてくださいね。
そもそもIPOチャレンジポイントって何なのか?という話ですが、貯めたポイントを使用してIPOのブックビルディングに参加する事で当選しやすくなるSBI証券固有のポイントプログラムです。
IPOチャレンジポイントによるIPOの当選条件
IPOチャレンジポイント使用時の当選条件は「使用したポイント数の多い順」です。抽選では無いんですね。ポイントを貯めれば貯めるほど、当選しやすくなります。「いつか必ず当選する」と言われる所以です。
たとえば、IPOポイントチャレンジでの当選枠が2枠だったとして、ポイントを使用して参加した人が3人いたとします。それぞれの使用ポイントは、Aさんが100ポイント、Bさんが50ポイント、Cさんが49ポイントです。使用したポイント数の多い順に配分していくので、この場合だとAさんとBさんが当選する事になります。
ただし、注意しておきたいのがSBI証券の抽選ルールです。
SBI証券では、まず資金枠での抽選が行われます。この抽選は、IPOチャレンジポイントを使用して申込をした人も使用せずに申込をした人も対象です。そして、資金枠での抽選に落選した人を対象にIPOチャレンジポイントによる配分が行われます。
つまり、当選条件を厳密に言うと「資金枠での抽選に落選した人の中で使用したチャレンジポイント数が多い順」という事になります。
さきほどの例で言うと、Aさんが資金枠で当選していた場合には、IPOチャレンジポイントによる当選者はBさんとCさんになります。
IPOチャレンジポイントを使用して当選を狙う際は、この抽選ルールを理解した上でブックビルディングに参加するようにしましょう。
ポイント枠には全体でどれくらいの株数が割り当てられるの?
IPOチャレンジポイントを使用した申込に対して、どれくらいの株数が全体で割り当てられるのか?という点は気になりますよね。
SBI証券ではIPOチャレンジポイントの対象である「抽選配分」におおむね45%の株式が割り当てられます(銘柄によって割合は前後します)。残りは仲介業者などの対面取引(裁量配分)に回されます。そして、抽選配分に割り当てられた株式のうち70%が資金枠となり、30%がIPOチャレンジポイント枠となります。
たとえば、SBI証券が引き受ける株数が40,000株だった場合、抽選配分に割り当てられる株数はおおむね18,000株(40,000株の45%)となります。このうち、資金枠による抽選に回される株数が12,600株(18,000株の70%)、IPOチャレンジポイント枠に回される株数が5,400株(18,000株の30%)です。
このように、SBI証券が引き受ける株数を100%とすれば、最終的にポイント枠に割り当てられる株数は約13%(抽選配分割合45%×ポイント配分割合30%)となります。
【参考】IPOチャレンジポイントの有効期限は?
IPOチャレンジポイントに有効期限はありません(2018年10月現在)。
そのため、確実にポイントを貯めていく事ができます。また、焦って使用する必要もないので、使い所が来るまでコツコツとポイントを貯めていきましょう。
IPOチャレンジポイントの貯め方~1回の落選につき1ポイントGET~
IPOチャレンジポイントは、申し込んだIPO抽選に落選した時に「1ポイントずつ」貯まっていきます。抽選に申し込んだ株数が100株だろうが、10,000株だろうが貯まるのは1ポイントです。
コツコツ貯めていく事になるので、SBI証券が担当するIPO案件にはポイント狙いですべて申し込むことが基本戦略となります。
なお、SBI証券は毎年多くの幹事を務めています。継続して申し込んでいけば年間70ポイント~80ポイントは貯める事ができます(運が良い人ならその間に資金枠で当選する事も)。
- 2018年・・・86件
- 2017年・・・85件
- 2016年・・・76件
【ポイントを貯めるコツ】家族の口座も利用
家族名義の口座も開設してIPOに参加していけば、各口座でIPOチャレンジポイントを貯めていく事ができます。貯めたポイントを合算する事はできませんが、複数の口座からポイントで当選を狙えるので、単純に考えれば利益を倍増させる事ができます。
