(出典:コプロ・ホールディングス)
株式会社コプロ・ホールディングスの新規上場承認が発表されました。東証マザーズ・名証セントレックスへの同時上場です。吸収金額は33.6億円と中規模のIPOとなります。主幹事は「大和証券」です。
なお、2月28日時点のコプロ・ホールディングスの初値予想は以下の通りです(想定価格は2,090円、仮条件は2,050円~2,090円、公開価格は2,090円)。
それでは、コプロ・ホールディングスのIPO情報について見ていきましょう。
コプロ・ホールディングスのIPO情報
銘柄 | 株式会社コプロ・ホールディングス (HPはこちら) |
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上場承認日 | 2月13日 |
証券コード | 7059 |
上場市場 | マザーズ・セントレックス |
単位株 | 100株 |
業種 | サービス業 |
事業内容 | 建設業界に特化した人材派遣事業を行う事業子会社の管理・運営 |
コプロ・ホールディングスは、建設業界に特化した人材派遣事業を行う小会社「コプロ・エンジニアード」の持株会社として経営管理及びそれに付帯する業務を行っている会社です。日本全国に支店・オフィスを構え、人材派遣事業を展開しています。
就業希望者と企業をただマッチングするだけでなく、派遣までに教育・研修を行い、質の高い人材を提供するための人材創出に取り組んでいます。
人材を派遣する業種は主に以下の通りです。
- 建築
- 土木
- 設備
- プラント
- CAD
このように、コプロ・ホールディングスは建設業界に特化した人材派遣会社です。労働力不足が叫ばれる昨今、そのニーズにフィットした事業と言えます。
ただし、人材派遣のIPOは過去にいくつかあるので、注目度は低くなる事が予想されます。初値の高騰はあまり期待できないIPOとなりそうです。
では、コプロ・ホールディングスのその他のIPO情報について見ていきましょう。
【株価情報】想定価格・仮条件・初値
想定価格 | 2,090円 |
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仮条件 | 2,050円~2,090円 |
公開価格 | 2,090円 |
初値(騰落率) | 2,395円 (+14.35%) |
上場後の株価 | Yahooファイナンス |
【公開規模】公開株数・吸収金額・比率
公開株数 *1 | 1,610,000株 |
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公募株数 | 400,000株 |
売出株数 | 1,000,000株 |
OA | 210,000株 |
吸収金額 *2 | 33.6億円 |
公募・売出比率 | 公募:売出=25:75 |
*1 公募株数、売出株数及びOA(オーバーアロットメント)の売出株数の合計
*2 公開価格(2,090円)をベースに計算
【ロックアップ情報】
大株主上位10名の所有株数とロックアップの状況です。
■ロックアップ情報
株主 | 所有株数 | ロックアップ |
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株式会社リタメコ | 2,100,000株 | 180日間 |
清川 甲介 | 1,000,000株 *1 | 180日間 |
従業員持株会 | 9,600株 *2 | 180日間 |
*1 オーバーアロットメントによる売出株数210,000株を含む
*2 親引け分(9,600株)
上記大株主以外のロックアップも考慮すると、上場日における売り圧力はおおよそ以下のようになります。
■上場日時点の売り圧力
上場時発行済株式総数 | 5,000,000株 |
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ロックアップ対象株数 | 3,109,600株 |
上場日時点の売却可能株数 | 1,600,400株 |
注1:オーバーアロットメントによる売出株数210,000株を「ロックアップ対象株数」「売却可能株数」両方に含めているので、合算した数値は発行済株式総数と一致しません。
注2:上場日時点の保有自己株式数500,000株は「売却可能株数」に含めていません。
【主幹事・幹事情報】当選を狙える証券会社はココ!
