証券会社別のIPO抽選方法まとめ~当選を狙うならしっかりと比較しておこう~

IPOの抽選方法

この証券会社はどんな抽選方法を採用しているの?
当選しやすい抽選方法を採用している証券会社はどこ?

このような疑問を抱きつつ、IPOの抽選方法について調べているのではないでしょうか?IPO投資を始めたばかりの人なら、口座開設をする証券会社選びの参考情報として調べていることでしょう。

みなさんお気付きの通り、IPOの抽選方法は証券会社によって異なります。どんな抽選方法があって、どのような特徴があるのか?また、どれくらいの株数を抽選に回すのか?など、こういった事を理解しておかないと、IPOの当選は遠ざかるばかりです。

IPO投資をしている人なら誰もが「当選したい!」と思っているはずです。その願望を叶える為に、各証券会社の抽選方法をしっかりと比較しておきましょう。

そこで今回は、各証券会社のIPOの抽選方法と抽選配分割合に焦点を絞って、紹介していきたいと思います。各証券会社の抽選方法を把握して、当選しやすい証券会社からIPOの抽選に参加するようにしましょう。

なお、当記事の最後に23の証券会社の「抽選方法」と「抽選配分割合」をまとめた一覧表を掲載していますので、そちらも参考にどうぞ。

投資資金に関係なく、平等な抽選を行なうのが「マネックス証券」です。抽選配分割合も100%となっており、IPOの当選を狙うなら持っておきたい証券会社です。まだ口座を持っていない人は口座開設を検討してみてくださいね。

マネックス証券

IPOの抽選方法は大別すると3種類

まずはIPOの抽選方法から見ていきますね。大別すると以下の3種類です。

IPOの抽選方法
  1. 完全平等抽選
  2. 資金比例抽選
  3. 優遇抽選
各証券会社はこれらの抽選方法からいずれか1つを採用したり、複数組み合わせたりしてIPOの抽選を行っています。

パターンとしては「完全平等抽選のみ」「資金比例抽選のみ」「完全平等抽選+優遇抽選」「資金比例抽選+優遇抽選」です。一覧で各社のパターンを見たい人は「こちら」。

では、それぞれの抽選方法の特徴などについて見ていきます。

①完全平等抽選とは?~少額投資家に優しいIPO抽選方法~

完全平等抽選とは、抽選参加者単位に1つの抽選権が付与され、コンピューターを用いて無作為に当選者を決定するIPOの抽選方法です。

申込資金(申込株数)や取引履歴、預けている資産額などは一切関係なく、抽選参加者全員が同一の当選確率となります。

極端な例を挙げると、「1単元(100株)分の資金しか証券口座に無い人」と「証券口座に1億円の資産を保有している人」がIPOの抽選に参加した場合、資産額には雲泥の差がありますが、完全平等抽選ではIPOの当選確率は同じです。

このように、資金力等に関係なく公平な抽選が行われるので、少額投資家や初心者の人に優しい抽選方法と言えます。逆に、資産家にとってはその資金力を活かす事が出来ないので、歯痒い抽選方法となりますね。

当セクションの最後の項目として、IPOの抽選方法として「完全平等抽選」を採用している証券会社を一覧で紹介しておきます。

②資金比例抽選とは?~資金力が物を言うIPO抽選方法~

資金比例抽選とは、申込単元毎に抽選権が付与され、コンピューターを用いて無作為に当選者を決定するIPOの抽選方法です。

さきほどの完全平等抽選と”コンピューターでの無作為抽選が行われる点”は同じですが、申込単元毎に抽選権が付与される点が大きく異なります。資金比例抽選では、申込資金に比例して抽選権が多く付与され、その分当選確率も高くなっていきます

たとえば、1単元の申込をした人には1個の抽選権が付与され、100単元の申込をした人には100個の抽選権が付与され、10,000単元の申込をした人には10,000個の抽選権が付与されます。

このように資金比例抽選は資金力が物を言う抽選方法なので、IPO投資に多くの資金を回せる人ほど当選しやすくなります。少額投資家には厳しい抽選ルールとなるでしょう。

このセクションのまとめとして、IPOの抽選方法として「資金比例抽選」を採用している証券会社を一覧で紹介しておきます。

資金比例抽選を採用している証券会社
なお、楽天証券ではIPO銘柄毎に申込上限株数が設定されます。銘柄によっては上限株数が100株になる事もあります(この場合には完全平等抽選となりますね)。ちなみに、SBI証券の申込上限株数はオーバーアロットメント分を除いた公開株数です。