SBI証券では未成年口座も開設できるので、お子さん(0歳から開設可能)の口座も利用してポイントを貯めていきましょう。
なお、SBI証券ではIPOの抽選を受けるにあたって、口座への入金が必要になります。複数の口座でIPOチャレンジポイントを貯めるためには、口座数分の資金が必要になる点は覚えておいてくださいね。
【注意】IPOチャレンジポイントが付与されない4つのケース
IPOチャレンジポイントを貯める上で知っておきたいのが「付与されないケース」です。
- 抽選対象外となった場合
- 補欠当選となり購入申込を行わなかった場合
- 補欠当選から繰上当選をした場合
- 当選辞退をした場合
①抽選対象外となった場合
IPOチャレンジポイントの付与条件は「落選した場合」なので、抽選対象外となればポイントは付与されません。
抽選対象外となるケースは以下の通りです。
- 買付余力の不足
- 公開価格よりも低い価格での申込
SBI証券では公開価格決定日に買付余力(当日買付可能な金額の上限)のチェックが行われます。そして余力が不足していれば、抽選対象外となります。そのため、公開価格決定日に間に合うように口座へ入金するようにしましょう。
もう1つの抽選対象外となるケースが「公開価格よりも低い価格での申込」です。逆にいえば、抽選の対象となるには公開価格以上での申込が必要になります。そのため、ブックビルディングに申し込む際は、仮条件の上限価格で申し込むようにしましょう。
②補欠当選となり購入申込を行わなかった場合
補欠当選となった場合は、購入申込をして繰上抽選に落選すればポイントが付与されます。そのため、購入申込を行わないとポイントは付与されません(購入辞退をした場合も)。
③補欠当選から繰上当選をした場合
前述したように、補欠当選時にIPOチャレンジポイントをもらうには繰上抽選において落選する事が条件です。そのため、繰上当選をするとIPOチャレンジポイントは付与されません。
④当選辞退をした場合
何度も書きますが、IPOチャレンジポイントの付与条件は「落選した場合」です。そのため、当選した場合はもちろんの事、当選辞退をした場合もポイントは付与されません。
SBI証券においては公募割れしそうなIPO銘柄にもポイント狙いで抽選に参加するのが基本戦略となります。
ただ「公募割れしそうな銘柄=不人気銘柄」となるので、抽選参加者が少なくなる分、当選しやすくなっています。もしそうした銘柄で当選してしまった場合には、再度公募割れのリスクを分析して、購入申込をするか当選辞退をするかの判断をしてください。
また、公募割れしそうな銘柄においては補欠当選をばら撒く傾向がSBI証券にはあります。補欠当選をした場合、IPOチャレンジポイントを貰うためには、購入申込をして繰上抽選で落選する必要がありますが、繰上当選してしまうと損をするリスクを負う事になります。
というのも、繰上当選後の当選辞退は出来ないからです。そのため、購入申込前に公募割れのリスクを再度分析して、購入辞退をするか、ポイント狙いで購入申込をするかを決断するようにしてください。
IPOチャレンジポイントのキャンペーン~ポイント倍増チャンス~
残念ながら現在IPOチャレンジポイントに関するキャンペーンは開催されていません。
ただし、SBI証券では不定期でIPOチャレンジポイントが貰えるキャンペーンが実施されるので見逃さないようにしましょう。ライバルに遅れを取る事になりますからね。キャンペーンの情報は「SBI証券のホームページ」で確認してください。
参考情報として過去に行われたキャンペーンについても紹介しておきます。
■【終了】NISA口座開設でIPOチャレンジポイント5ptプレゼント
- 対象者・・・NISA・積立NISA・ジュニアNISAの口座を新規開設(証券会社間の変更も対象)
- 付与ポイント・・・5ポイント
- キャンペーン期間・・・2018年9月5日~2018年10月31日
■【終了】IPOチャレンジポイント増額キャンペーン
- 対象者・・・期間中にIPOチャレンジポイント1pt付与された方
- 付与ポイント・・・追加で4ポイント
- キャンペーン期間・・・2018年6月19日~2018年7月13日
■【終了】PO(公募増資・売出し銘柄)購入でIPOチャレンジポイントゲットキャンペーン
