主幹事証券会社とは?IPOにおける役割及び調べ方

主幹事証券会社とは?

「IPOの当選確率を上げるには、主幹事証券会社から申し込め!」

そんな言葉を聞いたことはありませんか?

主幹事証券会社とは、上場を目指す会社をサポートする証券会社の中でも、代表格となる証券会社のことです。

なぜ主幹事証券会社がIPOの当選確率と関係するのか?その答えは主幹事が果たす役割に隠されています。

そこで、今回は主幹事証券の役割や当選確率との関係、各IPO銘柄での主幹事の調べ方などについて紹介していきます。IPO投資の基礎知識でもありますので、しっかりと押さえておきましょう。

主幹事実績が豊富な証券会社の中では、割り当てられる株式のうち約半数が抽選へ回される「SBI証券」がオススメです。IPO投資においては欠かせない証券会社の1つなので、口座を開設しておきましょう。

SBI証券

主幹事証券会社とは?

高層ビルの下からのアングル

主幹事証券会社とは、上場準備をサポートする幹事証券会社の中でも中心的な役割を担う証券会社の事を指します。事務幹事証券会社と呼ばれる事もあります。

基本的に主幹事証券は1銘柄につき1社となりますが、公募・売出株数が1,000万株を超えるような大型IPOでは複数の証券会社が共同で主幹事を務める事があります。

ちなみに、上場後に行われるPO(公募増資など)においても主幹事証券が登場します。IPOに限った用語ではありません。

IPOで主幹事証券会社が果たす役割

主幹事証券会社は以下のような役割を果たしています。

主幹事証券会社の主な役割
  • 上場基準を満たすためのアドバイス(資本政策・内部管理体制)
  • 証券取引所や財務局など、各関係機関との折衝
  • 公募・売出し株の引受・販売
  • 証券取引所に提出する「推薦書」などの書類作成
  • IPO時のファイナンス手続きを主導(引受価格・仮条件・公開価格の決定等)
  • 上場後の公募増資による資金調達
  • IR(投資家向け広報活動)・M&A・事業提携のサポート 等

このように主幹事証券は、上場前はもちろんの事、上場後も企業が成長できるようにサポートする役割を果たしています。上場したら主幹事の役目は終わり、というわけではないんですね。

なお、幹事証券は「公募・売出し株の引受・販売」が主な役割となります。基本的に、IPO終了時点で幹事証券の役割は終了するので、この点が主幹事と幹事の大きな違いとなるでしょうか。

「主幹事証券」と「IPOの当選確率」の関係

さて、主幹事証券の役割をご覧いただいたところで、当記事の冒頭で抱いた疑問を解決していきましょう。

なぜ主幹事証券会社がIPOの当選確率と関係するのか?

このような疑問でしたよね。

主幹事証券会社の割当株数の割合

この疑問を解決するには、さきほどの役割「公募・売出し株の引受・販売」がヒントになります。主幹事証券はこの役割についても中心的な存在です。ここでいう中心的とは、単純に言えば、多くの株式を引受けて販売する、という意味になります。

つまり、主幹事証券ではIPOの抽選における当選本数が圧倒的に多くなり、当選確率も高くなるわけです。

2018年7月4日上場の「ロジザード株式会社(マザーズ・4391)」を例にして見てみましょう。

<主幹事証券会社>
野村證券(317,000株
<幹事証券会社>
SMBC日興証券(33,200株)
みずほ証券(16,600株)
SBI証券(16,600株)
岡三証券(16,600株)

このように主幹事と幹事では、引受株数に歴然とした差があります。これはどの銘柄においても同じです。

そのため、IPO株を購入する際は主幹事証券会社から抽選に申し込むことが重要なのです。

主幹事になる可能性がある証券会社一覧

では、どの証券会社が主幹事になるのでしょうか?これは気になるポイントですよね。

まず知っておいて欲しいのは、主幹事になるためには「社内に独立した上場適格性調査部門が設置されている事」や「その調査を行う為の社内規則が整備されている事」などの条件を満たしている必要がある点です。なので、全ての証券会社が主幹事になれるわけではありません。

こうした条件・体制が整っている証券会社は、2018年7月1日時点で18社です。日本取引所グループのホームページにて体制面の確認が行われた証券会社の一覧が公表されています。