③優遇抽選とは?~ポイント・ステージ等によって当選確率が変動する抽選方法~

優遇抽選とは、独自のポイント制度や預けている資産額などによるステージに応じて、当選確率が優遇される抽選方法です。

具体的な優遇内容は各社様々ですが、共通して言える事は継続利用者や優良顧客の当選確率を一般の利用者より優遇する点です。ひねくれた見方をすると、顧客の囲い込みを狙ったサービスです。

そのため、多額の資産を預けている人や手数料を多く支払っている人は、IPOの抽選において大きな優遇を受ける事ができます。少額投資家は優遇を受けられないので、別途行われる完全平等抽選に賭ける事になります。

なお、SBI証券及び大和証券の優遇抽選は少額投資家でも利用しやすい内容になっているのでチェックしておいてくださいね。

こちらが優遇抽選を採用している証券会社の一覧です。

では、各社の優遇抽選の内容について見ていきますね。

SBI証券の「IPOチャレンジポイント」

SBI証券では「IPOチャレンジポイント」による優遇抽選が行われます。使用したポイントが多い順に当選者が決定していくシステムになっています。なので、厳密に言うと、抽選ではなく配分ですね。

このIPOチャレンジポイントは、IPOの抽選で落選する度にIPOチャレンジポイントが1ポイントずつ貯まっていきます。落選しても当選に1歩ずつ近づいていくのは非常に嬉しいですね。

SBI証券は資金力がある人が有利になる「資金比例抽選」を採用していますが、このIPOチャレンジポイントを利用すれば少額投資家もSBI証券でIPO当選を狙っていく事ができます。

投資資金に余裕が有る人も無い人も、IPO投資をするならSBI証券は必須の証券会社です。まだ口座を持っていない人はなるべく早く開設するようにしましょう。

SBI証券のIPOチャレンジポイント総まとめ!仕組み・貯め方や使用時の注意点をわかりやすく解説

2018.09.27

大和証券の「チャンス抽選」

大和証券では、上位のステージであるほど又はポイント残高が多いほど、抽選回数が多くなるチャンス抽選が行われます。最も優遇される場合は抽選回数が10回となるので、優遇を受けない人と比較して単純に当選確率が10倍にもなります。

この優遇抽選を受けるには、大和証券で1,000万円以上の資産を運用するか、手数料の支払い等によってポイントを1,000pt以上貯める必要があります。

ステージ制での優遇内容

ステージ資産評価額抽選回数
プラチナ5,000万円以上10回
ゴールド3,000万円以上5回
シルバー1,000万円以上3回
なし1,000万円未満1回

ポイントでの優遇内容

ポイント残高抽選回数
10,000pt以上10回
8,000pt以上8回
6,000pt以上6回
4,000pt以上4回
2,000pt以上3回
1,000pt以上2回
1,000pt未満1回
ステージ制とポイント制で多い方の抽選回数が自動的に選択されます。

ポイントの獲得基準は月間の売買手数料10,800円毎に100pt、月間の債権買付金額100万円毎に100ptです。

このような優遇内容になっているので、正直言って、少額投資家にとっては厳しいです。そこで利用して欲しいのが「大和証券グループ本社(8601)の株主優待」です。株主優待のポイントを貰う事ができるので一気に貯める事ができます(権利確定日:3月末及び9月末)。

大和証券グループ本社の株主優待の内容(2019年1月時点)

保有株数獲得ポイント数
10,000株以上10,000pt
5,000株以上5,000pt
3,000株以上4,000pt
1,000株以上2,000pt

売買手数料を支払ってポイントを貯めるよりも株主優待を利用した方が効率的かつ経済的です。ポイントには有効期限(最大3年)がありますが、カタログ商品と交換できますし、また株主優待を獲得し続けていけばチャンス抽選の優遇を維持できます。

IPO投資をしていくのであれば、大和証券グループ本社の株主優待はかなり有用ですので、獲得の検討をしてみましょう。

株主優待を低リスク・低コストでゲットする方法(楽天証券)
大和証券グループ本社の株価(Yahooファイナンス)

【大和証券】IPOルール・資金ルールを解説~当選するためにチャンス抽選をフル活用しよう~

2018.12.01

岡三証券の「ステージ制抽選」

岡三証券では、当選確率が有利になるステージ制抽選が行われます。ステージは4段階あり、上位のステージほどIPOの抽選において優遇を受けられます。

■ステージ毎の判定基準と優遇内容

ステージ判定基準(3ヶ月間)優劣
ステージ3手数料100万円以上
ステージ2手数料50万円以上
ステージ1手数料50万円未満
ステージTネットから抽選参加
ステージ毎の当選確率の差は非公開です。
インターネットから抽選に参加した場合は、支払手数料の金額に関わらず「ステージT」となります。