引受幹事 | 割当株数 | 抽選対象株数 *1 (抽選配分割合) |
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大和証券 (主幹事) |
1,442,000株 | 360,500株 (25% *2) |
東海東京証券 | 56,000株 | 56,000株 (100% *3) |
SMBC日興証券 | 42,000株 | 6,300株 (15% *4) |
野村證券 | 42,000株 | 4,200株 (10%) |
SBI証券 | 14,000株 | 5,600株~7,000株 (40%~50% *5) |
エース証券 | 14,000株 | ネット抽選無し |
*2 完全平等抽選分は15%、チャンス抽選分は10%
*3 完全平等抽選分は10%、ステージ抽選分は90%
*4 完全平等抽選分は10%、ステージ抽選分は5%
*5 資金比例抽選分は28%~35%、IPOチャレンジポイント分は12%~15%
公開株数は1,610,000株です。そこそこ当選しやすいIPOとなっています。
そうした中で最も当選期待度が高いのは、やはり主幹事の「大和証券」です。抽選対象株数が最も多くなりますからね。2度の抽選(完全平等抽選とチャンス抽選)が行われるのも大和証券の魅力です。主幹事からの申込はIPO投資の基本なので、忘れないように申込をしてくださいね。
次にオススメなのは「SBI証券」です。抽選配分割合が高いので、割当株数が少なくても抽選対象株数自体は多くなります。また、IPOチャレンジポイント狙いという意味でも申込は必須です。
オススメ3番手は悩ましいところです。個々人でチョイスする証券会社は変わってくると思います。
東海東京証券で上位ステージにいるなら「東海東京証券」を。SMBC日興証券で上位ステージにいるなら「SMBC日興証券」を。また、抽選資金が厳しいなら資金不要で抽選に参加できる「野村證券」を選択すると良いでしょう。
なお、資金不要で抽選に参加できる証券会社は野村證券以外にも7社あります。以下の記事にまとめているので気になる人はチェックしてみてくださいね。
【IPOスケジュール】抽選申込期間・抽選日・購入申込期間
仮条件決定日 | 2月28日 |
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抽選申込期間 | 3月4日~3月8日 |
抽選日 | 3月11日 |
購入申込期間 | 3月12日~3月15日 |
上場日 | 3月19日 |
なお、KHCやカオナビなど、多数の銘柄とブックビルディング期間が被っているので、その他の銘柄のIPOスケジュールも併せて確認しておきましょう。
【財務・業績】
決算期 | 2016年3月 | 2017年3月 | 2018年3月 | |
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売上高 | 連結 | - | 7,701,130 | 8,962,680 |
単体 | 456,218 | - | - | |
経常利益 | 連結 | - | 901,272 | 884,753 |
単体 | 197,558 | 231,920 | 37,624 | |
当期純利益 | 連結 | - | 541,338 | 608,197 |
単体 | 115,714 | 60,630 | 54,960 | |
純資産 | 連結 | - | 2,190,136 | 2,704,034 |
単体 | 1,486,530 | 1,421,290 | 1,381,951 |
■1株当たりの情報
決算期 | 2016年3月 | 2017年3月 | 2018年3月 | |
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EPS | 連結 | - | 132.03 | 148.34 |
単体 | 282,231.05 | 14.79 | 13.41 | |
BPS | 連結 | - | 534.18 | 659.52 |
単体 | 3,625,683.92 | 346.66 | 337.06 | |
配当 | 連結 | - | - | - |
単体 | 307,000.00 | 23.00 | 30.00 |
注:2018年3月期の途中(2015年5月)にホールディングス体制(持株会社)へ移行
コプロ・ホールディングスのIPO初値予想
まずおおまかな所見と述べると、コプロ・ホールディングスのIPO初値は「公開価格近辺」になると予想しています。地合次第でどちらにでも転びそうな感じです。
コプロ・ホールディングスが上場する市場はマザーズ。統計的には勝率及び平均初値騰落率が高い市場となっています。過去3年間のデータでは、勝率93.41%、平均初値騰落率120.42%という結果に。これだけを参考にすると、コプロホールディングスもプラスの初値形成となる可能性があります。
しかし、吸収金額33.6億円、公開株数1,610,000株となっており、需給面は緩めになりそうです。3月のラッシュの真っ只中という事もあり、”売り”を支えられるだけの”買い”が入るかは微妙なところです。
また、「ミンカブ・ジ・インフォノイド」と「KHC」との3社同時上場となっており、”買い”がより入りにくい状況です。話題性のあるミンカブ・ジ・インフォノイドとの同時上場という点もマイナスです。
そして、やや売出株数が多い点も気になります。公募・売出比率は「公募:売出=29:71」です。売出株数が多いと初値は上がりにくい傾向があります。
こうした事をトータルで考慮して、IPOタイムズとしての初値予想は現時点で以下の通りとしています(想定価格は2,090円、仮条件は2,050円~2,090円、公開価格は2,090円)。
初値のプラス要素 | 初値のマイナス要素 |
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マザーズへの上場 | 大きめの公開規模 |
業績は堅調 | 3社同時上場 |
- | 売出株数がやや多め |
まとめ
コプロ・ホールディングスのIPOについて、抽選に申し込む上で知っておきたい情報をまとめてみました。
仮条件もやや弱気な設定となった事を考えると、コプロ・ホールディングスの評価は芳しくなさそうです。抽選に参加するかどうかかなり悩ましい案件と言えます。抽選に参加するかどうかは、慎重に判断してください。3社同時上場を跳ねのけてプラスで着地してくれれば良いんですけどね。
では、最後にコプロ・ホールディングスのIPOにおいてオススメの証券会社を一覧で紹介しておくので参考にしてくださいね。