- 対象者・・・期間中にPOの購入意思表示をした方及び購入された方
- 付与ポイント・・・購入意思表示に対して1pt、購入単元数に比例して最大10pt
- キャンペーン期間・・・2017年7月20日~2017年10月31日
■【終了】「ベタイン」ファンド購入でIPOチャレンジポイント&現金プレゼントキャンペーン
- 対象者・・・期間中に「SBI-PIMCO ジャパン・ベターインカム・ファンド(愛称:ベタイン)」を購入された方
- 付与ポイント・・・購入金額合計に応じて最大30ポイント
- キャンペーン期間・・・2016年6月7日~2016年6月29日
過去には、IPOに直接関連したキャンペーンやその他の金融商品と絡めたキャンペーンが開催されています。今後も様々なキャンペーンが年1回・2回のペースで開催されると思うので、参加できるキャンペーンがあれば積極的に参加していきましょう。
IPOチャレンジポイントの使いドコロ~ここぞ!という時に使用~
IPOチャレンジポイントが200ポイントを超えたあたりから「ポイントの使いドコロ」について悩み始めるのではないでしょうか?「この銘柄に使おうか?いや、やっぱりやめておこう・・・」こんな事を繰り返しているうちに、さらにポイントが貯まっている人もいるかもしれません。
せっかく貯めたIPOチャレンジポイントも使わなければ、その価値を活かす事ができません。なので、ここではポイントの使いドコロについて紹介したいと思います。
IPOチャレンジポイントの使いドコロは、やはり大きな利益を狙える銘柄、つまり初値が高騰しそうな銘柄が上場する時です。
では、初値が高騰しそうな銘柄とはどういった特徴があるのか?その主な特徴を以下にまとめておきます。
- 公開株数が小型の銘柄:20万株未満
- 吸収金額が少ない銘柄:10億円未満
- 需給の見通しが強気の銘柄:「想定価格」<「仮条件の下限」かつ「仮条件の上限」=「公開価格」となっていること
- 人気のある事業内容の銘柄:人工知能(AI)は根強い人気
上記の特徴に多く当てはまる銘柄が上場する時は、貯めたIPOチャレンジポイントを思い切って使用していきましょう。
IPOチャレンジポイントの使い方
通常、IPOチャレンジポイントは3年間若しくは4年間貯めてから使用する事になるので、まだ使った事が無い人もいるかもしれません。そこでポイントの使い方について説明しておきたいと思います。といっても非常に簡単ですので、身構える必要はありません。
以下の画像は、SBI証券のブックビルディングに申し込む時の画面です。既に口座を開設している人なら見たことはあると思います。
(出典:SBI証券)
上記画像の赤枠部分「IPOチャレンジポイント」を見てください。実はこの部分の「使用する」にチェックを入れて、使用するIPOチャレンジポイント数を入力するだけなんですね。あとは、申込価格と申込株数を入力して、取引暗証番号を入力すれば完了です。
なお、申込価格についてはストライクプライスにチェックすれば良いのですが、申込株数については次に紹介する注意事項を確認しておいてくださいね。
IPOチャレンジポイント使用時の注意点
IPOチャレンジポイントを使用する際は以下の点に注意してください。
- ある程度ポイントが貯まるまで使用しない
- 複数当選を狙うなら申込株数は300株
- 補欠当選時は購入申込を必ず行う
ある程度ポイントが貯まるまで使用しない
IPOチャレンジポイントは貯めてる最中に使用しないのが鉄則です。というのも、資金枠で当選した場合でも使用したポイントが消滅してしまうからです。
実際には当選したのが「資金枠」なのか「ポイント枠」なのかは通知されないので分かりませんが、明らかに少ないポイント数を使用して当選した場合は資金枠での当選と想定されます。幸か不幸か、IPOチャレンジポイントを無駄に使用した事になります。
そのため、使いドコロが来るまでIPOチャレンジポイントは使用しないようにしましょう。
複数当選を狙うなら申込株数は300株
IPOチャレンジポイントを使用した場合、複数単元が当選する事があります(資金枠でも複数単元が当選する事はあります)。当選株数は、ネット上の当選報告を見る限り、200株や300株といった株数となっています(不人気銘柄ならそれ以上の株数が当選する事もあるようです)。