“ステージ2″になるには、1ヶ月に166,667円以上の手数料を支払う必要あります。仮に1回の取引でこの手数料を支払うとすると、約定金額はなんと約1億6,600万円にもなります(オンライントレードの場合)。ステージ3になるには・・・(省略)。この事から、大口顧客向けの優遇抽選と言えます。

また、インターネットからIPOの抽選に参加している人は門前払いとなっています。最下層のステージTですからね。

そのため、少額投資家及びネットトレーダーには岡三証券の優遇抽選は不向きと言えるでしょう。

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2018.12.15

岡三オンライン証券の「ステージ制抽選」

岡三オンライン証券では、抽選を受ける回数が異なるステージ制抽選が行われます。ステージは3段階あり、上位のステージほどIPOの抽選が優遇される内容になっています。

優遇抽選の内容

抽選段階対象ステージ株式の配分割合
第一抽選ステージS45%
第二抽選ステージS、A45%
第三抽選ステージS、A、B10%
第三抽選が岡三オンライン証券の完全平等抽選にあたります。

このように上位のステージほど抽選回数が多くなり、また抽選対象の株数も多くなっています。IPOの当選確率も当然最上位のステージSが最も高くなる内容です。

ステージの判定基準がこちらです。

ステージ手数料額による判定基準 *
ステージS合計額が100万円以上
ステージA合計額が10万円以上100万円未満
ステージB合計額が10万円未満
* 判定期間及び適用期間は3ヶ月毎です(例:1月1日~3月末日の手数料でステージを判定し、そのステージが適用されるのは5月1日~7月末日)。

細かい計算は省きますが、ステージAになるだけでも億単位の取引を行う必要があります。そこで検討して欲しいのが投資信託の購入です。投資信託の平均残高が1,000万円以上であれば、信用取引手数料優遇コース「プラチナ」が適用され、そのコースが適用されると一気に「ステージS」になる事ができます。

1,000万円以上の資金が必要になるので容易な手段ではありませんが、手数料でのステージ適用基準よりもハードルは低くなります。資金があって、投資信託に興味のある人は検討してみてくださいね。

【岡三オンライン証券】IPOルール(抽選・資金)を解説~前受金不要が最大の魅力~

2018.11.02

丸三証券の「ステージ制抽選」

丸三証券では当選確率が有利になるステージ制抽選が行われます。ステージは3段階あり、上位のステージほどIPOの抽選において優遇を受けられます。

■ステージ毎の判定基準と優遇内容(マルサントレードの場合)

ステージ判定基準優遇内容
ステージA手数料30万円以上当選確率はCの5倍
ステージB手数料12万円以上当選確率はCの2倍
ステージC手数料12万円以下-
手数料の計算期間は「3月~8月」及び「9月~2月」です。適用されるのは、それぞれ「10月から半年間」「4月から半年間」となっています。

ステージA・Bになれば当選確率は高くなりますが、そのためにはやはり相応の取引を行う必要があります。たとえば、ステージBになるには、単純計算で月間2,000万円以上の取引を6ヶ月間継続して行わなければなりません。

少額投資家には厳しい内容となっていますね。優遇抽選のハードルをもう少し下げて欲しいところです・・・。

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2018.12.05

東海東京証券の「ステージ制抽選」

東海東京証券では、当選確率が有利になるステージ制抽選が行われます。ステージは5段階あり、上位のステージほどIPOの抽選において優遇を受けられます。

東海東京証券のステージ制抽選の優遇内容と判定基準は以下の通りです(具体的な優遇内容は非公開)。

東海東京証券の優遇ステージ(出典:東海東京証券

ステージAの条件を満たす人の中から、より優良な顧客がステージSの適用を受けます。

「資産」と「手数料」両方の基準を満たす必要があります。判定期間は6ヶ月ですが、少額投資家には厳しい内容ですね。

なお、ステージ制抽選が行われるのは、東海東京証券の引受株数が2,000単位未満のIPO銘柄の時だけです。

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2018.12.01

むさし証券の「ステージ制抽選」

むさし証券では、上位ステージほど抽選権利が多く付与される優遇抽選が行われます。ステージは3段階で、優遇内容は以下の通りです。

条件優遇内容
手数料5万円以上又は預り資産100万円以上抽選権利1単位付与
手数料30万円以上かつ預り資産200万円以上抽選権利2単位付与
手数料500万円以上かつ預り資産1,000万円以上抽選権利3単位付与
上記以外に、ブックビルディング申込時点で有価証券の預りが500万円以上である場合は抽選権利が1単位付与されます。

