(出典:餃子居酒屋「ダンダダン」)
株式会社NATTY SWANKYの上場承認が発表されました!餃子居酒屋「ダンダダン酒場」の直営及びFC運営を行う小売業を営む会社です。
吸収金額は19.3億円とマザーズ上場銘柄としては中型のIPOとなります。主幹事はSMBC日興証券です。
なお、3月6日時点のNATTY SWANKYの初値予想は以下の通りです(想定価格は3,270円、仮条件は3,140円~3,270円、公開価格は3,270円)。
それでは、NATTY SWANKYのIPO情報について見ていきましょう。
NATTY SWANKYのIPO情報
銘柄 | 株式会社NATTY SWANKY (HPはこちら) |
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上場承認日 | 2月22日 |
証券コード | 7674 |
上場市場 | マザーズ |
単位株 | 100株 |
業種 | 小売業 |
事業内容 | 餃子居酒屋「ダンダダン酒場」の直営及びFC運営事業 |
NATTY SWANKYは「肉汁餃子製作所 ダンダダン酒場」を直営・FC(フランチャイズ)運営する飲食事業会社です。2018年12月時点で直営店47店舗、FC店19店舗を展開しています。出店している地域は、東京を中心に首都圏に集中。首都圏以外では愛知県に2店舗があるのみです。
店舗名にもあるようにメイン食材は「餃子」です。餃子に特化することによって、独自の製法とレシピの開発に成功。ご飯のおかず・お酒のつまみにも合うように作られています。
(出典:ダンダダン酒場)
肉汁焼餃子以外にも水餃子や手羽餃子もあり、またそれ以外の肴も用意してあります。
また、接客サービスの特徴として「粋(いき)で鯔背(いなせ)な」接客を全店舗で統一して行っています。ちなみに「粋で鯔背な」とは、ざっくりいうと色気があって格好いい様子という意味になるそうです。江戸言葉のようですね。
では、NATTY SWANKYが行っている事業内容が分かったところで、IPO情報について見ていきましょう。
【株価情報】想定価格・仮条件・初値
想定価格 | 3,270円 |
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仮条件 | 3,140円~3,270円 |
公開価格 | 3,270円 |
初値(騰落率) | 3,930円(+20.18%) |
上場後の株価 | Yahooファイナンス |
【公開規模】公開株数・吸収金額・比率
公開株数 *1 | 588,800株 |
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公募株数 | 430,000株 |
売出株数 | 82,000株 |
OA | 76,800株 |
吸収金額 *2 | 19.3億円 |
公募・売出比率 | 公募:売出=73:27 |
*1 公募株数、売出株数及びOA(オーバーアロットメント)の売出株数の合計
*2 公開価格(3,270円)で計算
【ロックアップ情報】
大株主の所有株数とロックアップの状況です。
株主 | 所有株数 | ロックアップ |
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井石 裕二 | 523,000株 *1 | 180日間 |
田中 竜也 | 523,000株 | 180日間 |
株式会社BORA | 240,000株 | 180日間 |
株式会社IKI | 240,000株 | 180日間 |
*1 オーバーアロットメントによる売出株数76,800株を含む
上記大株主以外のロックアップも考慮すると、上場日における売り圧力はおおよそ以下のようになります。
■上場日時点の売り圧力
上場時発行済株式総数 | 2,038,000株 |
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ロックアップ対象株数 | 1,526,000株 |
上場日時点の売却可能株数 | 588,800株 |
注1:オーバーアロットメントによる売出株数76,800株を「ロックアップ対象株数」「売却可能株数」両方に含めているので、合算した数値は発行済株式総数と一致しません。
【主幹事・幹事情報】当選を狙える証券会社はココ!
