(出典:スマレジ)
4日連続での上場承認!今回、新規上場するのは「株式会社スマレジ」です。マザーズへの上場としては中型規模(吸収金額約24.1億円)のIPO案件となります。主幹事はチャンス抽選もある大和証券です。
2月6日時点のスマレジの初値予想は以下の通りです(想定価格は1,370円、仮条件は1,200円~1,370円、公開価格1,370円)。
業種は「情報・通信業」。事業内容は「スマレジなどのアプリの開発及び販売、その他周辺機器の販売」となっています。
では、スマレジのIPO情報について見ていきましょう。
スマレジのIPO情報
| 銘柄 | 株式会社スマレジ (HPはこちら)  | 
|---|---|
| 上場承認日 | 1月25日 | 
| 証券コード | 4431 | 
| 上場市場 | マザーズ | 
| 単位株 | 100株 | 
| 業種 | 情報・通信業 | 
| 事業内容 | スマレジなどのアプリの開発及び販売、その他周辺機器の販売 | 
株式会社スマレジは、クラウド型POSレジ「スマレジ」をはじめ「スマレジ・タイムカード」「スマレジ給与計算」「スマレジ・ウェイター」などの企業が経営管理に必要な情報の管理・分析を行うためのクラウドシステムを提供しています。
また、これらのクラウドシステムを利用するタブレットやレシートプリンターなどのレジ周辺機器等の販売も行っています。
メインの収益源は「スマレジ」で、契約者から月額利用料を徴収するシステムとなっています。月額プランは1つの無料プランと4つの有料プランで構成され、顧客は自らのニーズに合ったプランを選択して利用しています。各プランの登録店舗数の推移がこちらです。
(出典:有価証券届出書)
解約率は0.82%(2016年5月から2018年10月までの30か月平均)と低く、安定した収益の獲得を実現しています。こうした安定した収益の上に新規契約の収益が上積みされる事によって、安定性と成長性を両立するサブスクリプション型ビジネスとなっています。
このようにIPOのトレンドである「クラウド」をビジネステーマとしているので人気化する予感がしますね。
【株価情報】想定価格・仮条件・初値
| 想定価格 | 1,370円 | 
|---|---|
| 仮条件 | 1,200円~1,370円 | 
| 公開価格 | 1,370円 | 
| 初値(騰落率) | 3,225円(135.40%) | 
| 上場後の株価 | yahooファイナンス | 
【公開規模】公開株数・吸収金額・比率
| 公開株数 *1 | 1,759,500株 | 
|---|---|
| 公募株数 | 1,300,000株 | 
| 売出株数 | 230,000株 | 
| OA | 229,500株 | 
| 吸収金額 *2 | 約24.1億円 | 
| 公募・売出比率 | 公募:売出=74:26 | 
*1 公募株数、売出株数及びOA(オーバーアロットメント)の売出株数の合計
*2 公開価格(1,370円)をベースに計算
【ロックアップ情報】
大株主上位10名の所有株数とロックアップの状況です。
| 株主 | 所有株数 | ロックアップ | 
|---|---|---|
| 株式会社山本博士事務所 | 1,645,600株 | 90日間又は1.5倍 | 
| 徳田 誠 | 1,603,000株 *1 | 90日間又は1.5倍 | 
| 株式会社徳田 | 1,000,000株 | 90日間又は1.5倍 | 
| 三菱UFJキャピタル5号投資事業 有限責任組合  | 
650,000株 | 90日間又は1.5倍 | 
| 株式会社MOCCI | 605,000株 | 90日間又は1.5倍 | 
| 株式会社MINATO | 580,000株 | 90日間又は1.5倍 | 
| 山本 博士 | 484,000株 | 90日間又は1.5倍 | 
| 湊 隆太朗 | 267,000株 | 90日間又は1.5倍 | 
| 望月 拓也 | 192,000株 | 90日間又は1.5倍 | 
| SMBCベンチャーキャピタル2号投資 事業有限責任組合  | 
157,000株 | 90日間又は1.5倍 | 
*1 オーバーアロットメントによる売出株数229,500株を含む
上記大株主以外のロックアップも考慮すると、上場日における売り圧力はおおよそ以下のようになります。
■上場日時点の売り圧力
| 上場時発行済株式総数 | 9,061,900株 | 
|---|---|
| ロックアップ対象株数 | 7,458,000株 | 
| 上場日時点の売却可能株数 | 1,833,400株 | 
注1:オーバーアロットメントによる売出株数229,500株を「ロックアップ対象株数」「売却可能株数」両方に含めているので、合算した数値は発行済株式総数と一致しません。
【主幹事・幹事情報】当選を狙える証券会社はココ!