複数単元が当選すれば初値での売却利益は倍増しますから、IPOチャレンジポイントを使用するなら複数単元の当選を狙っていきたいですよね。
では、IPOチャレンジポイントで複数当選を狙うにあたって、申込株数は何株にすれば良いのでしょうか?結論からいうと300株で良いでしょう。
IPOチャレンジポイントの概要部分で紹介したように、SBI証券では先に資金枠での抽選が行われ、その抽選に落選した人の中からポイントによる配分が行われます。申込株数を多くしてしまうと、資金枠で当選する可能性が高まり、ポイントを無駄にしてしまう事になります。
また、IPOチャレンジポイントは単純に使用数の多い順に当選者が決定されるので、申込株数の多寡は関係ありません。つまり、申込株数が多い人ほど複数当選しやすいとか、申込株数が少なければ1単元しか当選しないとか、そういう事はありません。
そのため、IPOチャレンジポイントで複数当選を狙うなら申込株数は300株にしておきましょう。なお、ネット上の情報ですのでもしかしたら400株・500株当選している人がいるかもしれません。そうした事を想定して申込株数を400株ないしは500株にするのもアリでしょう。
補欠当選時の購入辞退・購入申込忘れでポイントは消滅
IPOチャレンジポイントを使用する際に注意しておきたいのが補欠当選をした時です。購入辞退や購入申込忘れをした場合、使用したポイントが消滅してしまいます。
これを防ぐために購入申込を必ず行うようにしましょう。なお、繰上抽選に落選した場合には、使用したポイントが戻ってきて、落選分の1ポイントが追加されます。また、繰上当選した場合は当選扱いとなるので、使用したポイントは戻ってきません。
IPOチャレンジポイントの当選ボーダーライン~当選する目安は何ポイント?~
IPOチャレンジポイントでの当選条件は「使用したポイントの多い順」ですから、そのボーダーラインは気になる所だと思います。なるべくギリギリのポイントで当選したいでしょうし、使用ポイントが足りずに落選してしまうのも悔しいですからね。
ただSBI証券はIPOチャレンジポイントの当選ラインを公表していないため、ネット上の当選報告から推測するしかありません。
この点、IPOチャレンジポイントのボーダーラインについて、調査してまとめているブロガーさんがいるのでそちらのページを紹介させていただきます。
そのブロガーさんのページがこちら「IPO新規公開株で復活の軌跡。当選確率・初値予想・株初心者・IPO入門-IPOチャレンジポイントボーダーライン予想と実績表 最新版」です。
SBI証券が主幹事を努めた銘柄の情報がメインとなっていますが、調査したIPOチャレンジポイントのボーダーラインに加え、複数単元の当選結果や予想ボーダーラインなどもまとめてくれているので、IPOチャレンジポイントを使用して参加しようかと思っている人には参考になると思います。
で、こちらの情報を基に簡単にボーダーラインをまとめると、初値が高騰する銘柄では250ポイント~350ポイントがボーダーラインになってくるようです。
一昔前は100ポイントがボーダーと言われていましたが、SBI証券の利用者が増え、それと伴にポイント保有者も増えた事から、ポイントのインフレが生じてボーダーラインが高くなっているのでしょう。
ボーダーラインラインを満たすポイントを貯めるためにも、頑張ってSBI証券からIPOに参加していきましょう!
まとめ~IPOチャレンジポイントを賢く利用してお宝IPOを狙ってみよう!~
今回は、SBI証券が採用している独自のルール「IPOチャレンジポイント」制度についてご紹介しました。
IPOに落選するともらえるポイントを貯め続けていればいつか必ず当選できるという、まさに「努力は裏切らない」を体現したかのようなIPOチャレンジポイント制度。
できればコツコツと数百単位で貯めて、狙い目のIPO案件にがっつりと使いたいものです。
他のライバルたちも同じことを考えていると思うので、ポイントキャンペーンを狙ったり、ポイントを無駄にすることが無いよう気を付けたりして、上手くお宝案件をGETできるよう頑張りましょう。