その一覧を直近約2年間における幹事実績の有無とともに以下にまとめてあるので参考として利用してください。

証券会社主幹事実績の有無 *
いちよし証券有り
SMBC日興証券有り
SBI証券有り
岡三証券有り
大和証券有り
東海東京証券有り
東洋証券有り
野村證券有り
みずほ証券有り
三菱UFJモルガン・スタンレー証券有り
メリルリンチ日本証券有り
UBS証券有り
藍澤證券
(アイザワ)
無し
エイチ・エス証券無し
エース証券無し
ゴールドマン・サックス証券無し
JPモルガン証券無し
マネックス証券無し
* 2017年~2018年10月12日に上場したイーソル株式会社までを統計した主幹事実績の有無

なお、どの証券会社が主幹事を多く務めているのか?という点については、以下のランキング記事を参考にしてください。

どこが多い?IPOの主幹事・幹事実績ランキング2018

2018.07.17

銘柄毎の主幹事証券の調べ方~目論見書をチェック~

さて、そうなると「購入を検討している株の主幹事証券会社はどこなんだろう?」と知りたくなります。

銘柄ごとの主幹事を知るには、目論見書(もくろみしょ)をチェックしてみましょう。

目論見書とは
株式を公開する企業が、投資家の判断材料となるような情報をまとめて株式公開(上場)承認日に提出する資料です。

目論見書は、財務局、幹事証券の店頭またはHP、各取引所のHP、株式を公開する企業のHPなどで入手・閲覧することができます。

主幹事証券会社が記載されている箇所は、第一部【証券情報】の最後【募集又は売出しに関する特別記載事項】です。

主幹事証券の調べ方「目論見書記載箇所」(出典:SBI証券「株式会社キャンディルの目論見書

「野村證券を主幹事会社として~」と記載されていますよね。主幹事がどの証券会社か知りたい時は、目論見書の上記箇所をチェックしてくださいね。

ちなみに、幹事証券は目論見書の第一部【証券情報】の【株式の引受け】若しくは【売出しの条件(引受人の買取引受による売出し】に記載されています。

IPOでは目論見書のここを閲覧すべし!チェックすべき8つの項目とその見方

2018.03.12

口座開設は上場承認の前に行っておくと安心

株価チャートと口座開設の文字

「狙ってる株の主幹事がどこか分かってから開設しても、十分間に合うよね」

いえ、その考えは危険です。

ここで注意したいのが、「口座開設の手続き開始~取引開始」までの長さが各証券会社によって異なることです。

そのため、証券会社によっては株式公開(上場)承認後に口座開設を行ってもブックビルディング期間中に開設手続きが終わらない恐れもあります。

IPOにまだ間に合う!?口座開設に要する期間・日数及び必要書類

2018.07.17

「でも、HPを見たら書類を送って2~3営業日で開設できるみたいだし、大丈夫じゃない?」

その考えも待ってください。

もし、あなたと同じように「主幹事が分かってから口座を開設しよう」と考える人がたくさんいたら、どうなるでしょうか?

口座開設の申込みが殺到し、手続きが遅くなってしまう可能性があります。書類の不備など事務的なミスにより口座の開設が遅れる可能性も十分ありえます。

このような羽目になって残念な思いをしないためにも、よく主幹事になる証券会社は今から口座を開設しておくことをオススメします。

まとめ~IPOの抽選は必ず主幹事から参加しよう~

主幹事証券会社の口座開設をおすすめしながら握手している男性

主幹事証券会社は、上場を目指す企業にとっては心強いパートナーであり、投資家にとってはIPO株が多く割り振られている格好のターゲットです。

主幹事の抽選に参加するのは、IPO投資のセオリーなので忘れずに申込をするようにしてくださいね。

また、今回紹介した主幹事一覧を見て、まだ口座を開設していない証券会社があれば、早めに口座を開設しておくことをオススメします。

余裕をもって行動し、チャンスを逃さないようにしましょう!

なお、以下の記事でIPOビギナーの方が最初に開設しておくべき証券会社をまとめています。とりあえずIPOやってみたい!という方は下記記事で紹介している証券口座を開設しておくと便利ですよ☆

どこがおすすめ?IPO初心者が口座開設しておくべき6つの証券会社

2018.07.17