| 引受幹事 | 割当株数 | 抽選対象株数 (抽選配分割合)  | 
|---|---|---|
| 大和証券 (主幹事)  | 
1,606,500株 | 321,300株~401,600株 (20%~25%)  | 
| 野村證券 | 76,500株 | 7,700株 (10%)  | 
| SBI証券 | 61,200株 | 24,500株~30,600株 (40%~50%)  | 
| SMBC日興証券 | 7,600株 | 800株 (10%)  | 
| エース証券 | 7,600株 | ネット抽選無し | 
| 裏幹事 | 岡三オンライン証券 | |
当選本数が最も多くなる主幹事の「大和証券」での抽選申込は必須です。チャンス抽選分も含めると抽選配分割合が25%もあるので、スマレジの抽選を攻略するには大和証券から攻めるのが王道。
次に当選期待度が高いのは「SBI証券」です。IPOチャレンジポイント分も含めると抽選配分割合が40%~50%もあるので、幹事の中では最も当選本数が多くなる証券会社となるでしょう。ポイントを貯める為にも申込は忘れずに!
そして、次にオススメなのは「野村證券」です。幹事一覧の上位に記載されていますし、資金不要で抽選に参加できるので自動的に申し込む事になるでしょう。
幹事が少ないのでSMBC日興証券からも申し込みをしておきたいところですが、あとは投資資金との兼ね合いとなるでしょうか。余裕が有る人はSMBC日興証券からも抽選に参加するようにしましょう。
【IPOスケジュール】抽選申込期間・抽選日・購入申込期間
| 仮条件決定日 | 2月8日 | 
|---|---|
| 抽選申込期間 | 2月13日~2月19日 | 
| 抽選日(前期) | 2月20日 | 
| 購入申込期間 | 2月21日~2月26日 | 
| 上場日 | 2月28日 | 
なお、リックソフトや東海ソフト、フロンティアインターナショナルなどのIPOとブックビルディング期間が被っているので、これらの銘柄のIPOスケジュールも併せて確認しておきましょう。
【財務・業績】
| 決算期 | 2016年4月 | 2017年4月 | 2018年4月 | |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 連結 | - | 938,408 | 1,393,268 | 
| 単体 | 607,609 | 938,404 | 1,393,268 | |
| 経常利益 | 連結 | - | 156,281 | 302,760 | 
| 単体 | 68,954 | 170,892 | 316,514 | |
| 当期純利益 | 連結 | - | 115,049 | 216,605 | 
| 単体 | 2,336 | 81,170 | 218,552 | |
| 純資産 | 連結 | - | 282,783 | 498,683 | 
| 単体 | 44,820 | 279,321 | 497,873 | |
■1株当たりの情報
| 決算期 | 2016年4月 | 2017年4月 | 2018年4月 | |
|---|---|---|---|---|
| EPS | 連結 | - | 15.17 | 28.17 | 
| 単体 | 34.65 | 10.70 | 28.43 | |
| BPS | 連結 | - | 36.78 | 64.87 | 
| 単体 | 651.37 | 36.33 | 64.76 | |
| 配当 | 連結 | - | - | - | 
| 単体 | – | – | – | |
スマレジのIPO初値予想
事業内容がIPOで人気化しやすい「クラウドサービス」となっており、注目度の高いIPOとなる予感。成長性も申し分ありません。フロンティアインターナショナルが同時上場するので、資金が分散する点はややマイナスですが、事業テーマからしてスマレジに買いが集まる事が予想されます。
吸収金額は24.1億円(公開価格1,370円)とマザーズ上場銘柄としては中型規模のIPOです。吸収金額だけで判断すると堅実な初値形成となりそうです。ちなみに、直近3年間の吸収金額が20億円~28億円のIPO15件の平均初値騰落率は82.49%(13勝2敗)。
また、公開株数が1,759,500株とやや多い点も気になります。売り圧力が強くなるほど、初値は上がりにくくなりますからね。ただし、公募売出比率「85:15」となっている点やロックアップが満遍なく掛かっている点は○(公開価格の1.5倍で解除されるのでそこが初値形成の1つのポイントになりそうです)。
こうした事をトータルで考慮して、IPOタイムズとしての初値予想は現時点で以下の通りとしています(想定価格は1,370円、仮条件は1,200円~1,370円、公開価格は1,370円)。
| 初値のプラス要素 | 初値のマイナス要素 | 
|---|---|
| 人気の事業内容 | 公開規模:中型 | 
| 成長性○ | 上位株主にVCあり | 
| 高い公募売出比率 | 同時上場のIPOあり | 
| 満遍なくロックアップ | やや弱気な仮条件 | 
まとめ
スマレジのIPOについて、抽選に申し込む上で知っておきたい情報をまとめてみました。
クラウド型POSレジ「スマレジ」などのクラウドサービスで大きく成長してきた株式会社スマレジ。「クラウドという事業テーマ」と「成長力」が緩い需給状況を上回れるかが初値形成の鍵となってくるでしょう。
では、最後にスマレジのIPOにおいてオススメの証券会社を一覧で紹介しておきます。公開株数が比較的多いので当選しやすいIPOです。抽選参加を検討している人は少なくとも以下の3社からは申込を行うようにしましょう。