引受幹事 | 割当株数 | 抽選対象株数 *1 (抽選配分割合) |
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SMBC日興証券 (主幹事) |
563,400株 | 84,500株 (15% *2) |
SBI証券 | 7,600株 | 3,000株~3,800株 (40%~50% *3) |
みずほ証券 | 5,100株 | 500株 (10%) |
いちよし証券 | 5,100株 | 500株 (10%) |
三菱UFJMS証券 | 5,100株 | 500株 (10%) |
マネックス証券 | 2,500株 | 2,500株 (100%) |
裏幹事 | カブドットコム証券 |
*2 完全平等抽選分は10%、ステージ抽選分は5%
*3 資金比例抽選分は28%~35%、IPOチャレンジポイント分は12%~15%
公開株数は588,800株。やや少なめの株数となっているので、当選しにくいIPOです。
そうした中で当選期待度が最も高い証券会社は、やはり主幹事の「SMBC日興証券」です。割当株数が圧倒的に多くなるので、当選を狙うなら申込は必須です。
次にオススメなのは「SBI証券」です。落選したとしてもIPOチャレンジポイントを貯められるので、ここも外せない証券会社となります。
そして僅差でオススメ3番手になるのが「マネックス証券」です。抽選配分割合100%ですから、割当株数が少なくても当選本数自体は多くなる証券会社です。
なお、いちよし証券は資金不要で抽選に参加できます。抽選資金を工面できないという人にオススメです。今回幹事入りしていませんが、その他に資金不要で抽選に参加できる証券会社は7社あります。以下の記事にまとめているのでチェックしてみてくださいね。
【IPOスケジュール】抽選申込期間・抽選日・購入申込期間
仮条件決定日 | 3月11日 |
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抽選申込期間 | 3月12日~3月18日 |
抽選日(前期) | 3月19日 |
購入申込期間 | 3月20日~3月26日 |
上場日 | 3月28日 |
・岩井コスモ証券の抽選日・・・3月26日
なお、日本ホスピスホールディングスやフレアスなどとブックビルディング期間が被っているので、これらの銘柄のIPOスケジュールも併せて確認しておきましょう。
【財務・業績】
決算期 | 2016年6月 | 2017年6月 | 2018年6月 |
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売上高 | 1,390,273 | 2,028,382 | 2,939,472 |
経常利益 | 55,318 | 68,596 | 157,624 |
当期純利益 | 38,311 | 23,099 | 112,043 |
純資産 | 67,491 | 90,591 | 202,634 |
■1株当たりの情報
決算期 | 2016年6月 | 2017年6月 | 2018年6月 |
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EPS | 189,788.10 | 14.36 | 69.67 |
BPS | 251,835.76 | 56.33 | 126.01 |
配当 | - | - | - |
NATTY SWANKYのIPO初値予想
まずおおまかな所見を述べると、NATTY SWANKYの初値は「ややプラス」になると予想しています。
初値に関するプラス要素は「公開株数」「公募株数」「成長性」及び「業種」の4点です。
公開株数についてですが588,800株となっており、比較的少ない株数となっています。大株主にVCは存在しておらず、ロックアップも満遍なくかかっているので初値上昇を抑え込むような売り圧力とはなりません。
また、公開株数に占める公募株数の割合が84%と高い点も初値にプラスに働きます。想定価格ベースでの吸収金額19.3億円のうち14.1億円(IPOのための諸費用を含む)が会社へ払い込まれ、今後の成長の為の投資へと回されます。ちなみに、IPOで得た資金の使徒は新規出店に伴う人件費や差入保証金、固定資産の取得費用などに充当されます。
そして、2017年3月期に減益している点を除けば、売上・利益ともに順調に成長しています。また、出店数は2014年6月期の6店舗から2018年12月末時点で66店舗まで増加。さらに2020年6月期に15店舗の新規出店を予定しています。
(出典:有価証券届出書)
最後に業種についてですが、飲食系のIPOは意外と人気が高いです。過去の飲食系IPOの結果がこちらです。
- ギフト:+77.51%(吸収金額24.7億円)
- 一家ダイニングプロジェクト:+173.47%(吸収金額7.1億円)
- スシローグローバルホールディングス:-4.72%(吸収金額760.8億円)
- 力の源ホールディングス:+271.67%(吸収金額6.9億円)
- ユナイテッド&コレクティブ:+177.78%(吸収金額4.8億円)
規模的にはギフトが参考となるでしょうか。
また、飲食系の企業は上場後に株主優待を導入する事が多く、それを期待して買いに入る投資家もいるはずです。店舗が首都圏に限られているので、株主優待目的の買いはあまり期待できませんが・・・。
一方、初値に関するマイナス要素は「吸収金額」と「同時上場」の2点です。
吸収金額は想定価格ベースで19.3億円となっており、中型規模のIPOとなっています。やや荷もたれ感があるので、初値上昇のマイナス要因となるでしょう。これぐらいのサイズなら単独上場であれば問題無かったかもしれませんが・・・。
残念ながら同時上場銘柄があるんです。しかも3社同時上場。NATTY SWANKYが上場する3月28日には、「日本ホスピスホールディングス」と「フレアス」も上場します。投資資金が分散してしまうので、そこそこの規模のNATTY SWANKYにはけっこうな痛手となるでしょう。
こうした事を総合的に考慮して、IPOタイムズとしてのNATTY SWANKYの初値予想は以下の通りとしています(想定価格は3,270円、仮条件は3,140円~3,270円、公開価格は3,270円)。
初値のプラス要素 | 初値のマイナス要素 |
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やや少ない公開株数 | 中規模の吸収金額 |
高い公募株数の割合 | 3社同時上場 |
成長性○ | - |
人気の飲食系 | - |
まとめ
今回はNATTY SWANKYのIPOについて紹介しました。
3社同時上場という事でなかなか予想しにくい面もありますが、公開価格を上回る初値になると予想しています。IPOの地合次第というところもありますので、直近のIPOの結果もしっかりとチェックするようにしましょう。
では、最後にNATTY SWANKYのIPOにオススメの証券会社を一覧で紹介しておくので抽選に参加する人は参考にしてくださいね。