「抽選権利1単位付与」までなら何とかなる人も多いかもしれませんね。それ以上の優遇を受けるのは、厳しい・・・という印象です。

なお、むさし証券の優遇抽選は「対面取引」が対象です。オンライントレード「トレジャーネット」の利用者は対象外となっています。

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2018.12.15

エイチ・エス証券の「IPOポイント」

エイチ・エス証券では、「IPOポイント」による優遇抽選が行われます。IPOポイント1,000pt毎に1口の抽選権が付与され、使用するポイントが多いほど、当選しやすいシステムとなっています。

IPOポイントは、手数料1,000円ごとに100ptもらえます(月額の手数料毎に計算)。一般コースの手数料体系だと、約定金額100万円で手数料1,000円なので、100pt貯めるのに100万円の取引をする必要があります。優遇抽選を受けるには1,000pt必要なので、単純計算で1,000万円分の取引が必要になります。

エイチ・エス証券で頻繁に取引を行う人でないと、ポイントの優遇抽選はなかなか受けられないでしょう。なお、今ならインターネット取引口座を開設するとIPOポイント1,000ptが貰えます。このプレゼント分だけで勝負してみるのもアリかもしれませんね。

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2018.12.11

抽選配分割合も証券会社によって異なる

さて、次に紹介するのは「抽選配分割合」です。

抽選配分割合とは、証券会社が割り当てられた株数のうち何%を抽選に回すのかを表した数値です。割当株数に抽選配分割合を乗じる事によって、各証券会社の概ねの当選本数を把握できるので非常に重要です。

たとえば、割当株数が100,000株の証券会社の抽選配分割合が10%だった場合には、抽選に回される株数は100,000株×10%=10,000株となります。
なお、割当株数は銘柄によって異なるので、銘柄毎に各幹事証券の割当株数をチェックするようにしてください。

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そして、この抽選配分割合も抽選方法と同様に証券会社によって異なります。以下に各証券会社が採用している「抽選方法」及びその抽選方法に対する「抽選配分割合」の一覧情報を載せておくので、整理しておきましょう。

証券会社抽選方法配分割合
マネックス証券完全平等抽選100%
ライブスター証券完全平等抽選100%
GMOクリック証券完全平等抽選100%
カブドットコム証券完全平等抽選100%
楽天証券資金比例抽選100%
松井証券完全平等抽選70%
SBI証券資金比例抽選28%~35% *1
IPOチャレンジポイント12%~15% *1
大和証券完全平等抽選
10%~15% *2
チャンス抽選5%~10% *2
岡三オンライン証券完全平等抽選10%
ステージ制抽選90%
岡三証券完全平等抽選10%
ステージ制抽選90%
丸三証券完全平等抽選10%
ステージ制抽選90%
東海東京証券完全平等抽選10%
ステージ制抽選90% *3
むさし証券完全平等抽選10%
ステージ制抽選10% *4
エイチ・エス証券完全平等抽選10%
IPOポイント不明
SMBC日興証券完全平等抽選10%
野村證券完全平等抽選10%
みずほ証券完全平等抽選10%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券完全平等抽選10%
いちよし証券完全平等抽選10%
岩井コスモ証券完全平等抽選10%
立花証券完全平等抽選10%
アイザワ証券完全平等抽選10%
東洋証券完全平等抽選10%
上記数値は、個人投資家へ配分される株式に占める抽選配分の割合を表しています。
*1 全体で概ね40%~50%の抽選配分となっており、それに対して「資金比例:ポイント=7:3」の割合で各抽選方法に配分します。
*2 個人投資家への販売予定数量が20億円以上の場合は完全平等抽選分が10%になります。また抽選申込数量が個人投資家への販売予定数量未満となった場合はチャンス抽選分が5%になります。
*3 引受株数が2,000単位以上の場合はステージ抽選は行われません。
*4 対面取引のみが対象(ネット取引は対象外)。

【証券会社別】IPOの抽選配分の割合まとめ~割当枚数もしっかりチェック~

2018.10.24

まとめ

今回はIPOの抽選方法について紹介しました。

抽選方法は大別すると3種類です。「完全平等抽選」「資金比例抽選」及び「優遇抽選」です。それぞれの抽選方法の特徴を理解し、各証券会社がどの抽選方法を採用しているのかを把握しておきましょう。

また、当選本数を左右する抽選配分割合も各社で異なるので、この割合も把握して抽選に参加するようにしてくださいね。

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